23/24 アーセナルシーズンプレビューFW/ウイング編その1

分析

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ガブリエル・ジェズス

昨季アーセナルが変革を遂げる上での重要な立役者の一人となったのがガブリエル・ジェズスであったのは疑いの余地がない。

献身的なプレスや守備はもちろん、前線ではドリブル突破で相手を撹乱し、スペースに入り込んで得点を挙げた。小柄な体格とは裏腹に、ボールを収める能力も悪く無く、相手のCBにとっては一瞬も気を抜けない存在だったはずだ。どちらかというと攻撃時には左に流れることが多く、マルティネッリ、ジャカを交えた変幻自在のポジションチェンジで左サイドからの攻撃力を爆発的に増加させ、特にマルティネッリはジェズスがピッチに居る時の方が遥かに得点に絡む機会が多く見えた。

昨季はW杯の怪我で長期離脱を強いられたこと、また時折決定力を欠く場面が見られたが、それでもふたを開けてみればプレミアリーグ26試合、2000分程度の出場で11ゴール7アシストという素晴らしい数字を残した。

今季もいきなり怪我での離脱があり、まだ先発出場は果たしていないが、既に調子は戻りつつあるように見える。特にマンチェスター・ユナイテッド戦でゴール前で見せた落ち着きは今季の得点量産に期待が持てるものだった。

サイドに素晴らしいアタッカーを多く備えているアーセナルではあるが、もし今季、既にプレミアリーグ史上最高候補の呼び声高いハーランド擁するマンチェスター・シティとリーグ優勝争いを繰り広げるのであれば、メインストライカーのジェズスがどれだけ得点を伸ばせるかもカギを握ってくるだろう。

エディー・エンケティア

バログンが昨年フランスで出色の活躍を見せたこともあって、バログンをチームに残し、エンケティアの売却を検討すべきではないか、という声も聞かれたが、結果的にはバログンはモナコへ完全移籍で売却となり、エンケティアが第二ストライカーの座をキープすることとなった。

昨昨季はオーバメヤン・ラカゼットの代役を問題なくこなしたが、退団となったのがオーバメヤンとラカゼットの2人だったのに対し、獲得はジェズス一人のみでエディーがプレミアリーグトップレベルで第二ストライカーを務めるのに懐疑的な意見もあったが、アルテタは2人目のストライカーは獲得せず、エンケティアを昇格させることを選んだ。そういった意味では今季に至るまで、アルテタからエディーへの信頼というのは一貫している。

ジェズスとのプレイスタイルの違いもあり、昨季はトロサールに出番を譲る場面もあったが、今季は再びジェズスの怪我に伴ってプレミアリーグ全試合に出場している。

4試合で2得点と、相変わらず安定して出場機会を与えられれば得点を決められることは示しているし、得点力以外の部分でも大きく成長しているように思う。今季はCLもある過密日程なのでエンケティアに多くのチャンスが訪れるのは間違いないだろう。

レアンドロ・トロサール

プレシーズンから好調を維持しており、先発を待望されていたものの先発を任されたフラム戦では不発、ハーフタイムで交代となる少し残念なシーズンスタートを切っている。

エンケティアにも同じようなことが言えるかもしれないが、クオリティは間違いないだけに、今のアーセナルにサカとマルティネッリがおり、安定した先発出場の機会をトロサールに与えるのが難しく、散発的な機会で結果を残す必要がある、という難しい立場にあるのは少しアンラッキーというしかない。

とはいえ、その圧倒的なアシスト力とユーティリティ性は今季もチームにとって非常に重要となるはずだ。

上述のフラム戦でもストライカーとして出場しており、左右中央どのポジションでも、誰かしらが離脱となれば2番手として計算されていることだろう。そういった意味では守備陣における冨安とその役割は非常によく似ている。

そういった意味では、他の選手と同様に今季はCLとの兼ね合いで前線の選手を休ませる必要などがある試合もあると予想され、昨季より出場機会は増えるのではないだろうか。

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Posted by gern3137