スタッツから見るアーセナルのウィリアン獲得のメリットと懸念点

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デイビッド・オーンスティンが報じたところによると、アーセナルはウィリアンの獲得に近づいているそうだ。

これは私の個人的な好みの獲得ではないが、今回はこれが実現したらアーセナルにどのようなメリットがあり、逆にどのような懸念があるのかを分析していこうと思う。

メリット

アーセナルの一試合当たりチャンス創出数が7.5というのは、欧州5大リーグでなんと60位という低い数字だ。その点では、ウィリアンは90分当たりのキーパス数2.6という数字を誇るクリエイティブな選手ではある。

また、アーセナルは前に進めるパスの本数も、一試合当たり39本と低い数字で、これもまた、ウィリアンは90分当たり6.5本とボール前進に貢献できる能力を持っている。

以下の図を見てもらえれば、過去数シーズンでウィリアンは非常にソリッドな成績を残しているのがわかるはずだ。

他のサイトのスタッツを見ても同じように、攻守ともに平均以上の能力を備えていることを示している。来季に関して言えば、ウィリアンがアーセナルのチーム力を多くの点で向上させてくれることは間違いないだろう。

懸念点

最も大きな懸念はその年齢だ。8/9にはウィリアンは32歳になり、これはサッカー選手としてはかなり年齢が言っている。いくらフリーエージェントとはいえ、報道では3年契約と言われており、アーセナルはかなり高い給与を3年間支払い続けることになる。

大体のケースでは、攻撃的な選手のキャリアのピークは25-28歳であることが多い。もちろんだからといって、多くの選手がその年齢を過ぎたら役立たずになってしまう、というわけではないが、これまでの貢献を続けられなくなるリスクは少しずつ上がっていく。

ウィリアンのスタッツは明確に衰えてきているわけではないものの、恐らく2015-2017年がかれのぴーくだったといってさしつかえないだろう。

そして、選手に関してこのような考え方をするのはあまり気持ち良いものではないが、市場価値と年齢は密接な関係にあり、実質的に、アーセナルはウィリアンを獲得した場合、彼を契約途中で売却できる見込みはほとんどないと言っていいだろう。

移籍金がかからないとはいえ、給与と契約ボーナスを含めれば、アーセナルにとってはかなりの額の投資になるはずだ。

さらに、もう一つ考慮しなくてはならない点は、アーセナルのチームにどうやって、そしてどこのポジションでフィットするのか、という点だ。

ウィリアンはチェルシー時代は伝統的な右利きの右ウイングとしてプレイすることが多かった。アーセナルはこのポジションにペペを抱えており、彼はプレミアリーグ再開後は調子が上がりつつあるし、今のアーセナルが抱えている数少ない年齢的にこれからピークを迎える選手だ。

アルテタは逆足のウイングを好む傾向にあり、もしかするとウィリアンを左に配置することを考えているのかもしれない。だが、だとすると今度は逆にオーバメヤンとポジションが被ってしまうことになる。

もちろん、オーバメヤンあるいはラカゼットがクラブを去る可能性はあるが、左サイドはサカとマルティネッリというクラブで最も将来を嘱望されている選手がいるポジションでもあるため、彼らのために出場機会を残しておくべきであるように感じられる。

結論

私にとっては、ウィリアンの獲得はキア・ジューラブシャンを利する短期的な獲得に思える。

ウィリアンが期待以上の活躍をする、ということはないだろう一方で、彼が今の水準のプレイを見せられないリスクだけは大いにあるる。

恐らくこの獲得により来季のアーセナルは向上するだろうが、2年目3年目がどうなるかは不透明だ。

もちろん、この獲得だけを見れば、それなりに筋の通った補強ではあるが、他の噂もあわせて考えると、アーセナルフロントは非常に短期的な見方をしているように感じられ、これには懸念を抱かざるを得ない。

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Posted by gern3137