今季のスタッツで見るレノvsマルティネス

分析スタッツ

サンプル数が少なすぎるのと、チームの状態なども変わっているのであくまで参考程度ですが、今季のアーセナルの2人の正GKのスタッツを比べてみました!

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まずこちらがスタッツ一覧です。プレミアリーグのスタッツなので、今季のレノは30試合分、マルティネスは9試合分ですね。

が、これではわかりづらいので項目ごとに分けて紐解いていきましょう。

セーブに関するスタッツ

セーブ率(枠内シュートのうちの何%を止めたか)

レノ: 77.6%
マルティネス: 81%

ちなみに、表中のセーブ数/枠内シュート数の数字とセーブ率の数字が微妙に合わないのは、GKが止めるケースだけではなく、DFがシュートブロックするケースもあるためです。ただし、マルティネスに関してはまだ枠内シュート数が42本と非常に少なく、正確な数字ととらえていいか微妙かもしれません。

被シュートの平均"シュート後得点期待値" (Post-shot xG)

レノ: 0.27
マルティネス: 0.3

そもそも"シュート後得点期待値"という単語に解説が必要な気がしますが、これはつまり、『GKがどれくらい止めるのが難しいシュートを打たれているかの指標』と思ってもらえれば大丈夫です。

飛んできた枠内シュートのうち、平均的なGKだったら30%くらいは失点してもおかしくないくらいの難易度のシュートを受けている、ということです。

もちろん、キッカーの態勢やGKの位置取りなどどこまで考慮されているかはわからないので、一概には言えないのですが、少なくとも得点期待値的には、大差はなく、基本的に二人とも同じような難易度のシュートに対処している、というのがわかります。

ただ、チェルシー全体のpost-shot xGが0.35くらいでリーグワーストで、アーセナルはリーグトップクラスに低い、という数字が出ていたので、あまり体感と一致しないというか、なんとなくシュートのとめやすさ、という点ではこのスタッツに今のところ現れない要素も絡んでいるような気がします。

post-shot xG (On target xGと呼ばれることもある) シュート後得点期待値/枠内シュート得点期待値とは何か、の説明

一応説明も載せますが、面倒だったら次の項目まで飛ばしてもらってなにも問題ありません笑

Post-shot(on target) expected goalsとは何か、というと、つまり、ピッチの位置や状況で決まる通常の得点期待値ではなく、シュートが放たれた後の得点期待値ということです。

得点期待値は過去に同じような位置から同じような状況で放たれたシュートがどれくらいの割合で得点されたかに基づいて算出されるので、例えば、ペナルティエリア外からのシュートは基本的に得点期待値は0.02など、むちゃくちゃ低いです。

ただし、このシュートがゴール左隅にものすごいスピードで飛んでいったとなれば話は別です。この場合、GKがこのシュートをセーブするのはかなり難しいので、シュート後得点期待値は跳ね上がり、例えば0.4-5になったりします。

つまり、得点期待値が攻撃陣の選手がその状況から得点する期待値であるのに対し、シュート後得点期待値というのは、シュートが打たれた後にその状況・そのシュートでGKが失点する期待値、ということですね。

飛び出しに関するスタッツ

一試合当たりのペナルティエリア外への飛び出しによるボールクリア回数

レノ: 0.65
マルティネス: 0.35

これも、チーム状況によってはマルティネスは飛び出していく必要がない状況が多かった、というケースも考えられるので、一概には言えませんが、単純に頻度だけを比べると、明らかにレノの方が前へのカバー範囲が広いということがわかります。これは感覚的な所とも一致している気がしますね。レノの方が果敢に飛び出していっている印象があります。

飛び出した場合のゴールからの平均距離

レノ: 13.7(恐らく単位はメートルじゃなくてヤード、だと思う)
マルティネス: 12.5

これは上のペナルティエリア外への飛び出しだけではなく、ペナルティエリア内の物も含めて、ボールをストップした際のゴールからの平均距離、ということですね。

この数字を見ても、レノの方がより前方のボールにたどり着けていることが多いのがわかります。

空中戦に関するスタッツ

クロスのストップ率(ルーズボールは含まない)

