アーセナルでプレイするところがもっと見たい4人の選手

分析

チームがうまく行っているときに何かをいじる必要がない、というのは今も昔も変わらず、逆にパフォーマンス的には少し不安な部分があったとしても連勝中などにチームに微調整を施すのはむしろ難しかったりする。

そういった意味では、逆説的だが今のアーセナルはリーグ11位に沈み、直近のホーム戦ではアストンヴィラ相手に3-0の敗戦、何らかの荒療治に出るのにはぴったりのタイミングという見方もできる。

もちろん戦術面での修正も必要だろうが、より劇的な効果を期待するうえで最もわかりやすいのはやはり人員の変更だろう。アルテタはユナイテッド戦とアストン・ヴィラ戦で全く同じスタメンを起用したことからもわかる通り、若手が登場するELでのいわゆる"1.5軍"的なメンバーとプレミアリーグのメンバーとの行き来はあまり流動的とは言えない。

今回はアルテタがプレミアリーグでチャンスを与えるに値すると思う選手たちを紹介したいと思う。

二コラ・ペペ

やはり一番わかりやすいのはペペだろう。移籍金に見合った活躍ができていない、という話はいったん置いておくとして、純粋なチャンスメーカーがいない現在のチームで最もチャンス創出力が高い選手であり、攻撃の迫力をあまりにも欠いているアーセナルにとってはそれだけでも起用を考える価値があるだろう。

同ポジションでプレイするウィリアンが不調に陥っているのもペペにとっては追い風で、どちらにしろウィリアンが得点に絡めず、かつここまでのところ守備でもそこまで献身的という様子も見えないのであれば、多少のリスクは抱えても一人で2,3人を相手にすることが出来たり、調子が良ければ何もないところから左足一本で得点をもぎ取れる可能性のあるペペを右サイドに置いておいたほうが、チームにとってプラスは大きいように思える。

リース・ネルソン

また、もしアルテタがペペの守備面での不安をどうしても妥協できない懸念点だと感じるのであれば、右サイドに起用できるもう一人の候補がリース・ネルソンだ。

今季出場機会は限られているものの、昨季の後半からファーストチームでのスタメンを奪取するのだ、というような気迫が感じられ、出場した試合では好パフォーマンスを残している。

まだ20歳であり、若さが心配といえば心配かもしれないが、ある程度プレイスタイルが固まっているペペや、キャリアの最終盤にあるウィリアンと比べて、若いからこそアルテタ好みの選手に仕込める可能性が高いという見方もできる。

最近は少し伸び悩んでいる印象はあるとはいえ、10代の頃にはアーセナルユースで最も才能のある選手という評価を受けており、ダンドーク戦では素晴らしいパフォーマンスを見せていたし、ドイツではこぼれ球に詰めて得点できる嗅覚が備わっていることも示していた。ネルソンもまた今後チャンスを与えられるところが見てみたい選手だ。

ジョー・ウィロック

前線の得点力不足を中盤の選手で補おう、ということであれば、それにうってつけの人材がジョー・ウィロックだ。

もともとラムジーを彷彿とさせる、素晴らしいタイミングとポジションへの前線への走り込みが売りの選手ではあったが、今年もELグループステージレベルであれば攻撃面で大きな貢献を果たせることは証明しており、3試合で2ゴール2アシストを記録している。

特にエンケティアとは昔から気心の知れた仲であり、この二人の連携は常に得点の匂いがする。

もちろん、今の時点でこの得点力がプレミアリーグで通用するレベルにあるかどうかはわからないが、それも試してみないことにはわからない。

3バックに加えてパーティ+エルネニー/ジャカ/セバージョスという組み合わせは、引いて守ってくる相手に対しては少し守備偏重の感は否めないので、一人より得点への貢献が期待できるMFを起用するというのは一つの策ではないだろうか。

エミール・スミス=ロウ

今のチームでの立ち位置を見るに、すぐにプレミアリーグで出場、という可能性は低そうだが、選手のタイプという意味ではウィロックと並んで他の選手にはないものを持っているMFがこのスミス=ロウだ。

ロシツキー、ウィルシャー、カソルラ、イウォビ、ムヒタリアン、そしてエジルはメンバー外ということで、中盤と前線をつなぎ、かつそのまま前線で仕事もできるタイプの選手を立て続けに失ったアーセナルで、現在唯一それに近いものを持っている選手だといえる。

怪我が祟りまだトップレベルでの経験が少ないため、最も向いているのが中央なのかサイドなのかは不透明だが、昨季は英二部でそれなりの活躍を見せており、ライプツィヒがローンで獲得したことからも、彼の才能がトプレベルでも通用するとの評価を受けていることは明らかだ。

実績としては物足りないが、ライン間でボールを受け、得点やアシストができる選手は今のアーセナルが喉から手が出るほど欲しい選手であり、冬の補強次第で今後状況が変わる可能性はあるが、現時点でほかにめぼしい候補者もいない以上、エミール・スミス=ロウの成長に賭けてみるのも一つの手かもしれない。

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Posted by gern3137