期待外れに終わったアーセナルの今夏の移籍市場

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ついに移籍市場最終日が終了し、夏の移籍市場が閉まった。今回はアーセナルの補強と放出を振り返ってみよう。

ブルーノ・ギマランイスの獲得は非常に良い補強だったと思う。もともと層は厚かったポジションをさらに強化することになったが、アストン・ヴィラ戦を見ても、彼が中盤にもたらすものは明らかだった。

低い位置からでも、よりゴールに近い位置からでも、彼のパス能力は何かを起こしてくれる。そして、なぜかPKが与えられなかったあの場面でも示したように、自らペナルティーエリアへ入っていくタイミングの良いランによって、攻撃にさらなる脅威を加えてくれるだろう。

少し高額だったかもしれないが、良い獲得になるだろう。

エズリ・コンサについては、ウィリアム・サリバが負傷から回復するまでの間、守備陣が手薄な状況に対処するために加入した。

ベン・ホワイトとユリエン・ティンバーが最近抱えている負傷の問題を考えれば、この補強は絶対に必要なものだった。

コンサは非常に堅実で経験豊富なイングランド代表選手であり、サリバと似たボール保持時の特徴を持っている。我々が見つける必要があったタイプの選手だ。彼もまた、少々高かったが、重要であり、必要な獲得だった。

そして、問題は前線だ。

前線にクリストス・ツォリス以外に新戦力を加えられなかっただけでなく、放出により自らチームを弱体化させてしまったという点で、これは、慎重に言葉を選んで言うと、完全な失敗だったと思う。

移籍市場が始まった時点で、チームのレベルを一段階引き上げるために、何かを行わなくてはならないと強く感じられたのがこのポジションだった。しかし、いくつかトライはしたものの、それを実現できなかった。

まずアーセナルはレアンドロ・トロサールを売却し、その代わりとしてギリシャ代表のツォリスを獲得した。

彼は良い選手だと思う。しかしヴィラ・パークでも見られたように、新しいレベルに適応するためには、彼にはまだ理解し、慣れなければならないことがかなりある。

将来的に彼がチームにもたらしてくれるものについては楽観視しても良いが、現時点で、トロサールと同じだけの数字や安定感を確実にもたらしてくれるかについては不透明さが残り、断言することはできない。

さらに、アーセナルはガブリエウ・マルティネッリをクラブ史上最高額の移籍金でアル・ヒラルへ売却しようとしており、ガブリエウ・ジェズスはバルセロナへ移籍した。そしてイーサン・ヌワネリは、ボルシア・ドルトムントへ1年間レンタル移籍することになった(1月に呼び戻せる条項があるとも報じられてはいるが)。

それぞれの放出を個別に見ていけばば、アーセナルがマルティネッリを売却するという判断も含め、特に問題だとは思わない。ジェズスに関しては、並外れた才能を持つ選手ではあるものの、深刻な怪我によってパフォーマンスを落としてしまっていた。

だが、彼らを売却しながら、代わりの選手を獲得しない、ということであれば話は別だ。

トロサール、マルティネッリ、ジェズスは、昨季合わせて、ゴールアシスト合計45を記録しているのだ。そしてアーセナルは、この穴を埋めるためにベルギーリーグからやって来た24歳の選手一人しか獲得しなかった。

攻撃陣に関して言えば、今夏のアーセナルの移籍市場での動きを、いったいどうすれば擁護し、正当化できるのか、私にはよく分からない。

もちろん、ハヴァーツ、サカ、ウーデゴールを良好なコンディションにに保つことができれば、彼らからもっと多くのものを引き出せる、という考えは理解しているし、私も概ね同意している。

しかし、この18か月間で怪我にかなり苦しんできた3人をうまく起用していくために必要なのは、まさに彼らの出場時間や起用を適切に管理できるだけの選手層ではないだろうか。

3人を失い(仮に、ここのケースを見たときに売却のタイミングとしては悪くないものに思えたとしても)そのうち一人しか補充しないのであれば、そのような選手層は手に入らない。

もちろん、だからといってアーセナルが良いチームではないと言いたいわけではない。我々は良いチームだ。

今季も十分に競争力はあると思っているし、前線のポジションで極端に人数が不足しているいというわけでもない。

しかし、重要なエリアでチームのレベルを引き上げることができなかった。

それは私にとって―そしておそらく皆さんの多くにとっても―少なくとも期待外れであり、率直に言えば非常に苛立たしいものだ。

しかも、そのレベルを引き上げられるはずだった選手たちを実際に獲得しようとしながら、ことごとく逃してしまったことが、その失望をさらに大きくしている。

モーガン・ロジャーズはチェルシーへ移籍した。移籍金が高すぎたという判断には一理あるかもしれないが、しかし、それが市場価格というものだ。

アーセナルはギマランイスとコンサという28歳の選手2人には相場以上の金額を支払うことをいとわなかった一方で、重要なターゲットについては決断を先延ばしにし、より決断力のあったチェルシーに横からさらわれた。

