マッテオ・ゲンドゥージ(とサリバ)の話 後編
前編はこちら:
もちろんゲンドゥージに限らず、どんな状況でも22歳の選手というのは市場の興味を集めやすい。私個人としては今後ゲンドゥージの態度面が改善されるかどうかは怪しいと思うが、それでもアーセナルは彼に買い手を見つけることが出来たわけだ。
その一方で、よりベテランでアーセナルが放出しようと考えている選手たちは、プレシーズンに向けてアーセナルの練習場で今も汗を流している。
そして、フランスといえば、アーセナルがフランスから獲得した(遥かに移籍金は高額だが)もう一人の選手がウィリアム・サリバだ。同じくマルセイユが彼のローンでの獲得に興味を示しているようだが、サリバがクラブを去る時は、ゲンドゥージの時のように無関心ではないだろう。
多くのファン(私も含め)が、サリバには大きな期待を抱いているからだ。
この理由は私が思うに、人々がサリバがどのような選手か知っているからというよりもむしろ、この獲得が意味するはずだったもののせいだろう。
サリバはアーセナルがついに『賢い獲得』を行うのだという象徴になる予定だった。
結果的には、振り返ってみれば単にこれはラウール・サンジェイのアーセナルの資金の使い方が非常に下手だったという新たな証明になったわけだ。
アーセナルファンは自分たちのチームの守備陣に凡庸な選手しか揃っていないのが見て取れたし、そこに新たにダビド・ルイス、ソクラティス、ムスタフィのようなベテランがさらに加わるのではないかとうんざりしていた。
そこに現れたのがサリバで、彼の移籍金の高さはファンの注目を集め、彼は今後何年にもわたってガナーズの守備陣を支えていく存在なのだろうと思わせた。あるいは、そうならなくても、巨額の移籍金でメガクラブに売却されるような選手だろうと。
ディノス・マヴロパノスもローン先で良いシーズンを何度か送ったが、彼の放出は特に注目を集めなかった。これは、彼の獲得にかかった移籍金が1.8m£だったからだろう。
サリバはまだ20歳で、ヨーロッパのエリートクラブのバックラインでレギュラーを務める20歳のCBというのは多くないというのは事実だ。
マヴロパノスは23歳で、ドイツで1シーズン活躍しただけだというのはあるが、とはいえアーセナルはプレミアリーグで1年活躍しただけの23歳のCBベン・ホワイトの巨額の移籍金を支払おうとしている。
もちろん彼はその前はニューポートカウンティ、ピーターバラ、2部時代のリーズでリーグ優勝を果たしてはいるが。
アーセナルにとっての問題は、もしサリバが22や23になるまでプレミアリーグでプレイするレベルに達しないという事であれば、彼と契約延長を行う必要があるという点だ。
そして、今の状況を見るに、サリバがアーセナルとの契約延長に合意するところを想像するのは難しい
もちろん、彼を売却することはできるだろうが、当初ファンが思い描いていたような高額移籍ではなく、アーセナルがサリバに支払った額を回収できれば御の字といったところだろう。
サリバはアーセナルがあまりに早く釣り上げすぎてしまった魚に見える。
確かに現実は、将来性のある若手の獲得というのはトライアルアンドエラーで、成功よりも失敗の方が多いものだ。かのアーセン・ベンゲルでさえも、成功した獲得よりも失敗に終わった獲得の方が多かったはずだ。ただし、彼の失敗に終わった若手の獲得はローコストでローリスクだったため、切り替えて次のターゲットを狙うのが容易だった。
今回も、アーセナルはゲンドゥージの管理が失敗したからといってこの方針を変えるべきではないだろう。サリバの状況ですら、そこまでアーセナルの方針に影響を与えるべきではない。
クラブはマルティネッリを6m£で獲得し、これは大成功だったと言えるし、このアプローチに成功の可能性があることを示している。
サリバとゲンドゥージはアーセナルに損害をもたらしたというわけではないし、アーセナルが放出しようとしても、ベンチに座ったまま高給を受け取り続けようとするベテランたちとは違う。
サリバとゲンドゥージに関しては、うまくいかなかったとかもしれないが、これを良い経験ととらえ、アーセナルは今後もこの路線を継続すべきだ。
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ネオフーリガンが狂ったように暴れている。何度もいうが、彼らを増長させてるのがメディア。人身売買を奨励している。英国代表は20年ぐらい国際大会から締め出していいだろう…という文章がないのはなぜか。ハリー・ケインは何故お得意の、もっともらしいコメントをしないのか。今最重要なのはそのこと、と思います。