イウォビはアーセナルの中盤の解決策になれるか 後編

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(この記事は、昨日の前編の続きとなっています。)

イウォビは、プレミアリーグのトップクラスのウイングが皆備えているような、サイドからファーコーナーにボールをたたき込むようなシュートモーションを持ち合わせていない。そして、そもそも彼はカットインしてシュートを打とうという意識がほとんどない。

ウイングの選手というのは基本的に、縦への走り込みか、中に入って自身でシュートを打つ必要があるが、イウォビはそのどちらも行わない。イウォビはどちらかというと、攻撃のもっと手前の段階をスムーズにすることで輝く選手なのだ。

その最たる例が、彼のボールの受ける能力の高さだろう。彼はハーフターンでボールを受け、プレッシャーから逃れることに非常に長けている。そして、これはあーせあんるの中盤に欠けている能力でもある。イウォビがファーストチームに駆け上がった2016年にはミケル・アルテタが同じことに気づいていたようだ。

『U-21でアレックスとプレイしたが、彼が中盤でもプレイできることには驚いたよ。FWは普通MFに必要とされるような360度の視野を持っていないものだけれど、アレックスは試合を読むのがとてもうまい。ポジショニングの理解力も良いし、プレイする時の体の使い方も良い。』

イウォビは自分の体上手く使い、ポストプレイを上手く行うことが出来る。彼は正しい角度でボールを受け、その後素早くそのボールを放つコツのようなものを知っているのだ。このような能力は、サポーターにはあまり理解されないが、監督からは高い評価を受けることが多い。

エメリ体制では、この能力はハーフスペースでボールを受け、オーバーラップするサイドバックを活用するために用いられた。確かに、同じように中盤でもこの能力を活かしてイウォビは活躍できるかもしれない。

とはいえ、彼は調子の波が激しいことが多く、どのポジションでも結局一貫しては活躍できない、という結果になってしまう可能性も大いにあるが。

アーセナルはネルソンがレンタルから復帰し、まだ活躍を期待するには少し早いとはいえマルティネッリも獲得したにもかかわらず、夏の移籍市場でのウイングの獲得を目指している。もしこれに成功すれば、サイドの数は足りるし、アーセナルの予算を考えると、イウォビの中盤へのコンバートは試す価値があるかもしれない。

イウォビの将来はCMFにこそあり、これがガナーズを次のレベルに引き上げるだろう、などというつもりはないが、そもそもアーセナルは今そのような劇的な改革を期待できないレベルにあるということを理解する必要がある。

アーセナルはスーパーな選手を買うことは出来ないし、したがって既存の選手の配置を変え、より良いバランスを見つけ出すことは、チーム強化の有効策の一つだ。そういった意味では、プレシーズン中にエメリが色々と試す機会を奪うという点で、イウォビが国際試合で合流できないのは残念だ。

イウォビのアシストとゴール数はプレミアリーグトップ6のウイングとして満足のいくものではなく、多くのアーセナルファンがイウォビにフラストレーションをためるのは理解できる。だが、彼の能力が正当な評価を受けていないことが多いのも事実だ。

マイケル・コックスが指摘したように、イウォビは自身のプレイスタイルが定義しづらく、かつアーセナルファンにとって親しみのあるどんな選手とも似ていないおかげで損をしている。まさに、『イウォビはどちらかというとスペシャリストなのだが、まだ名前がない役割をこなすスペシャリストなのだ。』というわけだ。

イウォビのCMF起用は上手くいくかもしれないし、うまくいかないかもしれない。だが、正直なところ既にアーセナルは『可能性があるならなんでもやってみよう』という時期に来ているように思える。

(Source:
https://arseblog.com/2019/07/charging-through-the-midfield/ )

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