我々は若手への期待を現実に即したものに調節しなくてはならないのかもしれない、という話

語ってみた

現在のアーセナルに関してはポジティブな見方をする人もいればネガティブな見方をする人もいるだろうし、ある程度意見の割れるところではある。

栄光に満ちた将来へ向けての発展途上なのか、あるいは中位クラブへと転落してしまったのか、これはもう少し時間が経ってみなければ100%はわからない。

だが、ただ一つ言えるのは今のアーセナルは才能のある若手で溢れている、ということだ。

スーパースターを買ってくるだけの資金もステータスもない、という事態が思わぬ素晴らしい結果をもたらし、ブカヨ・サカを筆頭にスミス=ロウ、マルティネッリら非常に将来有望なタレントが揃っており、ローン先にはゲンドゥージ、サリバ、マヴロパノス、ウィロックやナイルズまでいるし、最近出番を得られていないが、既にトップチームでの経験豊富なネルソンやエンケティアまでいる。

アーセナルファンに限った話ではなく、恐らく有望な若手の台頭が嫌いなサッカーファンはいないだろう。なぜなら彼らには無限の将来性があり、ファン各々が自分の望む通りの偉大な選手像を彼らに投影することが出来るからだ。

ただし、現実に目を向けてみると、10代の頃有望視されながらも花開けなかった若手は星の数ほどいるし、花開けなかった、というほどではないにせよ、当時期待されたほどの高みにはたどり着けなかった選手が多く、恐らくそもそも最初の期待が大きすぎるのだろう。

アーセナルの例でぱっと頭に浮かぶのはウィルシャーやウォルコットだろうか。前者は未だに多くのアーセナルファンがけがさえなければ…と思い返しているはずだし、後者はアーセナルで100ゴールを記録したりと、出場試合数などを見れば大成功といってもいいキャリアを送ったにも関わらず、期待には届かなかった、という気持ちが拭い去れない。

だが、実際にはサッカー選手として成功を収めるのはファンが思うよりも難しいもので、その他の選手たちは怪我や態度の問題、あるいはただの運などに成功を阻まれた、というよりも恐らくそちらのほうがスタンダードなのだろう。

全ての要素がうまくはまらなければ、トップレベルに上り詰めるのは難しいのだ。

アーセナルで若くしてデビューを果たした選手たちで、ファンが思い描いたようなレベルに達したといえるのはセスク・ファブレガスとセルジュ・ニャブリ(アーセナルで、ではなかったが)くらいのもので、程度の差こそあれ、アクポン、ベントナー、ソング、ギブス、チェンバレン、ゼラレム、などなど、期待外れとまではいかなくても当初の期待ほどの活躍を見せられなかった選手の方が圧倒的に多い。

ニコ・イェナリス、フリンポン、ランズベリー、イグナシ・ミケルらは全員アーセナルで10代のうちにプレミアリーグデビューを果たしている。

現在アーセナル在籍中の選手で言えば、チェンバースやベジェリンあたりが10代の頃には彼らがワールドクラスの選手になるだろうと思い描いていたファンも多いはずだし、ゲンドゥージもデビュー当初の躍進劇から比べれば今の立ち位置は想像もつかないものだ。

もちろんまだわからないが、もしかするとリース・ネルソンやナイルズ、ウィロック、エンケティアといったユース育ちの選手たちも夢破れた選手たちの列に加わってしまう可能性もないわけではない。

恐らく我々は、トップレベルで安定して活躍するに至らなかった選手たちを"失敗した"と見るべきではないのだろう。

本来ならば、いかに若手時代にポテンシャルを感じさせたとしても、統計的に見ればそちらの方ががむしろ自然で、アーセナルのレベル、あるいはそれ以上の舞台で結果を残せる選手に成長するほうが稀なのだ。

したがって、少々悲観的な話になってしまうが、恐らく現在アーセナルに在籍している有望な選手たち全員のポテンシャルが完全に花開くだろうと期待するのは現実的ではないのだろう。

もちろん、頭ではわかっていても、彼らの中に将来のバロンドーラーを思い描いてしまうのだが。

過度に期待はしないようにしつつも、現在のアーセナルの黄金世代といってもいい若手たちが今後どこまでたどり着けるのか、楽しみに見守っていきたいと思う。

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Posted by gern3137