エジル使用許可 後編

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ここのところアーセナルは枠内シュートを放つのに苦戦しており、これは特にアウェイで顕著だ。シェフィールド戦では、アーセナルが1時間以上も一点を追いかける展開だったにもかかわらず、オーバメヤンに危険なエリアでボールを触らせることが出来なかった。

セットプレイしか得点がなかったクリスタルパレス戦でもこれは動揺で、この試合でオーバメヤンがペナルティエリア内でボールに触ったのはたったの二回のみだ。

ブラマルレーンではブカヨ・サカが最終的にエジルの好むポジションであるトップ下としてプレイしていた。31歳のW杯優勝経験者の方がより輝けるかもしれないというのは合理的な推測だろう。

エメリはセバージョスがトップ下の選手ではないと感じているようで、パレス戦では4-4-2の少し左寄りのMFとして起用したが、それによってアーセナルの攻撃が潤滑になることはなかった。

したがって、エジルの再起用は全く悩む必要のない決断に思える。そもそも今季のアーセナルはハイプレスを行っていないのだから、これを考えるとエジルがメンバーから外れるのはより奇妙だ。

しかし、昨季エジルは先発20試合で2アシストしか記録していない。最近のウィロックが記憶に新しいが、エメリのもとトップ下でプレイした選手はほとんど全員苦戦したといってもいい。

エメリ政権の序盤は4-2-3-1のトップ下としてラムジーが起用されたが、上手くいかず、すぐにラムジーはメンバーを外れた。セバージョスはトップ下が本職ではないし、監督がサイドからの攻撃を好むため、エジルは本来のプレイがトップ下でできていない。エメリのシステムでは、トップ下は、ボールをサイドに送るのを助けるためのタッチ数の少ない囮に過ぎないのだ。

これは、部分的にはエジルがなぜエメリ監督就任以降苦戦しているかの説明になっている。彼はサイドにポジションをとることで相手から隠れることを好むが、これは最終的にボールを縦に進めるための手段だ。エメリの思い描く攻撃と、エジルが提供できるものは、根本的に合わないのだ。

だが、ワトフォード戦でアーセナルが珍しく流れるようなサッカーを見せた際に、ナイルズへの美しいパスでその中心的な役割を果たした。昨季のレスター戦で見せた、彼からベジェリンへの美しいパスを忘れられるアーセナルファンは誰かいるだろうか?

バーンリー戦でもコラシナツ相手に見せたように、エジルは、サイドを駆け上がるサイドバックにパスを提供することが出来るのだ。

もしエメリがサイドバックをチームの戦術の重要な柱だと考えているのであれば、エジル以上に彼らを見つけ出すのが上手い選手はいない。また、途中で交代したにもかかわらず、彼はノッティンガムフォレスト戦ではチーム1多くチャンスを作り出した。ここまでのところ、エジルは出場した試合ではほとんどすべて良いパフォーマンスを見せている。

アシスト数に関して言えば、2015/16シーズンのような記録を達成することはもうないかもしれないが、もしエメリがサイドの選手をコーナー付近、そしてチャンスへと送り込みたいのであれば、エジルよりそれをうまくこなしてくれる選手はいないだろう。

メスト・エジルは”プレ・アシスト”(訳注: アシストの一本手前のパス)を何本も出してくれるはずだ。だが同時に、彼は責任をもってそれを定期的に提供しなければならない。

なぜなら、ウナイ・エメリのチームにもエジルの居場所はあるのだから。彼はクラブの将来を象徴するわけではないかもしれないが、より重要なのは彼が現在でいかに活躍できるかだ。

(Source: https://arseblog.com/2019/10/license-to-ozil/ )

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