サリバとガブリエルはアーセナルの新時代の象徴になれる
アーセナルファンは、新たなセンターバックの獲得を熱望するあまりに、ガブリエル・マガリャンイスが搭乗しているとされた飛行機を追跡し、そこからさらに彼が乗った高速を走る車までをも特定した。
多くのファンが守備陣の補強はアーセナルの喫緊の課題だと考えており、クラブはマンチェスター・ユナイテッドやナポリといったライバルを破って将来有望な22歳のガブリエルの獲得に成功した。
ガブリエルはエミレーツスタジアム中がアーセナルの将来の守備陣を支えてくれるだろうと期待してしまうようなタイプの選手で、テクニックにも優れている。
プレイするクラブのおかげで移籍金も控えめに抑えられており、アーセナルの今後の獲得方針を象徴するような選手だ。
また、ここに加えてアーセナルには同じくフランスから来た将来有望なCBのウィリアム・サリバも加わる。
以前からセンターバックがアーセナルの課題で、それを解決するために獲得されてきたのがムスタフィとルイスというのはクラブの獲得方針の不備を象徴している。
だが、ついにミケル・アルテタの新たなアーセナルの顔となれるような本格派のCB二人がやってきたかもしれない。
もちろん、彼ら二人がいるだけでアーセナルがタイトル争いに参戦できるというつもりはない。中盤の再建も必要でガブリエルの契約が完了し次第、MFの獲得もアーセナルは狙うだろう。
だが、この二人がアルテタがチーム作りを行う上で基礎になることは間違いない。アーセナルのチャンス創出力不足は部分的にはCB二人ではボールをうまく回せないことに起因しており、これが今のシステムへの変更につながった。
当然、サリバとガブリエルがいきなりコンビを組んでアーセナルで大活躍できると期待しすぎてしまうのは危険だ。
アルテタ自身がこれに関する警告を口にしている。
もちろん期待しすぎるのは禁物だが、アルテタがアーセナルで成し遂げなくてはならない最も重要なタスクの一つが、ガブリエルやサリバのような若手が安定して成長できる環境を作り上げることなのは間違いない。
かつてのアーセナルは若手を育て、スーパースターへと成長させることが出来るクラブとして有名だった。アーセナルが再びヨーロッパのトップレベルで戦えるようになるためには、何とかしてこの評判を再び復活させる必要がある。
今のエミレーツスタジアムに流れる空気は数か月前と比べて遥かに良いものになっている。エメリが決してなしえなかった哲学を植え付け、チームの姿勢を統一するという大仕事をアルテタは果たした。
だが、正しい獲得戦略なしでは、アルテタのできることにも限界がある。サリバとガブリエルがファーストチョイスでコンビを組むというのはアーセナルファンにとっては垂涎ものの光景で、これからのアーセナルの進歩を予期させるものとなるだろう。
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