夏の移籍市場で見えたアーセナルの戦略
アーセナルにとって非常に重要なものとなるであろう2021年の夏の移籍市場が終わり、結果として150m£を費やした、クラブからのアルテタとエドゥへの強固なサポートが見えるものとなった。
この夏アーセナルが獲得した選手は以下の通りだ。
FW フォラリン・バロガン(契約延長)
CB ベン・ホワイト
MF マルティン・ウーデゴール(ローンからの完全移籍)
GK アーロン・ラムズデール
MF アルベール・サンビ・ロコンガ
LB ヌーノ・タヴァレス
RB/CB 冨安健洋
これらの選手獲得には明らかに、いくつか共通している点がある。
年齢
まず、彼らは最年長の選手でも23歳という、非常に若い6人だという点だ。ここからは、アルテタとエドゥが長期的なクラブの将来も視野に入れたチーム作りを行っているのだというのが見てとれる。
すでに実績豊富なパーティやオーバメヤンという選手が在籍しており、彼らの周りを若手でうまく固めようという方針なのだろう。
ポテンシャル
年齢が若いということは、その分将来のポテンシャルも高いということを意味している。彼らがキャリアのピークに達するのはまだまだ先のはずだ。
ここからは、クラブの選手個人として成長するだけでははなく、ともに成長し、アーセナルのアイデンティティとなれるような選手を輩出したい意図があるかもしれない。
既にクラブにはサカやスミスロウ、ティアニーやガブリエル、そしてマルティネッリといった有望な若手が在籍しており、彼らはここに加わってくれるはずだ。
落ち着きとテクニック
第3に、この夏の新加入選手に共通して言えるのは(この点に関してはタヴァレスは少し例外といえるかもしれないが)皆ボールを保持する能力が高いということだ。彼らは落ち着いてプレイでき、技術面で安定しており、戦術理解も高い。
これは戦術的に複雑な仕組みと後ろからのビルドアップを好むアルテタにとっては重要な素質というだけではなく、いつボールロストするかとハラハラさせるような神経質にならなくてはならない場面を克服するのにも役立つ。
プロフェッショナルな姿勢
さらに、彼らのプレイでだけではなく、過去の自身のコメントや監督・チームメイトが彼らをどう評したかという所まで見ていくと、気質・性格面でもある程度の基準をもって集められた選手たちなのではないかと感じられる。
この夏加わった選手には、プロフェッショナルな姿勢を持ち、前クラブ、あるいは代表レベルですでにリーダーシップを発揮している選手が多い。
ここまでもアルテタは態度面を重視しており、恐らくそれも新規獲得の上で条件の一つだったのだろう。
まとめ
今回の移籍市場はそこまで華やかで派手だったわけではないが、非常に明確なテーマとパターンに沿った選手獲得が行われた。今後何年にもわたって、クラブの基礎となってくれる可能性があり、チーム強化につながるような選手獲得を、という意図ははっきりと見て取れる。
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