arseblog氏によるエヴァートン戦振り返り

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この4日のアウェイでの2試合は、アーセナルが本当に前進できているのかを示すうえで試金石になるものだった。オールドトラフォードでは試合を投げ捨て、絶不調のエヴァートン戦相手にもリードした試合から逆転負けを喫するというのはまさに、この数か月間良い兆候も見えていたとはいえ、アーセナルの前進が十分でないことを浮き彫りにする結果となった。

この記事では、冨安の顔面がベン・ゴドフリーに踏みつけられた場面について、詳しい話はしないでおこう。我々は皆、あの場面でレッドカードが出なければならなかったと我々は皆知っている。

このような判定が下されるようでは、人々は腐敗や陰謀論の話をし始めるのも致し方ない。クリスタルパレス戦のマッカーサーのレッドカード(これは今季最も明らかな誤審だった。この試合でのゴドフリーのファウルに1位の座を奪われたが。)が今季すでに見逃されているあとではなおさらだ。

特にVARが導入されている今の時代において、なぜこのようなファウルが見逃されたのか理解できないし、間違った出来事だった。

もしここでレッドカードが出ていれば試合展開は異なったものになったであろうことは間違いない。

ただし、結局のところマイク・ディーンはマイク・ディーンで、彼の理解不能な判定は試合内容とは分けて語られるべきではある。審判団がレッドカードを出すことを拒否したことは、アーセナルのパフォーマンスの言い訳にはならない。

我々はひどかった。

ジャカがチームに復帰し、ラカゼットがオーバメヤンに代わってトップで先発、タヴァレスに代わってティアニーが帰ってきたが、アーセナルはポゼッションを持ちながら何もできなかった。

試合後にアルテタはチームが前への推進力を欠いたと語ったが、ラカゼットはボールに絡もうとするあまり、中盤の底、あるいは右サイドバックのポジションにまで下りてきており、前には誰もいなかったのだからそれも当然だろう。

ハーフタイム前に既に予兆はあった。最近ほころびが見えつつあるアーセナルの守備陣の中央を破りリシャルリソンがボールを叩きこんだが非常にタイトな判定でオフサイドとなった。

だがその後嬉しいサプライズがあり、ティアニーの左からのクロスにウーデゴールが完璧に走り込み、ハーフタイム前に1-0でアーセナルは試合をリードすることとなった。

アーセナルは1点を得て、冨安の顔が踏みつけられた事件もあり、監督はハーフタイムにチームのモチベーションを高め、後半はましなパフォーマンスを引き出せるはずだった。

だが、後半になってもチームは変わらず、またしてもギリギリのリシャルリソンのゴールはギリギリのオフサイドでアーセナルは救われた。この2度のオフサイドはほんの数mmレベルの話で、彼はアーセナルの守備のほつれを的確についていた。この2回のオフサイドでアーセナルは学習することはせず、いずれリシャルリソンが得点を決めるのは明らかだった。

アルテタの交代策はずっと疑問の余地があったが、今回の試合でまたしても失敗してしまった。

65分時点でティアニーに代えてタヴァレスを入れるというのはもしかすると事前に計画されていたものだったのかもしれないが、理解はできない。

ティアニーが我々の把握していない軽いけがを抱えていた、というのであれば話は別だが、同じ試合で監督は3か月全く試合に出ておらず、ひざの軟骨の怪我と骨折を同時に負った選手を90分出場させたのだ。なぜその一方でティアニーを下げる必要があったのかはわからない。最近は全く出ていないのだから彼が疲弊していたというわけでもないだろう。

ジャカとラカゼットの2人は後退させるべきだった。60分を回るころには彼らは疲れているのは明らかで、ジャカはトレードマークの不器用なタックルでイエローカードをもらったし、ラカゼットは攻撃面で何ももたらしていなかった。

タヴァレスの投入で交代枠を一枚無駄に使ってしまった後で、軽いけがをしたマルティネッリに代えてアルテタが投入することを選んだのはエンケティアだった。

得点が必要な場面で監督が投入するのを選んだのはほとんどボックス内限定で真価を発揮する選手で、しかも彼を左ウイングとしてプレイさせた。

ペペと監督の間に何が起きたのかはわからないが、何か深刻なものであるのは明らかだ。とはいえ、頑なにペペを出場させるつもりがないのであれば、そもそも彼をなぜベンチ入りさせるのだろうか。それであれば、アカデミーの選手でもベンチ入りさせ経験を積ませた方がまだましだろう。全く持ってナンセンスだ。

また、完ぺきとは言えないとはいえ、ラカゼットを残してオーバメヤンを左に置く、ということも出来たはずだ。

エンケティアの投入という交代策はチームのために、というよりもベテラン選手、今回のケースではキャプテンと史上最高額で移籍してきた選手の二人、ということになるわけだが、にメッセージを送るかのようなもので、アルテタが考えすぎてしまったタイプのものに思える。

