【スタッツで見る】キーラン・ティアニー vs ヌノ・タヴァレス

考察海外記事

アルテタのジレンマ

8月に大型補強を行ったアーセナルだが、5人の新加入選手を加えてもなお、ある程度層が薄いポジションはある、もし8月にチームにとっていないと絶対に(層の厚さも考慮して)困るのは?と聞かれて居たら、何と答えていただろうか。

トーマス・パーティ?あるいはガブリエル?

この時点では少なくともキーラン・ティアニーを挙げる声も上がったはずだ。少なくとも私はそう思っていた。この2年で良いプレイを見せていた数少ない選手であり、将来のキャプテンの呼び声も高い。

だが今、怪我から復帰したキーラン・ティアニーは即座にスタメンに復帰すべきか?という問いにファンは頭を悩ませることになっている。

まず前提として、今季ティアニーは単なる不調か、自身の問題か、それとも怪我の影響か、今まで程の素晴らしいパフォーマンスは見せられていなかった、というのは念頭に置く必要がある。

その一方で、ティアニーが離脱している間にヌノ・タヴァレスが良いパフォーマンスを見せた。彼はフィジカルに秀で、アグレッシブで、そして見ていて楽しい選手だ。彼が新加入選手であるということもあるが、このままタヴァレスを継続して先発させるべきだという声が上がるのも理解できる。

代表ウィーク後にミケル・アルテタはリバプール戦のメンバー選考でタフな決断を強いられることになるだろう。

最近うまくいっているチームをそのまま変えずに、より迫力があるが、ティアニーほど経験豊富ではないタヴァレスを起用すべきか?

それとも、既にアーセナルで2年間プレイしており、ビッグゲームの経験も多く、チームメイトの信頼も厚いティアニーを起用すべきだろうか?

ティアニーとタヴァレスのスタッツ比較

検討材料として、今季の二人のここまでのスタッツを見てみよう。

当然だが、非常にサンプルサイズが小さいことは留意する必要がある

まず、二人のレーダーチャートを見てみよう。集計に当たって、チェルシーとマンチェスター・シティ戦のデータは含めていない。これは少しティアニーにひいき目になってしまうかもしれないが、"普段の"ティアニーのプレイを比較するべきだと思ったからだ。

こうしてみると、二人の違いはかなりわかりやすい。

ティアニーはドリブル突破されることが少なく、ボール保持も安定しているし、チャンス創出もタヴァレスより多い。空中戦はそこまで強くないが、地上戦には強い。

ティアニーもタヴァレスもそこまで積極的にプレスに入っていないが、これはアーセナルの戦術的な問題かもしれない。その他のポジションの選手も皆、プレス数が多い選手はアーセナルにはほとんどいない。

一方でタヴァレスは空中戦の強さが際立っており、またイメージ通り一試合当たり2.2回のドリブル突破と素晴らしいドリブラーだ。既にチーム4位のドリブル数を記録しており、またクロス成功率も31%と高い。

ただし、ティアニーのチャンス創出数のスタッツはブレントフォード戦一試合でかなり引き上げられているということに注意する点がある。アーセナルのチームとしてのパフォーマンスは残念だったものの、この試合でティアニーは7のキーパスと11のシュート創出アクションを記録しており、今回のスタッツの半分以上がこの試合で生まれたものだ。

この試合以降ティアニーはクリエイターとしてはぱっとせず、直近の4試合ではシュート創出アクションが3度のみ、一本もキーパスを記録できていない。

ブレントフォード戦を除くと

ブレントフォード戦を除いたレーダーチャートが上のものだが、ティアニー・タヴァレス共に数試合の数字を集計しただけのものなので、これは選手の能力のグラフというよりも最近の『調子グラフ』と考えた方が良いだろう。

ブレントフォード戦を除いたノリッジ戦からクリスタルパレス戦までのティアニーの数字を見てみると、実際にはタヴァレスよりもティアニーの方が90分当たりのシュート創出アクション数は少なく、クロス数も同様だ。

ただし、それでもこの期間中にティアニーは一度もドリブルで相手に突破されておらず、かつボールロストも非常に少ないという点は変わらない。これは見逃せないポイントだ。

この期間中のティアニーと比較すると、タヴァレスの強みはやはりチャンス創出と持ち上がりによるボール前進だ。

xGとxA

最後にもう一つグラフを見てみよう。二人の90分当たりのxGとxAそしてxGチェーンを加えたものだ。xGビルドアップ(シュートに繋がらなかった場合も考慮して得点可能性の上昇を測る指標)は同水準だが、xGとxA、xGチェーンはタヴァレスの方が高い。

まとめ

左サイドバックのメンバー選考にあたって考慮する点は多くある。

ティアニーの方がより実績があり経験豊富で、恐らく守備においてより信頼が置ける。だが、タヴァレスは最近のアーセナルに欠けていたダイナミズムをもたらせる。

そして、若手がよくするようなミスをする場面を彼はほとんど見せていない。もちろん、今後そういった場面も訪れるのかもしれないが、あるいは単純にタヴァレスは我々が想定していたよりも完成度の高い選手なのかもしれない。

リバプール戦、そしてそれ以降にアルテタはどの方向に進むべきだろうか?

以前はアルテタはより自身が慣れ親しんでいる選手、経験のある選手を好む傾向を見せてきたが、最近は若手志向の傾向もある。

アルテタがどちらを選ぶにせよ、このような素晴らしいオプションを二人同じポジションに揃えられたことは、チーム作りがうまくいっている証拠だと言えるだろう。

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Posted by gern3137