グラニト・ジャカの重要性と限界 後編

語ってみたTim Stillman,海外記事

前編はこちら!

ただ、ジャカとセバージョスに公平を期すと、アーセナルの中盤が一面的なのはジャカとセバージョスだけのせいというわけではない。アーセナルは後ろの綻びを抱えており、そのためCBを一人多く起用せざるを得ず、中盤に3人起用することが出来ないのだ。

ジャカとセバージョスのペアがフィジカルさと攻撃面での貢献を欠いているとしたら、本来はそれを埋める選手をもう一人中盤に起用出来るべきなのだ。

私が思うに、ジャカ、セバージョス、そしてサカという3人の中盤がより現代的に感じられる。ジャカの一番の強みは左足で自由にボールを持たせてもらえれば、とんでもない精度のパスを出せるという点で特に、彼がアーセナルの攻撃力の高い選手が集まっていることが多い左サイドに放つパスは効果的だ。

しかし、問題点は、ジャカがそのパスを放つまでのスピードの遅さだ。現代サッカーではボールを受け取ってからいかに素早くボールを前に進められるかは重要な素質の一つとなっている。

ジャカが守備陣からボールを受け取り、完ぺきな態勢でボールを放てるように左足の前にボールを置くのを見ていると、トラックが行き止まりで切り返している様を思い起こさせる。

深く構えた相手にはアーセナルのビルドアップがのスピードが緩まってしまうし、逆に高い位置からプレスをかけてくる相手にはプレス回避が上手くないジャカの所が狙われてしまう。(例えば、セバージョスはこのような問題を抱えていない)

これを読んでいる皆さんの反応は予想できるので、まずいくつかの点を明確にしておこう。

まず、ジャカはアーセナルが抱える問題のうちでも小さな部類に入るものだ。チームにはもっと深刻な問題が多くある。

そして、現在のアーセナルの選手たちの中では、最高のCMFの一人でもある。だが、これは彼が最高の選手であることを意味しない。

アーセナルの中盤の鍵はヴィエラからセスク、セスクからカソルラへと受け継がれ、そして今はジャカが手にしているわけだが、ジャカがアーセナルの中盤のキープレイヤーとなって以降のアーセナルのリーグ順位は5位, 6位, 5位, 8位となっている。

ジャカはチーム内でも人気の選手の一人で、彼のリーダーシップを表す逸話は多い。アルテタも彼を信頼しているだろうし、チームの選手たちは秋に彼をキャプテンに選出したのだ。

したがって、アーセナルファンがこの記事を否定したくなる気持ちもわかる。ジャカのアーセナルでのキャリアはアルテタ就任後完全な転換点を迎え、そして、その点はジャカは評価されるべきだ。

なんという素敵な名誉挽回のストーリー。監督もジャカのことを認めている。誰もその裏側の『だが実際は』の話など聞きたくはない。

しかしそれでも、やはり私はジャカの能力はピーキーで、アーセナルはそれを覆い隠すために非常にハードな調整を強いられていると思う。

彼の欠点を相手につかれないようにするためには、超人的なMFを相方に置くか、3バックを起用する必要がある。そして、後者のオプションを選択すれば、ジャカのパートナーは多くの仕事を同時にこなせなくてはならない。

恐らく、この点はこの夏クラブが解決策を見つけようとしている課題ではないだろう。だが、アーセナルの凋落を止めるためにはいずれ、より多面的でオールラウンドな選手に中盤の鍵を与える必要がある。

多くのファンが今回のジャカの復活を好意的に眺めているのは知っているし、私もそうだ。だが、アーセナルはいかに快い物語を提供してくれるかではなく、サッカー面でチームをどうすれば改善できるかをまず第一に考える必要がある。

source:

関連記事(広告含む)

Posted by gern3137