ウーデゴールがアーセナルにもたらすもの

考察Phil Costa,海外記事

この事を知らないアーセナルファンはいないだろうが、アーセナルにはファイナルサードで違いを作り出せる選手が足りていない。

“選手たちのクオリティが足りないのだ"派や"アルテタは攻撃面のコーチングが出来ない"派など、色々な意見はあるかと思うが、昨季アーセナルはプレミアリーグで3番目にゆっくりとした攻撃しか出来ておらず、ボール前進のスタッツはニューカッスル・バーンリーと似たり寄ったりだったことを考えると、チームに明らかに何か足りないものがあるのは間違いない。

マルティン・ウーデゴールの獲得がこれらの問題すべてを関係してくれるというわけではないが、それでも正しい方向への第一歩だろう。

スタイルという面ではウーデゴールがアーセナルでどのような役割を担い、どのような選手かを判断するのに十分な数の試合を我々は既に目にしている。

彼は右のハーフスペースでのプレイを好み、当初はサカやペペとプレイエリアが被ってしまうのではないかという懸念もあったものの、そのサッカーのIQの高さを生かして、彼らの邪魔をすることなくチャンスを作り出せること証明して見せた。

さらに重要なことに、彼の獲得がスミスロウの台頭と合わせてアーセナルの攻撃陣のモーニングコールとなった。

昨季ウーデゴールは767分で18のチャンスを創出し、サンプルサイズが小さいものの、この1チャンス創出当たり42.6分という数字はスミスロウ(55.3)やティアニー(66.2)を大きく上回り、チームダントツだ。

90分当たり4.25回のシュート創出アクションというのは欧州上位14%にはいる数字だし、90分当たり4.83本のプログレッシブパスというのは13%に入る。

彼が得意なのはパスだけではない。その足技と体の動かし方を活かし、プレスがかかった時にマーカーを交わす動きが上手く、タイトなエリアでもシャープで、ボールを保持することができる。

90分当たりのドリブル突破数1.8も昨季のアーセナルでナンバーワンなのだが、それよりも秀でているのは90分当たり8.6回のプログレッシブキャリーという数字で、これは欧州上位8%に入り、これはウーデゴールが最前線だけではなくより深い位置に下がりボールを前に進める能力も高いことを示している。

守備面ではウーデゴールがどのような仕事を任されるのか若干の不透明さも残っている。ピーク時にはフィテッセで90分当たり1.7回のタックルを記録し、ソシエダでは8.2回のボール回収を記録したが、アーセナルではそれらとはまた異なる守備タスクが課せられることが多かった。

どちらかというとプレスの開始地点となり、相手のパスレーンをカットするのが仕事で、直接ボールを奪うようなプレイは少なかった(トップ下としては普通のことだ)

ウーデゴールのスタッツは非常に興味深いが、アーセナルファンにとってはこれらの数字はそこまで重要ではないだろう。多くのファンは彼の能力について自分なりの判断を下せるだけの試合異数彼がプレイするところを既に目撃している。

より興味深いのは、この獲得がもっと広いレベルでチームにとって何を意味するかだ。

アーセナルはヨーロッパでも屈指の技術を誇る若手プレイメイカーの獲得に成功し、彼はアーセナルの鈍いビルドアップにスピードを注入してくれるはずだ。このようなタイプの選手獲得はアーセナルの夏の移籍市場の一貫したテーマでもある。

そして、既にウーデゴールとスミスロウはともにプレイできることが示されており、彼の序列の低下などを心配する必要もないだろう。そもそもスミスロウの怪我歴を考えると、もう一人同じポジションでプレイできる選手がいた方が安心だ。

ブレントフォード相手の開幕戦に敗れたことで、エドゥとアルテタへのプレッシャーは更に強まった。だが、ここまでのところの選手獲得はアーセナルが明確なプランを持っていることを示している。

ウーデゴールもこの夏の若手獲得の方針に沿った選手だが、既にかなり経験豊富で、ノルウェー代表のキャプテンを務めるリーダーシップを持った選手でもある。

マディソン獲得の噂が報じられたことで、ウーデゴール獲得に若干の落胆を覚えたアーセナルファンもいたようだ。確かにマディソンは得点とアシストが目立つ選手ではある。

だがウーデゴールの方がマディソンより少し若いし、より繊細なスタイルの選手で、得点とアシスト数は今後改善の余地はあるものの、ウーデゴールがマディソンと同じくらいアーセナルにとって効果的な選手となる可能性は大いにある。

彼はチームメイトからも愛されているし、監督からの評価も高く、アーセナルが必要としている要素を戦術面・精神面両方で持ち合わせている。

かつてアルバート・アインシュタインは『創造性は伝染する』と述べたが、ウーデゴールがアーセナルの創造性をワンランク上に引き上げてくれるかもしれない。

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Posted by gern3137