レノ: 6.6%
マルティネス: 6.3%

相手のルーズなロングボールなどは除いて、明確にクロスとしてカウントされたボールをどれくらい弾くorキャッチするか、という数字ですが、これはほぼ互角ですね。若干レノの方が勝っているのは少し意外と言えば意外の気もします。

パスに関するスタッツ

パス成功率&ロングパス(36.5m以上)の割合

レノ: 74.9%
マルティネス: 72.4%

レノ: ゴールキック時 44.6% オープンプレイ時 28.1%
マルティネス:
ゴールキック時 54.1% オープンプレイ時 34.5%

レノの方が若干パス成功率は高い、という結果でした。これは恐らくパスの精度というよりも、マルティネスの方が、ゴールキック時、オープンプレイから両方でロングパス率が5-10%高いため、その差が表れているというべきでしょう。

しかし、スタッツ的にはよりロングボールを蹴らずショート・ミドルパスが多いのはレノ、ということですね。

ロングパスの精度

レノ: 28.1%
マルティネス: 33.6%

ロングキックの精度はマルティネスの方が少し高く、それがそれぞれのパスのレンジの選択にも表れているのではないか、という気がします。

また特筆すべきはファイナルサードに通したパス数で、シーズンを通してレノが3しかないにもかかわらず、その1/4程度の出場試合数しかないマルティネスは既にその倍の6本を通しているので、これに関しては明確にマルティネスに一日の長があると言えるでしょう。

ただし、チームとしてロングボールを狙って蹴るか、仕方なく蹴らされるかの違いもありますが、アリソン、エデルソン、シュマイケルあたりは50%近い成功率を誇っているので、二人ともまだ改善の余地はありそうです。

結局二人はセービングで何点失点を防いだのか(失点期待値-実際の失点)

レノ: 6.5点 (一試合当たり0.22点)
マルティネス: 4.2点 (一試合当たり0.49点)

これは先ほど説明したシュート後得点期待値をベースに算出した値で、平均的なGKならこれくらい止めるだろう、という期待値から実際の失点を引いた値です。

結果的に今季アーセナルは2人のGKに10.7点救われており、これはニューカッスル(=デュブラブカ)の10点を上回って、納得のプレミアリーグ一位です。

マルティネスの一試合当たり0.49点というのはこれはとんでもない数字で、母数が少ないながらダントツでリーグ一位です。プレミアリーグで10試合以上出場した選手で言うとロリスが0.36という数字をたたき出しています。

ちなみに最下位はケパで-9.8、一試合当たり-0.3点を献上という数字です。スタッツ的にはアリソン、クルル、ルイ・パトリシオ、ガッサニガあたりは一試合当たりほぼ±0.03以内くらいの範囲に収まっているので、セービングに関しては彼らくらいがリーグ平均ラインだと言えるでしょうか。

10試合以上出場したGKの中ではレノもロリス、デュブラブカに次いでリーグ二位の数字となっているので、マルティネスと共にセービングならリーグトップレベルと言えるでしょう。

ただし、今季のリーグ1位2位であるリバプールとシティのアリソンのスタッツを見ると、セービングやクロス対応に関するものは悪くない程度に留まっているものの、飛び出しやロングパス成功率などはリーグトップクラスなので、もしかするとこちらの素質を重要視するのが今のトップクラブのトレンドなのかもしれません。

こんな感じのスタッツとなっていますが、如何だったでしょうかどちらに任せても安心なので特に心配はないのですが、来季のアーセナルのGKはどちらが務めるのでしょうか!注目したいですね。

マルティネスの選手紹介記事はこちら↓

レノの選手紹介記事はこちら↓

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Posted by gern3137