アーセナル 23/24 シーズンプレビュー サイドバック編

分析

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冨安健洋

昨季はサリバの台頭とそれに伴うホワイトの右サイドバックへのスライドにより、それなりの出場機会はあったものの、どちらかというと様々なポジションで便利屋的な立ち位置としての出場が多かった。

彼のユーティリティ性の高さ、そして今季はCLも同時並行でチームが戦っていく必要があることを考えると、今季もある程度の出場機会が与えられることは間違いないだろう。

今季初出場はティンバーの怪我に伴っての左サイドバックとしての先発だったが、このポジションは既にジンチェンコも復帰しており、出場停止明けの冨安との両方が揃った試合となる今週末のユナイテッド戦のメンバーがどうなるかに注目だ。

チームにとって非常に重要な選手となるであろうことは間違いないが、今季はどこかしらのポジションで一つ絶対的な立場を掴みたいところだ。

オレクサンドル・ジンチェンコ

昨季チームを劇的に変えた立役者となった選手の一人ではあるが、そろそろ相手もジンチェンコの偽サイドバック起用に対応し始めてきているのと、また、トリッキーなウインガー相手にジンチェンコを左サイドバックの位置で守らせるのは心許ない、ということもあってか昨季終盤からアルテタはパーティを右サイドバックに置く形もトライしている。ジンチェンコがキャリアを通して慢性的に怪我の多い選手で、シーズンフル稼働を期待するのが現実的ではない、という点も影響しているだろうか。

もちろん、フラム戦で示された通り、現時点での選手たちの戦術理解度は昨季から引き続いてのジンチェンコを左サイドバックに置く形の方が遥かに高く、いずれにせよ対戦相手に応じて使い分けていくことにはなるだろう。

そういった意味では今季ジンチェンコを左サイドバックに起用するのがプランA七日、今後どうなっていくかはとても興味深い点ではあるが、彼が非常にクオリティの高く、現状唯一無二の役割をこなせる選手であることは間違いないので、今季は出来る限りフィットした状態でいてくれることを願いたい。

トーマス・パーティ

トーマス・パーティを右サイドバックとしてカウントして良いのかはわからないが、一応試合開始時のフォーメーション上はアンカーは基本的にライスに一任され、パーティは右サイドバックとしてプレイすることが続いている。

ジンチェンコの偽サイドバック起用がより『ペップ型』のスタイルだとすれば、アルテタは昨季は冨安やホワイトのように、MFというよりもCBタイプの選手をサイドバックに置くことも好んだが、昨季終盤から今季はMFであるパーティを逆側のサイドバックに置く形を試している。

とはいえ、基本的にはライスと並ぶように中盤に入っておく形も多く、実質的にはボランチと右サイドバックのハイブリッドという形だが、持ち味の縦へのパスでの展開力は活かせている。

一方で、ライスはパーティほど密集地帯をドリブルで回避する、のようなプレイを得意とはしていないので、その部分で変更が強いられるところがあるのに加え、ホワイトが一列中に入ることでオーバーラップの頻度は減る(もちろん、その分左サイドバックがより自由になる、というトレードオフが発生しているはずだが)、また低い位置での対人守備に関しては本職のサイドバックと比べると秀でているとはいえず、ジンチェンコを偽サイドバック起用するという形と比較しても、不安なサイドが左から右になるだけ、というくらいでまだ課題は多くありそうだ。

ただし、これはアルテタが昨季終盤から試している形でもあるし、元々パーティはアトレティコ時代にサイドバックとしてのプレイ経験もある、そう簡単に諦めることはないだろう。昨季チームを劇的に変えたのがジンチェンコだとすれば、今季のアーセナルの躍進の鍵はパーティが新たな右サイドバックのポジションでどれだけのパフォーマンスを見せられるかにかかっているのかもしれない。

ユリエン・ティンバー

かねてから複数のビッグクラブからの興味が報じられていたが、アーセナルが獲得競争を制して、アヤックスから獲得となったオランダの新星。あまりにプレイが見られた時間が少なすぎて確実ではないが、アーセナルではサイドバックとしてのプレイが多くなりそうな雰囲気があった。

技術が高く、複数ポジションをこなせるDFといかにもアルテタ好みなタイプの選手だが、プレミアリーグ初年度とは思えない落ち着きと適応具合を見せ、いきなりプレミアリーグ先発に抜擢された。

この試合でも素晴らしいパフォーマンスを見せていただけに、怪我での長期離脱となってしまったことは非常に残念だ。復帰は早くとも今季終盤、シーズンの展開的に恐らくこの時期にティンバーを慣らし運転のために起用する余裕はないと思われるので、現実的には来季からのプレイとなりそうだ。

まだ若く、長期的にアーセナルの守備陣の一角を担うことを期待され、獲得された選手であるには違いないので、怪我からの順調な復帰、そして将来的な活躍を祈りたい。

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Posted by gern3137