ラッシュフォード or カルバート=ルイン？

2022-03-31移籍海外記事

昨日の報道を全て真に受けるのであれば、アーセナルはラウタロ・マルティネス獲得をアトレティコ・マドリードと争っており、PSV所属のウイングコーディ・ガクポの移籍先の最有力候補だそうだ。

そして、アルテタはラッシュフォード獲得を求めており、カルバート=ルインとアーセナルは既に事前合意に至っているという報道もあった。

まだまだ何が起こるかはわからないが、後者のイングランドプレミアリーグ間の移籍が噂される2人の話をしよう。

アーセナルファンの中にはラッシュフォードもカルバート=ルインも、怪我の影響でかつてのような姿にはもう戻れない、と切り捨てる者もいる。

だが、ヴェンゲルがカヌーやオーフェルマルス、ヴィエラを獲得した時のことを思い出してほしい。ベルカンプもここに含めてもいいかもしれない。彼らは皆失敗した選手たち、あるいは怪我から立ち直れない選手たちとみなされていた。

(それらの獲得についてはこちらの記事に詳しい)

私が思うにラッシュフォードもカルバート=ルインも、二人ともそれぞれ異なる理由で、単にキャリアの道筋を見失っているだけなのではないかと思う。

ラッシュフォードは恐らく新しいチャレンジと自分のことを信じてくれる監督を必要としている。一方カルバート=ルインがキャリアのピークに達するためにに必要なのは、より環境の整ったチームで怪我無く一定期間のプレイ時間を継続して与えられることだろう。

したがって、アーセナルが欧州コンペティション出場権獲得の可能性が高く、層を厚くする必要もあることを考えると、アルテタの志向するスタイル次第でこの二人の獲得は考慮する価値があるはずだ。

もしアルテタが今のチームのスタイルを継続するのであれば、ハングリーで得点力のあるストライカーであるカルバート=ルインはアーセナルにフィットするはずだ。ポストプレイに関してはラカゼットには見劣りするものの、よりスピードがあり、空中戦での脅威にもなれるし、決定力がある。

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彼は19/20~20/21シーズンにかけて2試合に1点のペースでプレミアリーグで得点を挙げており、ハリー・ケインの後継者になることは間違いないとされていた選手だ。

アルテタがより伝統的なタイプのフォーカルポイントとなれるようなストライカーの起用を望むのであれば、今の所マルティネッリを中央で試す兆しはないし、きちんとプレシーズンを送り、コンディションの整ったカルバート=ルインは魅力的なオプションになるに違いない。

まだ彼は25歳だし、今後の成長も見込めることだろう。

ただし、懸念としては、恐らくアーセナルのストライカーには得点以外の能力も求められるという点だ。例えば、エヴァートンでのカルバート=ルインのアシスト数はかなり少ない。

一方その点で、ラッシュフォードは前線により総合力をもたらせる選手だ。

アルテタが、現状ラッシュフォードがマンチェスター・ユナイテッドで受け取っている給与をそのまま支払い、クラブ最高額の給与を彼に与えるつもりがあるとは思えないが、彼のキャラクターメンタリティを考えれば、きちんと監督が説明をし、ビジョンを売り込むことが出来れば、今のアーセナルの給与構造の中に組み込めるような形での獲得も可能かもしれない。

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もしこれが可能であるならば、問題はラッシュフォードのスタイルが2022/23シーズンのアルテタにプランにフィットするかどうかだろう。

もちろんアーセナルファンであれば、彼が中央でストライカーとして台頭した頃の苦い記憶を覚えているだろうが、最近は彼はこのポジションで起用されていない。

ラッシュフォードが今のペペのようなローテーションオプションとしての移籍を望むとは思えないし、恐らくアルテタはラッシュフォードの中央での起用を機能させるためには、彼が孤立しないように、例えばマルティネッリ、サカとの3トップの距離感をより近いものにするよう少々調整を施す必要があるだろう。

カルバート=ルインと同じようにラッシュフォードもまた、ほんの2年前にはプレミアリーグで17得点を挙げていた選手だ。彼が才能のある選手であることは間違いなく、信頼のおけるチームと監督、そして新たなチャレンジを必要としているマンチェスターの若者という意味では少しウェルベックを彷彿とさせるところがある。

この二人がアーセナルにやってくる可能性はそこまで高くはないと思うが、もし賭けるのであれば、カルバート=ルイン獲得の方が可能性が高そうだろうか。現在うまくいっている今のシステムのままストライカーとして起用するのであれば、より適した選手のように見える。

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本日のニュースレターではアーセナルのストライカー獲得候補の筆頭とも目されるベンフィカ所属のウルグアイ代表ストライカー、ダルウィン・ヌニェスについて解説しています！