次に獲得に動いたのはヴィニシウス・ジュニオールだった。その野心自体は良かったが、これも実現しなかった。

そこでフリアン・アルバレスへとターゲットを切り替えたものの、彼を取り巻く状況は最初からあまりにも複雑だった。そして何より重大だったのは、本人がアーセナルへの移籍をまったく望んでいなかったという点だ。

現在のアーセナルほどのレベルのチームになれば、チームをさらに改善できる選手の選択肢が限られてくるという理屈は理解できる。

それでも、世界中のサッカー選手を探して、本当にこのスカッドにさらに何かを加えられる選手が一人もいなかったのか、と言われれば、私は納得できていない。

また同時に、これに対する「じゃあ誰を獲るべきだったのか言ってみろ!」という反論も好きではない。

私はただブログを書いている一人の男にすぎない。皆さんと同じように自分なりの意見を持つ、一人のサッカーファンである。

しかしアーセナルには、まさに誰を獲得するかを考え、実行に移すという仕事をするために数億円以上もの報酬を受け取っている人々がいるのだ。それを私に問われても困る。

更にクラブは、移籍市場最終日になり、切羽詰まった状態で、最終的にはクリスタル・パレスとサンダーランドの争奪戦になった選手を獲るべきかどうか、ああでもないこうでもないと迷っていた。

それを良いプロセスだった、と言うことはできないだろう。

この移籍市場を経て、アンドレア・ベルタには厳しい視線が向けられることになると思う。もちろん、移籍を決めるのは彼一人ではない。監督も当然大きな影響力を持っているし、経営陣レベルで決定が下されることもある。

しかし最終的に、交渉を成立させることが彼の仕事なのだ。中盤と守備の補強については評価しているが、攻撃陣に関するこの夏の彼の仕事は、合格点には到底届かない

選手の売却に関しては、金額を見ればある程度うまくやったと言えるのかもしれないが、マルティネッリへの対応は良くなかったと私は個人的には思う。ルイス=スケリーについても、キア・ジューラブシャンのような人物を介して彼を他クラブに売り込むことで、自分/クラブは関与していないと言い逃れできる余地を作ろうとしたように見えるし、この件について、本来浴びるべきだった批判をほぼ免れている。

いずれにせよ、選手を高く売ったことで誰が喜ぶのだろうか?経理担当者と、もしかしたらオーナーたちだろう。

ファンではないし、ましてやサッカーの試合に勝つことを仕事としている監督ではない。

ミケル・アルテタも、この夏の移籍市場の前線を巡る補強と放出について、決して満足していないだろう。チャンピオンズリーグ決勝後の記者会見で、彼は「我々はもう一つ上のレベルへと進みたい」と語っていた。

現在のアーセナルにはヨーロッパ最強の中盤があり、守備にも堅固な基盤がある。だが、攻撃についてはその「もう一つ上のレベル」へ到達できなかった。

繰り返しになるが、この移籍市場でさらに補強できなかったことがアーセナルにとって致命的だと思っているわけではない。

だが、絶好機を逃したという感覚は強い。

アーセナルに有利な要素が揃っているのだから、もっと攻めの姿勢を見せてほしかった。決断力を持ち、非情になり、優位性を最大限に押し広げ、今季争う4つのトロフィーすべてにおいて、対戦相手に可能な限り困難な状況を突きつけてほしかった。

しかし、アーセナルはそれを行わなかった。最終的には、注目を集めた3つの大型移籍交渉すべてに失敗するという"ハットトリック"で移籍市場を終えることになった。

そして今や、現在チームに残った選手たちだけで、退団した選手たちが残していったゴールとアシストの穴を補うだけではなく、それ以上の数字を残してくれることに賭けるしかなくなった。

それはかなりハードルの高い要求に感じられる。

シンプルに言えば、この移籍市場で重要だった箇所で大きく躓いてしまったように見える。

もちろん、ツォリスとエゼの左サイドが一気に機能し始め、右ではサカ、マドゥエケ、ダウマンが大暴れし、ハヴァーツとギョケレシュがチームに必要なゴールを安定して決め続け、さらにブルーノが中盤からの攻撃力を増してくれる、私はいくらでも自分の間違いを認める用意がある。

しかし現時点では、アーセナルは必要以上に自分たちで物事を難しくしてしまったのではないかと危惧している。そして、それはとても残念なことだ。

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Posted by gern3137