【データが示す絶好調】KPIで見るアーセナル

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シーズン当初に私がアーセナルの現実的な目標だと考えていたのは、リーグで6位以内に入りEL出場権を獲得すること、そして、その順位に見合った内容の試合を展開し、来季はトップ4争いが出来るだろうと思わせるようなパフォーマンスをみせてくれることだった。

この目標に対して今のアーセナルの現在地がどのようなものかを知るために、プレミアリーグを2013/14シーズンまでさかのぼり、各年度のチームのパフォーマンスと順位、そしてカギとなるいくつかの指標を比較しながら今のチーム状況を評価してみよう。

勝ち点

アーセナルは24試合を終えて勝ち点45を獲得した。一試合当たり1.88という計算になる。これをフルシーズンに当てはめてみると、勝ち点71.25相当になり、これだけの勝ち点が本当に得られれば4位入りの可能性は非常に高い。

過去8シーズンのうち5シーズンでこれは4位以上に入るのに十分な勝ち点で、実際の所この数字はこの8年間の4位のチームの勝ち点のちょうど平均値だ。

私のプロジェクションモデルによると、このまま行くとアーセナルの勝ち点は68.2で、これでも6位を達成するのに必要な平均勝ち点(64)の遥か上をいっている。

コンピュータシミュレーションによると、アーセナルが今季6位以内に入れる可能性は96%で、ほぼ当確といってもよく、シーズン当初の私の想定を大きく上回っていると言っていいだろう。

xG(得点期待値)と被xG(失点期待値)

平均xGの推移

今季後半にかけてアーセナルのxGはかなり良い方向に向かっており、現時点では素晴らしいものとなっている。(シーズン平均で見てもアーセナルはトップ4とトップ6の間くらいのレベルにある)

一シーズンを通しての平均で見ると、アーセナルの守備は素晴らしいとまでは言えない(TOP6とTOP8の間)が、直近の数週間に限って言えば非常に高水準だ。

現在のアーセナルの得失点差期待値はついに0を上回り、その改善は非常に劇的だった。悪くない、というレベルから最近は非常に良くなっている。

xG目標: 1.54以上
今季の平均xG: 1.61
直近10試合: 1.91

被xG目標: 1.25以下
今季の平均被xG: 1.3
直近10試合: 0.71

得失点差期待値目標: 0.3
今季の平均得失点差期待値: 0.3
直近10試合: 1.2(これはとんでもない水準だ)

xGに関してはアーセナルは目標とほぼ同じペースで来ていると言えるだろう。得点期待値は想定を少し上回り、失点期待値は少々多いが、合計ではほぼ目標と同じとなっている。

シュートと被シュート

平均シュート数
平均被シュート数
平均シュート数-被平均シュート数の差分

シュート数目標: 10.5以上
今季平均: 11.7
直近10試合: 14.1

被シュート数目標: 8.2以下
今季平均: 9.1
直近10試合: 6.7

シュート数-被シュート数目標: 2.3以上
今季平均: 2.6
直近10試合: 7.4

こちらも想定通り、あるいは少し想定を上回っている。シーズンとを通してみた被シュート数の平均はまだ目標よりも多いが、直近の10試合の成績は素晴らしい。

ディープコンプリーション

ディープコンプリーション: 相手ゴールから20m以内のエリアへの侵入回数

ディープコンプリーション目標: 21.5回以上
今季: 20.9回
直近10試合: 23.9回

被ディープコンプリーション目標: 17.9回以下
今季: 16.5回
直近10試合: 11.5回

ディープコンプリーション差分目標: 3.6以上
今季: 4.4
直近10試合: 12.4

こちらも少し期待を上回り、かつ直近は好調という同じ傾向を示している。

フィールドティルト

フィールドティルト: ポゼッション率だけではなく、ボールタッチとパスがピッチ上のどのエリアで行われたかも考慮して示される試合の支配率

これは特に今後に期待が持てるスタッツで、ついにアーセナルが試合を支配し始めており、その傾向は特に中位下位チーム相手に顕著だ。

フィールドティルト目標: 54%
今季平均: 56%
直近10試合: 66%

アーセナルは目標の%に追いついており、このまま行くと目標を上回るだろう。

総合的に見て

もともと私はアルテタに関してはもう少し様子を見てみようという意見だった。改善の兆しは見られるものの、パフォーマンスを示すデータ的には良い点も悪い点も両方混在していたからだ。

だが、ついにデータもアーセナルが良い方向に向かっていることを示し始めている。

直近の10試合に限って言えば、アーセナルはトップ4レベルどころか、タイトル争いが出来るレベルのパフォーマンスを見せている(これを1シーズン通して続けられるのであれば、という意味だが)。

今後よりタフな対戦相手との試合も増えるが、もしこの調子のパフォーマンスを維持できれば、アーセナルがトップ6どころか、トップ4入りは確実なものになるだろう。

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Posted by gern3137