アーセナルはミケル・アルテタ解任を恐れるべきではない

考察海外記事

2019年の11月。アーセナルはホームでサウサンプトンに2-1でリードを許していた。

アディショナルタイム、マルティネッリが相手をかわしてクロスを上げ、ラカゼットが同点弾を決めた。

この同点弾に対するエミレーツスタジアムの反応はいまだかつて見られたことのないようなものだった。ファンはエメリに飽き飽きしており、彼の解任を望むあまり、試合に敗北しても構わない、という空気が流れていた。

その2年後、同じようなシチュエーションでラカゼットが同点弾を決めたが、今回はファンはセレブレーションを行った。

もちろん、セレブレーションに反対しているわけではない。だが、私が興味深いと思ったのは、エメリとアルテタが置かれた立場は非常に似ているにもかかわらず、スタジアムのファンの反応が異なっていたという点だ。

アルテタは今もその地位にいるのはラッキーだと言わざるを得ない。

私はアルテタの監督就任当初は大いに彼の任命に賛成だったし、昨季は成績に関わらず残留させるべきだと考えていた。

アーセナルには再建が必要だし、このような大きな刷新を行うにあたって、どんな監督もある程度時間が与えられるべきだ。ただし、どこかで一線を引かなくてはならない。

アルテタは2019年12月に監督を引き継いだわけだが、この時点で誰かがアルテタは移籍市場で230m£の予算が与えられる、と言っていたら、私はそれならトップ4も狙えるな、と考えただろうに違いない。

だが逆にアーセナルは後退しており、スタイル面でも進展の兆しはない。

アルテタが納得のいくチームを揃えられるまで、更に移籍金を費やすべきだという意見もあるが、それには納得できない。我々はマンチェスター・シティではないのだ。監督のために世界最高の選手をそろえることはできない。

さらに、現状のアーセナルには既にかなりハイクオリティな選手が揃っている。今の選手の質と、実際の順位が一致しているのは思わない。プレミアリーグ6位くらいは現実的に考えて狙えるはずだし、良い監督であれば、4位争いにも食い込めるスカッドすらあると言えるかもしれない。

GKと最終ラインはかなりソリッドだし、中盤にはロールスロイスのようなMFであるトーマス・パーティが居る。そして前線にもタレントが揃っているし、マルティネッリ、サカ、スミスロウといったエキサイティングな若手もいる。

若手が多いからこそ一貫性を欠くのだとの指摘もあるが、本来良い監督であれば、彼らがより一貫したパフォーマンスを発揮できるような整ったシステムを作るものだ。

アーセナルが機能していないのは現在の順位表を見れば明らかだ。今季のアーセナルは8試合で7得点しか挙げられておらず、xGは9程度あるが、どちらにせよxGベースで順位を出してみても、12位と現在の順位と同じだ。

アーセナルはあるべくして12位にいるのだ。確かに最初の3連戦に関してはある程度同情の余地はあるが、アーセナルが正しい方向に進んでいると感じられたのは、8試合のうちトッテナム戦の1つのみだった。

私自身としては、ある程度短期的に結果が出ないことは許容できると思っているのだが、それはチームがアイデンティティを持ち、チャンスを作れるようなサッカーを行っているのであればだ。

今の我々のサッカーは見ていて残念なもので、これは監督の責任だとしか言いようがない。今のチームには既にアルテタの選手たちが揃っており、単純に彼が、チームのベストを引き出せていないのだ。

アルテタ体制で、アーセナルは期待を下回る結果しか残せていない。

19/20シーズンが8位に終わったことに関してはアルテタは責められないが、昨季に関しては責任を負うべきだろう。オリンピアコスとビジャレアルに敗れてEL敗退もしている。

今のチームの選手たちは、アルテタのポジショナルプレーに基づいたアプローチよりも、より自由でカオスの余地があるスタイルの方が適しているように見える。

ボール非保持時のインテンシティも足りず、まるで選手たちは必死に走るのではなく、ポジションを守ることの方を気にかけているかのようだ。

このようにインテンシティの低いスタイルでは、アーセナルが今年週1でしか試合がないというメリットを活かせない。

そして、アルテタの交代策も改善されておらず、スカッドの層を活かせていない。今季アーセナルは8試合のうちで後半には2点しか挙げられていない。アルテタが試合中のマネージメントをうまく行えていないということの証明だろう。

私が以前ジャカは実際にはアーセナルの中盤にとって非常に重要な存在であるとツイートしたところ、かなり議論を呼んだが、彼が本当に重要なのだろうと、そうでなかろうと、アルテタは彼なしで機能するシステムを見つけ出さなければならない。

クリスタル・パレスはザハとエゼという主力二人を欠いていたが、それでも試合を支配し、ファイナルサードで脅威を作った。アーセナルのホーム戦でだ。ジャカが居ないから、というのは言い訳にはならない。

サリバやゲンドゥージのケースもあったが、アルテタの選手のマネージメントも優れているとはいえず、もしかすると将来的に改善するのかもしれないが、アーセナル監督在任中には間に合わないだろう。

アーセナルは監督の養成学校ではないのだ。

スタジアム内ではアーセナルファンはまだアルテタを支持しているように見えたし、確かにアルテタのコミュニケーション能力は素晴らしい。会見で言うことも説得力があるし、これが彼の見え方に影響している。

だが、現実を見てみれば、輝かしいものだとは言えない。

もちろんエメリがアーセナルで成功できないことは明らかで、彼の解任は致し方なかったが、彼の解任の時のレベルを今のチームは下回っている。

変革を恐れるべきではない。

チームに安定をもたらすためだけに監督を留めるべきではないし、正しい答えにたどり着くまでに変更を繰り返すべきだ。

時には無慈悲になり、元の立場に戻れるまですべてに挑戦するべきだ。リバプールは何人かの監督を試し、クロップを引き当てた。アーセナルも同じことを試すべきだ。

既に経験豊富な監督を呼ぶべきで、例えばグラハム・ポッターあたりはどうだろうか。

他のアーセナルファンと同じように、私もクロエンケのことを嫌っている。彼らが良いオーナーだとは言えない。彼らがチェルシーやマンチェスター・シティと同じ水準の資金援助を行ってくれることはないだろう。

だからこそ、アーセナルが競争力を保つためには運営を非常に巧く行わなければならない。これは選手の売買やスカッドづくりだけの話ではない。監督に関しても同様で、その時期が来れば、我々は決断しなくてはならない。

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Posted by gern3137