ヘイルエンドの次世代のスター: チャーリー・パティーノ
2015年にアーセナルは当時12歳だったチャーリー・マイケル・パティーノ少年をルートンから引き抜くために150万円を支払った。そこから時は流れ、今や彼はアーセナルユースの選手で最も高い評価を受ける一人となっている。
彼は現在18歳で、U-23では12試合に出場、1ゴール1アシストを挙げ、カラバオ杯のサンダーランド戦ではトップチームデビューを果たした。このデビュー戦では得点も記録した。10月にはイングランドU-19代表デビューも果たしている。
パティーノはボールの扱いがとてもうまいMFで、彼は自身のプレイスタイルにはサンティ・カソルラ、セスク・ファブレガスそして現監督のミケル・アルテタが影響を与えたと語っている。
僕はいつもスペインのスタイルが好きだった。サンティ・カソルラやセスク・ファブレガス、ミケル・アルテタといった選手たちが憧れだったんだ。でも特にサンティは特別なものを持っていたと思う。彼は別次元だったよ。
パティーノのプロフィール
パティーノは左利きで、8番タイプの選手だ。彼は自陣の深い位置でボールを受けることを好む。 ドリブルが得意で、ボールを持つことを苦にしない。そして、素晴らしい視野を持ち、見つけたランナーにパスを通すだけの技術も備えている。
さらに、守備時に体をうまく使うのも上手く、味方のDFを助けることが出来る。
パティーノはあまりシュートが多い方ではなく、むしろ彼の強みは主にミドルサードでボールを前進させ、FWやウイングへとボールをつなぐ際に発揮される。だがいざボックスへ入れば、精度の高い左足も備えており、シュートは悪くない。
例えば、PL2のマンチェスター・ユナイテッド戦でのゴールはパティーノがどのような選手なのかを象徴するようなものだった。彼は自分でボールを奪い取ると、いくつかの相手からのタックルをかわし、ゴールへとボールを流し込んだのだ。
恐らく彼の理想のポジションは4-3-3の中盤の一角だろう。トップ下ほど攻撃的ではなく、一方で守備的MFというほど守備的でもない、というポジションがあっているように思われる。
ただし、実際にプレミアリーグでプレイすることになればユースレベルよりもハードなタックルが飛んでくることは間違いなく、そして今ほどの時間とスペースの余裕は与えられないだろう。
パティーノのボールコントロール自体は素晴らしいのだが、体の角度、あるいはもしファーストタッチが乱れてしまえばすぐにプレッシャーのかかる状況になる。これはさらに経験を積み、慣れていく必要があるだろう。
パティーノの評判
アーセナルスカウト、ビル・ステイプルトン:
何年もスカウトを務めてきたが、彼は私が見た中で最高の子供だった。知り合いからチャーリーというすごい子がいるらしいという話を聞いたので実際に見に行ってみたわけだが、自分の目を信じられなかったよ。彼はまだ11歳だったが、U-13の選手たちを圧倒していた。
彼のボールタッチはとんでもなかった。彼の視野、スペースの把握能力もね。年齢の遥か上を言っているのは間違いなかった。即座にアーセナルでの当時の自分の部署の上司だったショーン・オコナーに電話をして『もう一回スカウトを送る必要はありません!今すぐ彼と契約を結ぶ必要があります!』と告げたんだ。
アーセナルユーススカウティング部門のかつてのトップ、スティーブ・モロウ:
チャーリーに特別な才能があるのは明らかだった。彼には多くのクラブが興味を示していたからね、我々は素早く動いて移籍を完了させる必要があった。
まとめ
パティーノは素晴らしい選手である。それに疑いの余地はない。彼は時折同じく左利きで同郷のMFフィル・フォーデンに例えられる。
もちろんユースリーグとプレミアリーグでは大きなレベルの違いがあるので、いきなりトップレベルで活躍を期待するのはフェアではない。アーセナルは慎重かつゆっくりと段階を踏んでファーストチームに適応させる必要があるだろう。
デビュー戦でかなり彼への期待は高まってしまっているが、あまりプレッシャーをかけすぎず、現実出来ではないハードルや期待を背負わせないよう注意すべきだ。
今季のプレミアリーグはコロナの影響で延期が頻発しており、また今後その振替えの試合が入れば過密日程が生まれる可能性が高い。
アーセナルはまだFA杯とカラバオ杯でも勝ち残っており、アルテタはローテーションの必要性を感じるかもしれない。そうなればパティーノにもチャンスは訪れるだろう。
もしスミスロウやサカ、ウーデゴールといった選手たちを次戦に向けてフレッシュに保ちたいと監督が考えるのであれば、もしかするとプレミアリーグでの交代出場の可能性もあるかもしれない。もちろん先発の可能性だってある。
実際に途中出場での出場機会を得た際のパフォーマンスでパティーノがファーストチームに昇格する準備は既に整っているか、それとももう少しユースチームで時間を過ごす必要があるかが見えてくるだろう。
もしどちらかに賭けろと言われれば、私ならば前者に賭けるが。
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コメント一覧
しかし一番近いという理由でアーセナルを選んだことはひた隠しにする記者であったと。
報道は真実を伝えるべき。自分に都合の良い記事の多いこと多いこと。