アーセナルの今季を四分割して振り返る④ 最後の3か月とアーセナルの今後

スタッツ・戦術Lewis Ambrose,海外記事

①~③はこちら:

後半戦の失速と遅すぎた復活

ここまでアーセナルが酷い出来から安定して相手を上回れる(圧倒的というほどではないとはいえ)ようになってきた経過を見てきたが、ここからアーセナルはまたがっかりするような時期が続き、そして最後にもう遅すぎる、という段階でパフォーマンスは上向いた。

3-3の引き分けに終わったウエストハム戦はそれを象徴するような一戦だった。

頼みの綱だった個人のパフォーマンスと、機能した方程式は3月4月にけが人が続発したことによりうまくいかなくなった。

ティアニーを欠いたウルブズ戦とヴィラ戦でアーセナルは敗北し、4月の多くの試合を彼は欠場した。スミスロウも数試合欠場があったし、ウーデゴールも怪我以降パフォーマンスが低下してしまった。

ジャカが左サイドバックとして出場しながら彼もまた怪我に見舞われたという試合もあったし、オーバメヤンはマラリアに感染した。

したがって、かつて上手くいっていたやり方を変えざるを得ない状況に追い込まれたわけだ。

アルテタはその代替策を考えるにあたって、少し考えすぎてしまったという批判は恐らく的を得たものだろう。

この一連の流れは、ウナイ・エメリ時代のアーセナルを思いこさせるものがあった。エメリもまた、ラムジー、ラカゼット、オーバメヤンが本調子でプレイできていた時には勝利を収められたが、彼らを欠くと試合は上手くいかなくなった。

そんな中希望の光となったのはマルティネッリだったが、彼の重要性がチームの弱点を象徴している。

彼がなぜファンを熱狂させたかと言えば、マルティネッリ以外に危険な選手が誰も居なかったからだ。彼はチームのストラクチャーから自由にプレイでき、彼はチームに閃きとスピードをもたらした。その点では冬のスミスロウと少し似たものがある。

とはいえ、シーズン終盤のアーセナルはクリスマス前ほど酷かったわけではなく、これはポジティブととらえていいのか、今後アーセナルがどこに向かうのかは興味深い所だ。

アーセナルの今後は?

クリスマス以後アーセナルのパフォーマンスは劇的に改善され、よりインテンシティの高い試合を見せられるようになったのは事実だ。だがもちろん、秋の酷さを考えると、ここから改善するというのは大して難しいことではない。

ただ、総合的に見れば、アーセナルはクリスマス以後の24試合でかなりの勝ち点を拾っており、これは幸運だったというわけではなく、実力に見合ったものだった。

24試合というのは一時的な好調、と片付けるにはかなり長い期間のように思われるし、まだまだ改善の余地はあると認めつつも、これに我々は勇気づけられるべきなのかもしれない。

今回のアーセナルの20/21シーズンの4つのフェーズをまとめてみたのが以下の表だ。

もちろん完ぺきとは言えないが、楽観的になれる要素は揃っている。12月の時点で多くのファンはアルテタがここから巻き返せるだろうと信じていた者は多くなかったはずだ。

だが、監督と選手たちはここからそれなりの着地点にたどり着くことが出来た。

もちろんシーズン最終盤は上位進出が絶望的となり、EL敗退やスーパーリーグ構想の話も相まって、リーグ戦の下位チーム相手の試合にあまり意味がないようにも感じられたが、それでも試合結果は良いものだったし、アルテタの批判者でさえも、今のアーセナルを観て、シーズン前半から何も改善されていない、とは言えないだろう。

若いアタッカーたちの登用によりチームの攻撃は活性化し、毎試合1得点以上は出来るようになったし、守備もある程度の安定性は保てている。

チームがリードされたときのアルテタの采配には疑問符が付くが、それでもアーセナルは以前ほどビハインドで過ごす時間は多く泣かくなった。

恐らく今季のアーセナルの評価を下す上で最も重要な点は、未だにアルテタが自身のチームにどのようになって欲しいのかが見えてこないことだろう。

シーズン前半のアーセナルはアルテタのチームだったのか?あるいは今季後半のアーセナルがアルテタのアーセナルの真の姿なのだろうか?

あるいは、これらはアルテタの理想のサッカーではないものの、手元に揃っている選手の質から生み出された妥協案だったのだろうか?

とはいえ、アルテタは監督しての適応プロセスは非常にゆっくりだし、明らかな教訓を学ぶのにも時間がかかっているように見える。では、アルテタはこの夏の期間をうまく使い、振り返って学ぶことをするだろうか?

パンデミック中で、プレシーズンはなく、スケジュールはタイトで、ファンはスタジアムに居ない。今季はどのクラブにとってもハードなものだった。

アルテタに公平を期すと、我々はこれまでに監督経験がない監督をトップに据えてこのシーズンに立ち向かった唯一のクラブだった。

だが来季は、もう1年目ではないし、プレシーズンがあり、練習を行う時間がある。今度こそ言い訳はできないし、全てはアルテタ次第のシーズンとなるだろう。

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Posted by gern3137