今季後半戦のアーセナルの攻撃に求めたいこと

分析Tim Stillman,海外記事

今週、Arsenal VisionのPatreonで公開されたシーズン前半のデータレビューを聴いたのだが、その中にアーセナルの攻撃について非常に良い分析があった。今季に関してデータは我々が目で見て感じとっていることをそのまま裏付けているようだ。

守備面、特にボール非保持時において、アーセナルはリーグ最高、そしておそらく世界最高のチームだ。一方で攻撃に関しては、アーセナルは非常に優れてはいるが、まだトップレベルの域には達していない。サラーやハーランド級のスコアラーをゴール前に欠いており、それが試合を完全に支配していながらスコアに反映されない理由になっている。

また、1点以上のリードを奪った瞬間に、ボール非保持時のち密さがを手放してしまい、多くの試合を不必要に綱渡りの展開にしてしまうのも、そろそろやめてほしいところだ。

問題の根本的な解決には絶対的な点取り屋を獲得するか、あるいはサカにそのレベルへと成長してもらうしかないが、それでも、今季後半に向けて、アルテタとコーチングスタッフが検討できるポイントはあり、チームの豊富で良質なアタッカー陣から、もう一段の力を引き出す余地はあるはずだ。

サカのさらなる飛躍

ブカヨ・サカがアーセナルで最も優れ、かつ最も信頼できるアタッカーであるという点に、異論はほとんどないだろう。

彼の影響力表に出るデータには表れないものも多いが、それでも彼は、アーセナルにとって最も確実に数字を生み出す存在に近い選手であり、24歳という年齢を考えれば、シュートやアシストのパスの質をさらに磨く時間と余地は十分にある。

現時点で、アーセナルの他のストライカーにサカほどの進化の余地があるというのは想像しづらく、トロサールも年齢的に、ここからさらに別次元へ到達する段階ではないだろう。

サカは現在、プレミアリーグの合計得点期待値+アシスト期待値のランキングで7位につけている。これは良い、あるいは素晴らしい数字だ。だが、私はブカヨ・サカは単に「良い選手」を超える存在だと思っている。もし後半戦で、ここからさらにサカが調子を上げてくれれば、それはアーセナルのタイトル挑戦にとっては理想的なタイミングで訪れることになるだろう。

センターフォワード

アーセナルのセンターフォワード事情に関して言えば、カイ・ハヴァーツが復帰したのは非常に喜ばしい。彼は得点王争いに参加するタイプの選手ではないが、それでもゴールを決められる選手であり、その彼の不在が終わったのは大きい。

今のところ彼がアーセナルに最も適したFWに見え、彼が攻撃をつなぐことでチーム全体の流動性も高まる。

もちろん、ヴィクトル・ギョケレシュから、より多くを引き出すことも極めて重要だ。ハヴァーツとジェズスは、ギョケレシュほどのフィジカルコンディションにはなく、まだ連続して先発できる段階ではない。アーセナルはギョケレシュを必要としており、彼は今後も多くの試合に出場することになるだろう。

水曜のスタンフォード・ブリッジでもその兆しが見えたが、個人的には彼はホームよりアウェイでの方が、はるかに効果的な選手に見える。。

これが劇的な変化につながるかどうかはわからないが、彼は過去3シーズン継続してxGを上回る決定力を示してきており、多くの場合、決定力は過去の指標はかなりあてになる。今季はPKを除くxG4.8に対してプレミアリーグではまだ3点しかオープンプレイから挙げられていないので、これからxGを上回って点を決め始める可能性は十分にある。


良いニュースとして、データは後半戦に向けて、ほんのわずかではあるが運が彼の側に傾く可能性を示している。劇的な変化とまではいかないだろうが、少しでも助けになる。ギョケレシュは過去3シーズン、継続的にXGを上回る決定力を示してきたが、今季はPKを除くXG4.8に対して、プレミアリーグでのオープンプレーゴールは3つにとどまっている。

また、頻繁に顔ぶれが変わる前線における「連携」も重要な要素になるだろうだろう。

今季、アーセナルが最もスムーズに見えたのは、メリーノがゼロトップとして実質的にトップ下のようにプレイし、トロサール、サカ、エゼが並んだ時だったと思うが、今のところギョケレシュは左右背後のチームメイトとまだ良好な連携を築けていないように見える。また、最近は少し自身の喪失もあったようだ。

彼がよりチームメイトと連携を深め、自信を取り戻していければ、アーセナルはギョケレシュからより多くを引き出せるはずだ。ハヴァーツとのローテーションにより、チームがギョケレシュをより彼に適した試合に限定して起用するようになれば、それはプラスに働く可能性もある。

コントロールされたカオスの作り方

アーセナルが夏に獲得した選手のうちで、ギョケレシュに加えてエベレチ・エゼとのノニ・マドゥエケもここまでのところそこまで安定したインパクトを残せていない。

元々チームにいたウーデゴールとトロサールの調子が良くなってきている、というのもあるが、彼らがボール非保持時に細心の注意を払う、というタイプでないのも影響しているようだ。

一方で低いブロックを敷いて構える相手に対しては多少カオスな形でも攻撃を仕掛けることが有効な手段になりうる。アーセナルは、ドリブル突破からシュートにつながった回数でリーグ4位(この形でのシュート数はマンチェスター・シティより18本少ない)。成功ドリブル数は8位、試行数も8位、キャリー数は6位だ。

マドゥエケをより頻繁に起用すれば、相手のブロックに対してダイレクトに仕掛ける力は確実に高まるだろう。だが、現状、マドゥエケの起用にはもれなく、トロサールやマルティネッリを使う場合には生じない、ボール非保持時のリスクがついてきてしまう。

また、エゼも安定してリズムを作るというよりも、突然魔法のような瞬間を生み出すタイプの選手だ。既にそれを我々は何度も目にした。

射程圏内で彼の右足にボールが入れば、彼はチーム屈指の良いフィニッシャーであるところを見せられる。だが、現時点では、12月のヴィラ・パークで見せた守備面の細部への注意不足により信頼度を落としてしまい、左ウイングでの機会を得られていない。

このため、彼は央のポジションでマルティン・ウーデゴールと競うことになっている。そして彼らのスタイルの違いを考えると、これは非常に興味深い。

ウーデゴールはウーデゴールは試合のあらゆる局面をコントロールするたいぷで、90分あたりのタッチ数は65.7回だが、シュート数は90分あたり1.86本で、今季のゴールは1つにとどまっている。

エゼは90分あたりのタッチ数が41.7回と遥かに少ないが、シュートは2.43本と多く、今季プレミアリーグで4ゴールを挙げている。

ウーデゴールのようにリズムやテンポを支配するわけでも、創造性を発揮するわけでもない。しかし、より頻繁にシュートを放ち、得点の脅威となる。特に、メリーノがゼロトップを務め、エゼが自由に前へ飛び出せていた試合でそれは顕著だった。

今のところアルテタは左サイド、中盤の両方でカオスではなくコントロール、という選択をしている。そして、これは決して間違った決断ともいえない。事実、アーセナルは直近10試合で9勝1分だ。内容も結果もついてきている以上、これにアルテタは自信を深めるだろうし、彼が考えを変える可能性はそこまで高くなさそうには見える。

それが非常に神経質に僅差のリードを必死で守る試合が続くことを意味するとしても。

ただし、そのメリットデメリットを考慮してこのアプローチを洗練させたり、細かな調整を施すことを監督が臨むのであれば、そのオプションは手札に存在する。

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Posted by gern3137