アーセナルは夏に左サイドバックの補強が必要か?
バイエルン・ミュンヘンがオレクサンドル・ジンチェンコ獲得に興味を持っている、という噂が出ている。恐らくこれはあまり信ぴょう性のないものではないかと思われるが、議論の開始地点としては中々興味深い。
もしかすると、この夏アーセナルは左サイドバックの獲得を検討しているかもしれないからだ。
現スカッドで左サイドバックとしてプレイできる選手の多さを考えると、これは少し不思議かもしれない。もちろんジンチェンコがおり、冨安も定期的にこのポジションでプレイしている。シーズン開幕戦はティンバーもこのポジションでプレイした。
最近は彼ら3人が不在なのでキヴィオルがこの位置で起用され、良いパフォーマンスを見せている。
だが、より注意深くこのポジションを取り巻く状況を見ていくと、ミケル・アルテタとエドゥが左サイドバックの補強を検討する可能性は十分にあるように思われる。
ジンチェンコ
一般的なサイドバックというよりも、この位置でプレイする左利きの創造性のあるMFという方が近い。彼のパフォーマンスはアーセナルに多くのメリットをもたらし、ジンチェンコに対する批判はときどき行き過ぎているように感じられる。
とはいえ、彼の強みが守備でないことは明らかで、対戦相手がここを狙ってくることも多い。
そして、彼の怪我歴はシティ時代から変わっておらず、夏に残り契約が二年となることを考えると、そろそろ将来をクラブは考える必要がある。契約延長か、あるいは売却かだが、アーセナルが契約延長を行うとは思えない。売却する前にもう一年クラブに留めるという可能性はありそうだ。
冨安
素晴らしい選手だが、彼も怪我が多く、常に試合に出場できるかが不透明だ。加えて、彼は非常に万能なので、左サイドバック以外のポジションでの控えとしても計算される可能性がある。
彼は契約延長に合意したと報じられており、これは良い選択だとは思うが、怪我に悩まされずにフルシーズンをプレイしてくれるまでは、彼を毎週先発してくれる選手だとは計算できないだろう。
ティンバー
彼は開幕戦こそ左サイドバックで出場したが、恐らく右サイドを主戦場とする選手だろう。アーセナルはベン・ホワイトの負担を減らせる選手を必要としている(6-0となった段階で出場させられる選手ではなく)。
もちろんだからと言って彼が左サイドバックでプレイ出来ない/しないとは限らないが、彼が右サイドでプレイし始めると、左サイドバックとして起用するのは難しくなるかもしれない。
キヴィオル
彼の最近の左サイドバックとしてのパフォーマンスは素晴らしく、賞賛に値する。だが、長期的にここが彼のポジションのようには思えず、彼がファーストチョイスの左サイドバックとなるべきかには確信が持てない。
この通り、我々には多くのオプションがあるが、一方で誰かこのポジションで絶対的な座を勝ち取れる選手を獲得する余地はあるかもしれない。
もちろんそれが具体的に誰なのか、あるいはどういったタイプの選手なのかはわからない。ジンチェンコがチームに与えるポジティブな影響も否定できないが、このようなスタイルをずっと続けるのも難しそうだ。
プレミアリーグのチームは対戦相手のスタイルに適応してくるし、常に先頭を走り続けるためには少しずつ調整と変更を重ねていく必要がある。そして、左サイドバックのポジションは、アーセナルは既に現状抱えている選手たちでできることは全て試してしまったように見える。
いずれにせよ、夏にはこれらは明らかになるだろう。アーセナルがストライカー獲得に動くことは間違いなく、中盤も補強の必要があるが、放出次第で、このポジションは注目すべきものとなるかもしれない。
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