ペア・メルテザッカー: 我々のアカデミーリーダー

考察海外記事

近年アーセナルのフロントやコーチ陣は非常に入れ替わりが激しい。上層部の人員は代わってばかりだが、そのなかでずっと安定しているのが(まるで現役時代と同じようだ)メルテザッカーだ。

静かに彼はアカデミー長としての自分の仕事をこなし続けている。

最近のアーセナルのネガティブな点にフォーカスすることが我々は多いが、アーセナルのユースアカデミーは高く評価されるべきだ。

もちろんそれには多くの要因があり、一人のおかげではないはずだが、そのトップであるメルテザッカーは称賛されるべきだろう。

監督がチームへの要求と全体のレベルを決める責任があるのと同じように、アカデミーマネージャーが次世代のアーセナルの選手たちのレベルを設定する責任があるのだから。

それを考えると、アカデミーマネージャーにこのような仕事の経験が過去にあったわけではないメルテザッカーを据えるというのはクラブからの多大なる信頼の表れだろう。

現役時代の内から彼は準備をしていたはずで、選手引退後すぐ彼はこの職に就き、アーセナルの若手に最も大きな影響を与える立場となった。

では、メルテザッカーと前任のアカデミー長たちとの違いはどこにあるのだろうか。

すでに選手時代から彼のプロフェッショナルな姿勢とリーダーシップは確立されており、アーセナルへの愛は疑いの余地がなかった。

クラブ目線で見ると、メルテザッカーは非常に価値のある人材で、そのポテンシャルを考えると手放すわけにはいかなかったのだろう。

アーセナルでのポッドキャストでメルテザッカー自身は以下のように語っている。

恐らくクラブが私を留めたいと考えるきっかけになったのはミケル・アルテタではないかな。彼がマンチェスター・シティへと去った1年前だったと思う。本当はアーセナルはずっとミケルを留めたかったはずだが、アプローチするのが少し遅かった。だからそのタイミングで、クラブは"ペアを留めなければ"と考えたんじゃないかな。

確かに、明らかにクラブはメルテザッカーの存在を他クラブに手放してはならないと考えたようだ。

彼はBFGの愛称でファンに親しまれた長身の選手ではあるが、メルテザッカーをより詳細に観察するとわかるのは、彼の器は体格以上のものがあるということだ。

彼の性格と経験、コミュニケーション力のおかげで彼はヘイル・エンドの長が務まるのだろう。彼はアーセナルでプレイし、成功を収めるために必要なものを体現するような人物だ。

彼はアカデミーでどのようなメッセージを発信しているのだろうか?

自身のキャリアを振り返った本の中でメルテザッカーは『私の経験が教えてくれたのは、いくらやってもやりすぎということはないということだ』と語っている。

これは、彼が現役時代に給料の10%以上を費やして、自身の能力を最大まで高めてくれるスタッフを雇っていた、という話にも表れている。

メルテザッカーはトップレベルで戦うためにすべてを捧げた選手だった。

だからこそ、選手時代にアーセナルで若手たちに対して抱いた困惑が感じ取れる。

『ボールが足元にある時は彼らはハッピーだが、その他の場面では欲求が欠けているんだ。サッカーをして、練習に行ってる、それで十分だと考えているようだ。だが、それでは十分ではない。ずっと高いレベルをキープしたいのであれば、改善する必要がある。』

メルテザッカーの要求水準は高く、我々が彼の現役時代に学んだ通り、もしその要求水準に達していないものがいれば、それを口に出すのを彼は恐れない。

我々のアカデミーマネージャーは明らかに、ピッチ上でだけではなく、ピッチ外でも若手に責任感を持って行動してほしいと考えている。そして、彼は自分自身を例に出すことが出来る。

もし選手たちが自己を律し、メルテザッカーと同じレベルのコミットメントを示せなければ、彼らはアルテタにファーストチーム昇格、あるいはアーセナルを背負ってローンに出るように推薦されることはないだろう。

彼はアーセナルでプレイするためにはある種のメンタリティが必要だと考えており、それを育てるにはどうしたらいいかに関して、以下のように語っている。

私は若手のマインドセットを試すために出来る限りの全てを行うつもりだ。彼らには新たなアイディアを受け入れる準備が出来ているようになってほしい。世界のトップに上りつめるためには何かを行鳴く手はならないと彼らを説得したいし、自分自身を模範として欲しいんだ。

アーセナルのファーストチームでプレイできる選手を育てることがアカデミーの第一目標だが、ユースチームの成功はそれだけで測られるわけではない。

選手売却を通してクラブに貢献できるようなケースもあるし、仮にそうならなかったとしても、クラブに誇りをもたらすものなのだ。

例えば、グレン・カマラがフィンランド代表として週末に出場していたのを見るのは誇らしい出来事だった。彼はアーセナルではカップ戦でシェフィールドで1試合に出場しただけだし、移籍金も発生しなかったが、ユースアカデミーの卒業生として、アーセナルを背負う選手でだし、これからもそうだ。

彼は多くの例の一人にすぎない。

メルテザッカーをトップに抱き、アカデミーが今後更に多くのアーセナルに誇りをもたらしてくれる選手を輩出してくれることを願っている。赤白のユニフォームをまとってだとしても、そうではないにしてもだ。

また、アーセナルとメルテザッカーにとっては、アカデミーは偉大なサッカー選手を育てるためだけの場ではなく、若者を一人の人間として育てる場でもある。

2019年のインタビューでメルテザッカーは『サッカーで成功するかどうかにかかわらず、彼らの人生にインパクトを残したいし、彼らの将来の一部でありたいと考えている』と花イsた。

メルテザッカーの情熱はアーセナルやサッカーへの愛以上のものがあるのだ。彼はより広範な意味でのインパクトを残すことに心に砕いているし、それこそまさにアーセナルの価値観を象徴する行いだろう。

上でも述べた通り、アカデミーの成功がたった一人の人物のおかげだというのはありえない。多くのスタッフが休みなく働き、アーセナルの価値観を浸透させようと奮闘している。

彼らが表立って賞賛されることはあまりないが、ファンは彼らの貢献に助けられているのだ。

仕事熱心なコーチ、先生、メンターたち。彼らがどのように働くかはメルテザッカー次第で、そして彼は正しい文化を作り上げている。

メルテザッカーがこのように重要な仕事を与えられ、今もその座に留まっているのには理由がある。彼は情熱的かつ献身的で、我々が愛するクラブの信念を体現しているのだ。

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Posted by gern3137