イーサン・ヌワネリの次のステップ

分析Tim Stillman,海外記事

ヌワネリがローン移籍に出ることは、選手本人にとっては最善の道であることは少し前から明白となっていた。

もちろん、通常であれば、プレミアリーグやチャンピオンズリーグの首位に立つクラブで18歳の選手が出場機会に苦しむことは珍しくもなく、特に心配するような話でもない。

しかし、ヌワネリは普通の18歳のサッカー選手ではない。

昨季は負傷者が相次いだことで彼にチャンスが与えられ、トップチームでのプレイ機会が多く与えられた。先発として起用された期間は非常に良いスタートを切り、その後少し伸び悩んだ印象だが、それは年齢を考えれば当然のことでもある。

重要なのは、17歳の選手が一定期間アーセナルの先発メンバーとして違和感なくプレーしていたという事実だ。それはローンで在籍していた経験豊富なラヒーム・スターリングが昨季一度もできなかったことだ。

そして、一度トップレベルのサッカーを味見どころかしっかりと味わってしまえば、その若き才能を再びランプの中に戻すのは難しい。

マルセイユへの移籍は、ヌワネリにとって非常に興味深い選択だ。

報道によれば国内クラブの関心も多くあったようだが、クラブはしばしば、プレー面だけでなく人間的成長も含めた個の育成の一環として、若手を海外にローンで送り出す。

リース・ネルソンとエミール・スミス・ロウはいずれもドイツでローンを経験しており、ネルソンはフェイエノールトでのプレー経験もある。

スミス・ロウがRBライプツィヒに加入した際、アルテタは2022年のAmazonのドキュメンタリー『All Or Nothing』で、ドイツへのローンは主にピッチ外での成長を考慮した決断だったと明かしている(結局、負傷の影響でライプツィヒでの出場は28分にとどまったが)。

「彼をローンに出した時、私はこう言った。君に一つだけ求める。試合は見ない。そこで人々が君について何を語り、選手としてではなく、一人の人間としてどう評価されるのか、それだけを聞きたい。」

アルテタはまた、スミス・ロウには自信の面で課題があったかもしれず、海外でのローンが人格形成に役立つと考えていたことも明かしている。

約10年前、ニャブリがトニー・ピューリス率いるウェスト・ブロムにローン移籍したことを覚えている人もいるだろう。

ニャブリは出場機会に恵まれず、ピューリスは彼のコンディションを厳しく批判していた。多くの人の予想に反して、アーセナルはニャブリをウェスト・ブロムから呼び戻さなかったが、それはアーセン・ベンゲルが、その困難を乗り越えること自体が本人の成長にとって重要だと考えていたからだ。

最終的にアーセナルは、強く望んでいたにもかかわらずニャブリをクラブに引き留めることができなかった。

不満の多いローン時の経験が退団の決断に影響したと見ることもできるし、その後のバイエルン・ミュンヘンでのキャリアを踏まえれば、ウェストブロムでの経験は、アーセナルの利益にはならなかったとしても、彼自身にとっては良いものだったとも言える。

若手の成長は、直線的に進むことの方がむしろ稀だ。現時点でヌワネリは、世界のほぼどのクラブでも相応の出場時間を与えられて然るべき実力があると言ってよいだろう。

だが、エベレチ・エゼとノニ・マドゥエケという今夏の補強が、アーセナルでの彼の出場機会に影響を与えている。

この先数か月を、彼のウィキペディアページの「獲得タイトル」欄を埋め始める好機と捉えても不思議ではない状況で、なおヌワネリがクラブ外に出てプレーしたいと考えている点は、好材料だろう、

プレミアリーグのクラブではなく海外のクラブへのローンを選ぶということは、やはり人間的成長の側面が重視されているのだろう。

マルセイユは熱狂的な観衆のを持つビッグクラブで、チャンピオンズリーグにも出場しており、来季もその地位を維持することを目標としている。

マルセイユは、ボール保持と試合のコントロールを求める、要求の厳しい監督の下で戦う、非常にタフな環境となるだろう。デ・ゼルビは歯に衣着せぬ物言いをする、時に攻撃的な指導者でもある。

これはヌワネリにとって決してリゾートのような場所だとは言えないが、彼の才能を考えれば、そのプレッシャーに対処できるはずだ。

長期的に見て私が抱く疑問は、アーセナルで彼の道が本当に開けるのかどうかだ。想定外の出来事が起きない限り、マドゥエケ、エゼ、ウーデゴーはいずれも来季もアーセナルに残る。

アーセナルはタイトル獲得を最優先すべきであり、選手側がまず世界最高峰のクラブの一つでプレーできることを証明する責任がある、という考えには共感できる。

一方で、若い才能を開花させるためには、時に現実的な判断が必要になることもある。かつてアーセン・ベンゲルは、ファブレガスを台頭させるために、ピレスやヴィエラを退かせた。

例えば最近のチェルシーは、抱える選手が多すぎ、サラーやデ・ブライネといった世代を代表する才能を取り逃がす結果につながった。

ヴィエラやピレスは、エゼ、マドゥエケ、ウーデゴールといった現在の主力候補よりも年齢が上だったという違いはあるが。

個人的には、ヌワネリの長期的な将来は、エゼが左サイドで安定したオプションになるかどうかに左右されるように感じられる。トロサールやマルティネッリの契約延長の可能性は高くなさそうで、エゼが左サイドでポジションを奪ってしまえば、二人のうちどちらかを夏に放出する、というのが長期的に見たアーセナルにとってベストな結果ではないだろうか。

現在ヌワネリにとって最大の障害となっているのがエゼが中盤で優先的に起用されている、という点だ。ミケル・メリーノもいるが、彼は年齢的にヌワネリの長期にわたる競争相手にはなりにくいだろう。彼もトロサールやマルティネッリと同じく、契約延長の可能性は低そうだ。

ヌワネリの活躍の道筋が開けるためには、これらの要素がうまく噛み合う必要があり監督は時に官、成り行きを見守るしかない場合もある。

ウィリアム・サリバの場合がまさにそうで、彼がマルセイユへのローンを経てファーストチームに定着したのは、冨安健洋に負傷があり、ベン・ホワイトが優秀な右サイドバックとしてプレイできたことによって加速した。

同じことがヌワネリにも言え、これが示しているのは、アーセナルで選手の出場時間が増加するペースは、選手自身と同じくらい周囲の状況に左右される、ということだ。

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Posted by gern3137