エヴァートンの同点弾はタヴァレスの中へのヘディングから始まり、彼は最初はリシャルリソンを追っていたものの、シュートがバーに当たった時点で気を抜いてしまい、彼がヘッドでボールをゴールに叩き込んだ時点ではフリーにさせてしまっていた。

これでタヴァレスが失点につながるミスを犯すのはアウェイで3連続となる。彼を必要以上に責めるつもりはないが、彼はまだ若い選手で、ここから学んでくれることを願っている。そしてまた、タヴァレスをティアニーに代えて投入するというのが不要な交代だったことも示している。

その後、エンケティアはアーセナルにリードをもたらすチャンスをふいにしてしまった。サカの素晴らしいプレイからだったが、残念なミスだった。とはいえ、今季彼はほとんどプレイしていないのだから、突然こう言った場面でミスするのはある程度仕方ないのかもしれない。

そして最後の最後でラカゼットに代えてオーバメヤンが登場したが、やはりここでもジャカを後退させておくべきだった。

アディショナルタイムに、既にイエローをもらっていたためジャカはファウルをしてでも止めるべき場面だったが強くあたりにいけずゴメスにいともたやすくかわされ、我々の守備は十分ではなかった。

はグレイのシュートは素晴らしく、ラムズデールに出来るものはなかった。

驚くべきことに、その後アーセナルは勝ち点1を手にするチャンスがあった。エンケティアが良いプレイを見せ、ガブリエルのスルーからオーバメヤンは2-2に出来たかもしれない得点機があったが、決められなかった。

残念なことに、これは最近の彼の調子を象徴するような出来事で、アーセナルのFW陣の問題は緊急度がどんどん高まっている。

オーバは全く点が決まらないし、アルテタの彼のこの試合の起用法では、オーバメヤンが自信に満ちる、というわけもないだろう。

ラカゼットは90分走れず、得点力もないし、そのあとはエンケティアとマルティネッリしかおらず、バログンは恐らく冬にローンに出るだろう。

だが恐らく、FW陣の問題は彼ら個人というよりも今のチームの問題だろう。エヴァートン戦は見るに堪えないパフォーマンスだった。我々はチャンスを作れず、十分に得点できない。

監督はこの点を改善しなければならないと口には出すものの、解決策を見つけているようには見えない。特によくなっていない。

今季アーセナルはプレミアリーグ15試合で18得点しか出来ておらず、アーセナルより順位が上の6チームのうち5チームはアーセナルをはるかに上回る数の得点を挙げている。

唯一スパーズだけはアーセナルの得点数を下回っているが、例えばウエストハムは28得点を挙げており、なぜ彼らが順位表のこの位置におり、クラブを取り巻く空気が異なるのは理解はできる。

守備のほころびと得点力不足を合わせれば、大きな問題になるのは当然だ。直近のアウェイ3試合で平均得点は一試合当たり1.2ながら失点は3なのだから、アーセナルがトラブルに陥るのは当たり前だろう。

サッカーはほんの少しの違いが差を分けるスポーツだが、アーセナルは自らとんでもなくタイトな試合展開を作り出してしまっている。それを続けていれば、結果が時折対戦相手側に傾くのも避けられない。

昨夜の試合には非常に落胆させられた。監督の悪い部分が出てしまったように感じられ、我々が今季は違うと期待していたアルテタのかつての特徴が出たかのような試合だった。

また、このチームは若手が多いから、というのはエヴァートン戦には全く当てはまらない。なぜなら、出場する選手に関係なく、アルテタ体制でのアーセナルはこのような傾向を何度も見せてきているのだから。

アルテタはセーフティーネットを好みすぎ、チームが攻撃を構築できず、チャンスを作れず、得点できないのに年齢は関係ないだろう。

このレベルでそれを続けていけば、当たり前ながら点を決める、というサッカーにおいて最も重要なことがより馬他のチーム相手に勝ち点を落とすことになる。

試合前のプレビューで、アーセナルが絶不調の相手に生気を吹き込むような試合は観たくないと書いたが、この試合で起こったことはまさにそれで、エヴァートンの直近の試合成績、DLLLDLLLWはまるでアーセナルからのギフトラッピングとカード付きのプレゼントだ。

非常にフラストレーションの溜まる試合だった。

今季のプレミアリーグとトップ3と第二集団に分かれており、この2試合はアーセナルがこの第二集団のうちでトップに立てるということを示すチャンスだった。

だが逆にアーセナルはこの第二集団のうちでも再開近くであるということを明らかにしてしまった。

もちろんまだ上との差はそこまで大きくないが、ここでチームを立て直し、アルテタがチャンスととて君を生み出せるようなチームを作れなければ、どんどん差は開いていき、我々は落ちていくだろう。

だが既にアルテタは監督就任からもうすぐ2年経とうとしている。この2年間継続して抱えている課題を突然奇跡のように監督が修復できるとは想像しづらい。

またしてもアルテタは8位に終わってしまうのだろうか?

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Posted by gern3137