アーセナルは攻撃陣と守備陣のバランスが悪すぎる

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多くの点でウナイ・エメリのアーセナルの監督解任はファンにとって救いとなった。そのうちの一つが、また再びサッカーについて話ができるようになった、ということだ。

今季の大部分の間、特定の試合の特定の選手のパフォーマンスについて話すことは意味をなさなくなっていた。なぜなら、チームが崩壊しており、選手個人のプレイ以前のレベルで欠点を抱えていることは明らかだったからだ。

とはいえ、だからといってエメリが去った途端にアーセナルの問題が解決するというわけでもない。チームは未だに非常にアンバランスで、この中からきちんと機能する11人を選び出すのは難し課題だ。

だからこそ、アーセナルの守備の問題が思っていた以上に酷いということに気づいたエメリは常に慎重なアプローチをとっていたのだ。

だが問題は、これによりアーセナルの守備が全く改善しなかったことだ。一方で、このアプローチはアーセナルの攻撃を鈍らせた。

アーセナルはエジル、ぺぺ、オーバメヤン、ラカゼットという4人の攻撃的タレントを擁しており、チームの攻撃陣と守備陣のクオリティの差は歴然だ。だが、エメリはエジルとペペは共存不可だと判断しており、ラカゼットとオーバメヤンも本職のポジションがかぶっていた。

左サイドを本職とする選手がルーキーのブカヨ・サカ、あるいはリース・ネルソンしかおらず、アーセナルの攻撃陣の適正フォーメーションを見出すのは非常に難しい。アレックス・イウォビが売却されたことで、誰か一人をアーセナルは左サイドに押し込まなくてはならなくなったのだ。

エメリはこの解決策としてウイングバックを起用する3バックを用いたが、このシステムにペペの居場所はない。どのフォーメーションも、ユングベリがノリッチ戦で実感しただろう通り、帯に短したすきに長しなのだ。

エメリがイウォビとムヒタリアンに頼るようになったのは根拠がなかったわけではないのだ。彼らは一貫性は欠くものの、チームによりバランスをもたらすことが出来た。ユングベリ、あるいはアーセナルの新監督が誰になったとしても、このパラドックスを解決しなくてはならない。

恐らく、エジル、ペペ、ラカゼットのうちだれか一人はチームを外れる必要があるのだろう。

そして、守備面の問題の解決はさらに困難だ。何故ならこれはバランスの問題ではなく、選手のプロフィールの問題だからだ。

単にクオリティ面で不足気味というだけではなく、ルイス、ソクラティス、チェンバース、ホールディングと裏へのボールに対応するスピードを欠いたCBばかりそろっており、これがユングベリがムスタフィを先発に復帰させた理由の一つかもしれない。

コシェルニーがガナーズの守備陣の中で数少ない活躍した選手だったのは、彼がアスリート力が高く、広いスペースをカバーできる能力があったからだ。チェバースとホールディングはこのアスリート力を備えていないし、ルイスとソクラティスは、本能的にスペースではなく自分のゴールに向かって走ってしまう。

そして、この問題は彼らの前にジャカを配置すると余計顕著になる。彼は上の4人以上にスピードがないからだ。アーセナルの攻撃陣はアグレッシブでスピーディに前でボールをカットするような守備と相性がいいが、そのようなハイラインを敷いた守備に向いた、スペースをカバーできる人員が全くそろっていない。

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トレイラでさえも、短距離のスピードはあるものの、長距離ではそこまで足が速くない。彼は反応の鋭さで火消しをすることは出来るが、長距離を走って自陣に帰陣するにはあまり向いていない。

ゲンドゥージはフィジカル的には素質を備えているが、彼はまだ若く、現時点ではスペースをコントロールしなければという意識が低い。

つまり、現状のアーセナルの守備陣は機能するためにはペナルティエリア内に引きこもってプレイするしかないが、攻撃陣もバランスを欠いており、うまく機能するためにはよりアグレッシブにボール奪取をして、彼らに素早くボールを供給する必要がある。

この結果として、アーセナルの中盤がカバーしなくてはならないエリアが広すぎるのだ。彼らは守備のカバーに備えるべきなのか、前線で孤立する攻撃陣のサポートに行くべきなのかわからなくなってしまう。

アーセナルの抱える最も大きな問題は、スペース管理に集約される。前線、中盤、守備陣がそれぞれ別々のユニットのようになってしまっているのだ。

これが、相手チームがいともたやすくレノの守るゴールに到達できる理由の一つだ。ディフェンダーが後ろに引いて守れば、中盤はティッシュのように簡単に引き裂かれてしまい、アーセナルの中盤を突破するにはたった一本のパスで十分になってしまう。

私が思うに、エメリの攻撃はサイドに頼りすぎ、その結果選手がサイドによることが多く、中盤の中央にジャカと足の遅いCBでは守り切れないほどの広大なスペースを空けてしまっていた。

恐らく、問題を根本的に解決するには、自慢の攻撃陣を活かすために、より広い範囲をカバーできる守備的な中盤の選手とCBが必要になるだろう。

(Source: https://www.unibet.co.uk/blog/football/premier-league/post-emery-post-mortem-arsenals-defence-and-attack-are-fundamentally-at-odds-with-each-other-1.1321917 )