arseblog氏によるチェルシー戦振り返り

分析海外記事

敗北…じゃない??なんてこった!

もちろん一試合からあまり多くのことを読み取るのは難しいが、最近のアーセナルを見てきた人ならだれでも、今回の試合でハングリーな若手が鍵となるポジションで、我々のプレイスタイルに大きな影響を与えたというのが見て取れただろう。

ガブリエル・マルティネッリとエミール・スミス=ロウが共に先発に名を連ね、チームはよりシャープに見えた。19歳のサカがマンオブザマッチだ。

この試合でロウがボールをチェルシーのファイナルサード手前で持ち、ティアニーに配給、そしてそれがマルティネッリに繋がった場面があったが、これを見て『これこそがアーセナルの将来だ』と思わざるを得なかった。

恐らく、これまでのアーセナルのパフォーマンスが酷すぎたため、この試合を少し過大評価しているという側面はあるだろう。

だがそれでも、このような若手を中心としたチーム作りはファンがよりサポートできるものだ。必ずしも結果が安定しない時期があったとしても。

何故ならそれは将来を見据えたもので、今後良くなっていくものだからだ。全く機能しないバラバラのピースを適当につなぎ合わせたものではなく。

Athleticの記事でエドゥがアーセナルの長期的なプランについて語っていたが、チェルシー戦を見るに、わざわざ長く待たなくとも、彼らが既に現在戦えるレベルにあることは明らかで、もしエドゥとアルテタにそれが見えないのであれば、これは大きな懸念だ。

長らくアーセナルで失われていたものがピッチ上にあった。

ボールを持っても物おじしない選手たち。責任を持ったプレイ。何かを起こそうとする気迫。舞台のプレッシャーにのまれないメンタル。

もちろん、ガブリエルやウィリアン、ルイスといった選手の欠場の影響はあっただろうが、このようなビッグゲームでスミス=ロウをキャリア2度目のプレミアリーグ先発をさせるという事は、彼のことをアルテタが信頼しているという事だろう。

マルティネッリがとんでもないタレントだという事は既に分かっていたことで、たったの3試合で彼はもう不動のスタメン奪取に近づいている。

もちろん長期離脱明けで、慎重になる必要はあるが、アーセナルを我々が見たい姿に近づけるためには、彼の力が絶対に必要だ。マルティネッリと同じくサカもまた疲れ知らずで、試合にインパクトをもたらせる。彼も継続して起用すべきだ。

試合の序盤はアーセナルが素晴らしく、一時的にチェルシーに押し返されたが、再び勢いを取り戻した。

サカ、ロウ、マルティネッリとティアニーが獲得したコーナーから、ジャカのスマートなパスがティアニーに通り、そこでファウルされPKとなった。ラカゼットが進み出て完ぺきなPKを沈めた。

そして、サカがボールを足元に持って相手のファイナルサードに襲い掛かろうとしたところをカンテがファウルで止め、それをジャカが素晴らしいFKで沈めた。

バーンリー戦では彼は大バカ者だったが、この試合ではゴールだけではなく、チームにとって非常に重要な役割を果たした。

奇妙なもので、中盤に補強が必要なのは明らかだが、それでも現時点でジャカは恐らくパーティに次いで2番目にアーセナルにとって重要なMFで、アーセナルが補強を行うまでの間、この日のようなパフォーマンスを見せてくれれば大歓迎だ。

もう一方のパフォーマンスではなく。

そして、3点目に関して言うと、サカは試合後狙ったシュートだったと語っていた。実際にどうだったのかは大して重要ではない。

アーセナルは自信満々にレノ→エルネニー→マリ→レノ→ホールディング→ジャカ→ラカゼット→ジャカ→ベジェリン→ロウ→サカとボールを繋いだ。24秒の間にボールはレノの手からチェルシーのゴールに収まっていた。

シュート自体は若干ラッキーだった(もちろん私はチェルシー相手の得点を愛する者の一人として、あれはラッキーなどではなかった、と主張するつもりだが)かもしれないが、それに値する素晴らしいゴールだった。

70分当たりで疲れたスミス=ロウとマルティネッリに代わってウィロックとペペが入った(この時点でスコアが3-0で、怪我あけの状況を考えれば安全な交代ではあったと思う。)

これにより、アーセナルの左サイドは少し勢いを失った。もちろんこれはペペの責任というよりも、スコア的にあまりアーセナルが前掛になる必要はなかったというのが大きいだろう。

だが、もう少し簡単に試合を終わらせるチャンスはあった。ラカゼットは全体的に良いパフォーマンスだったが、メンディのミスを活かしきれなかったし、エルネニーやホールディングも惜しいチャンスがあった。

だがこれを決められなかったおかげでアーセナルファンは恐怖に震えることとなった。

エイブラハムの胸で押し込んだゴールがVARにより認められ、85分で3-1となると、チアゴ・シウヴァのヘッドがゴールをかすめた。そしてパブロ・マリがPKを献上した。今季初先発の疲れた選手による疲れたタックルだった。

読者の皆さんと同じように、私にはこの試合の展開が明確に思い描けた。

3-2になってしまえば、後半ロスタイムの最後にもう一失点、同点に追いつかれるのは必定・・・

だが我々にはレノが居た!

彼はPKをよく読み、素晴らしいセーブを見せた。窮地を救われたマリはレノに抱き着き、これで試合は決まったことがわかった。ラカゼットに代わってムスタフィが入り、そのまま試合終了となった。

アーセナルの勝利だ。何と素晴らしいことだろう。だが、今のアーセナルを最もよく表しているのはキーラン・ティアニーのコメントのはずだ。

これがスタートだね

もちろん、アーセナルファンにはこの勝利を楽しむ権利がある。なんと、アーセナルが最後にプレミアリーグで勝利をしてから7試合、56日も経過しているのだ。我々は全力でこれを楽しむべきだ。

若手については既に述べたが、経験豊富な選手たちのパフォーマンスも非常に好感が持てるものだった。

そして、チェルシーを倒すのはいつだって愉快なものだ。難しい時間を長く過ごした後で、それを楽しむのは当然だ。最近のアーセナルはどのチーム相手だろうと勝ち点を奪えないような気持ちにさせられることが多かった。せっかくの勝ち点3なのだ。喜ばなくては。

しかし同時に、ティアニーのようなメンタリティを持つことも重要だ。これは、単なるスタート地点でなくてはならない。

これで同じではダメなのだ。ここからアーセナルはポジティブな結果を重ねていかなくてはならない。これから過密日程に突入し、ある程度ローテーションを行う必要があるだろう。したがって、今日の試合で輝いた選手たちがメンバーを外れることも出てくるはずだ。

だが今日、若手たちはファンと、そしてアルテタに、彼らが違いを生み出せるという事を示して見せた。スミス=ロウは完全にプレミアリーグでプレイできるレベルにある。週3で先発、というわけにはいかないかもしれないが、我々は彼をそれくらいのクオリティの選手に育てることを目標にすべきだ。

また、これが、今季概ね残念なプレイを見せているベテランの尻に火をつけてくれるかもしれない。彼らは、チーム内での地位が無条件に保証されているわけではないと思い知らされるべきなのだ。

アルテタはあまりに頻繁にベテランに頼り、裏切られてきた。チェルシー戦では、他に選択肢がなかったのかもしれないが、若手に頼らざるを得ず、だが、彼らの情熱とエネルギー、そしてクオリティがチームに勝利をもたらした。

この結果にアルテタが注意を支払ってくれることを私は願っている。

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Posted by gern3137