ブライトンvsアーセナル 振り返り

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『このような敗北の仕方は許されるものではない』とアルテタは試合後に語った。その後アルテタは逃したチャンスと失点場面の淡白さに言及した。

そして、彼は選手をモチベートし集中力を保つのは自分の仕事だとして、敗戦の責任はすべて自分にあると述べた。

確かに、失点へのフラストレーションは理解できる。集中力、あるいは守備組織の欠如からショートコーナーで2対1を作られ、ルイス・ダンクに決められてしまった。シンプルで、基本がなっていない。

何故ピッチにはこのようなことが起こらないように気を付ける守備のリーダーがいなかったのだ?

二点目に関しては、シュコドラン・ムスタフィは簡単にかわされすぎだったのはもちろんだが、そこに至るまでの過程でアーセナルの何人かの選手たちは本気で止めるつもりがないようにすら見えた。

そしてもちろん、アーセナル相手の決勝点を沈めるのにアイツ以上に相応しい選手がいただろうか。

モペイはレノが非常に深刻な膝の怪我を負うきっかけとなった事件の発端となった選手であり、誰がアーセナル物語の台本を書いているのか知らないが、少し気合を入れすぎである。

このブログを定期的に読んでくれている方ならわかると思うが、私は空中での選手へのタックルについては常に批判的な立場をとってきた。

両足が地面から離れている状態というのは選手は非常に無防備になってしまうし、普段は何でもないレベルの小突きでも大けがにつながってしまう。

廉価版イブラヒモビッチのアルナウトビッチがドビュッシーを空中で広告板に向けて跳ね飛ばし、この時負ったか他の怪我で彼のアーセナルでのキャリアは終わることとなってしまった。

アレクシス・サンチェスもカメラ用の壕に突き飛ばされたし、以前コシェルニーにも同じような出来事があったはずだ。

もちろん、モペイがレノを怪我をさせるつもりでぶつかったわけではないというのはわかる。

だが、では逆にモペイが行いたかったことは何なのかというと、レノがバランスを崩している隙を利用して、エリア外に押し出してFKを獲得したかったわけだ。

だが彼は、レノがけがをして叫びだした瞬間に、何が起こったかを悟り後ずさりして逃げ出したわけだ。

そして、この怪我がモペイのちょっとした接触によって引き起こされたものであることは100%明白だ。レノもそのことがわかっていたからこそ、ストレッチャー上であのようなリアクションを見せたのだ。

モペイは試合後アーセナルの選手はより謙虚であるべきだとコメントしたが、そのようなことをレノへの接触が抱えるリスクを知りながら行った選手に言われる筋合いはない。

怪我をさせる意図をもってプレイしていたわけではない、というコメントなどに何の意味もない。

そもそもだれもモペイを意図的にレノを怪我させたなどと言って責めている者はいないのだ。だが、彼の行為がアーセナルの正GKが何か月もの長期離脱を強いたのは事実で、それが、単にボックス外でのフリーキックのためだというのだから、彼はその結果を真摯に振り返らねばらない。

何人かが試合後にモペイを威圧しに行ったのは喜ばしいとコメントしていたが、私に言わせれば、レノの無念を晴らすために選手が立ち上がるのに、あそこまで長くかかってしまったのは恥ずべきことだ。

モペイに決勝点を沈められるまで選手たちは何もしようとしなかった。

もちろん、あまり"昔は違った"的な話はしたくないが、そもそもレノがけがをした直後にモペイにこのようなことをしてただでは済まないぞ、と(もちろんレッドカードをもらわないようなやり方で)彼に思い知らせるべきだったのだ。

本来であれば、このような事件はチームを一つにし、刺激して勝利をもたらすのに十分だったはずだ。彼らは、レノのために勝利を勝ち取るべきだった。結果が決まった試合後に何かしてみたところで大した意味などない。

今のチームに不足しているものは数多くあるが、やはりそのうちの一つがメンタリティだ。強いメンタリティを備えているチームであれば、相手が姑息なファウルでチームメイトを怪我に追いやるようなプレイを黙って受け入れたりはしなかっただろう。

そして、今のチームにかけているものといえば、機能する中盤だ。

もちろんこれも今に始まったことではないが、ブカヨ・サカが中盤で起用されたこともそれを象徴している。アルテタはジャカとトレイラを起用できず、サカを試してみることにしたのだろう。

実際のところ、これはなかなかうまくいっているように思えた。クロスバーをたたくシュートの場面が決まっていれば、試合は違う展開になっていただろう。

だが、最近のアーセナルは幸運をあまり持ち合わせていない。

ゲンドゥージの中盤でのプレイは悪くなかったとは思うが、中盤の底で起用されたにもかかわらず、彼は試合中タックルを一つも記録しなかった。

セバージョスに関して言えば、バーンリー戦の晴れた一日は、遠い昔のように思えるし、どちらかというとあれがイレギュラーなパフォーマンスだったのではと感じられる。

彼のスピードのなさは目を見張るほどで、そして判断のスピードも遅い。

このような中盤を抱えていては、どのような監督もチームで結果を残すには苦戦するだろう。アルテタには同情したくなるほどで、我々がトーマス・パーティ獲得に動いていると噂されるのも理解できる。

あくまで個人的な意見だが、中盤が機能していないのがオーバメヤンが左で起用される部分的な理由ではないだろうか。

中盤からのゴールが少なすぎるため、ワントップだけではなく、サイドにも得点力のある選手を起用しなくてはならない。

アーセナルの中盤のトップスコアラーはジョー・ウィロックだがプレミアリーグでの得点はなく、セバージョスはEL1得点のみ、トレイラはプレミアで1点、カップ戦で1点だ。ジャカとゲンドゥージに至っては1得点も記録していない。

つまり、プレミアリーグに限ると、中盤の選手は全員あわせて1ゴールしか出来ていないということだ。言葉が出ない。

またしても、このブログの読者であれば、私がアルテタの置かれた環境について理解を示していることは知っているだろう。チーム作りと補強方針は、アルテタより上のレベルで大きく疑問符がついている。

私が思うにアーセナルフロントの仕事は良いものとは言えず、多くの問題を抱えたバランスを欠いたスカッドを監督は抱えてしまっているのだ。

とはいえ、アルテタの仕事はチームを勝利に導くことであり、ブライトン相手にこのようなやり方で敗北を喫したことに関して責任は負わなければならないだろう(もちろん、記事の最初で書いた通り、本人はそれをみとめていたが)

シティ戦はともかくとして、そろそろアーセナルは試合に勝ち始めなければならない。アルテタはアーセナルを打ち破りにくいチームにしたが、それ以上のことは出来ていない。

もちろん、新人監督が仕事を進めるにつれて学んでいくのは当然のことだ。

試合中での怪我と、第四審判とのやり取りの不手際のおかげで、交代策が難しくなってしまったのも事実だが、アルテタは交代のやり方に改善の余地があるように思う。

最後の交代の時点でまだ1-1だったわけだが、マルティネッリはどうしたのだろうか?彼は数少ない現チームの得点をもたらせる選手であり、勝利を狙うのであれば、サイドバックよりも投入するべき選手だったように思う。

もし木曜日のアウェイ戦で勝利を求めるのであれば、アルテタは正しい高対策を行う必要があるだろう。

試合前にアルテタは、トップ4を狙うのであれば、間違いを犯す余裕はないと述べた。

だが今や我々はトップ6よりもはるかに下で、ウルブズ戦がシックスポインターになる可能性がある。もしこの試合で敗れれば、アーセナルのEL出場権の希望すらも吹き飛ぶだろう。

もちろん、金銭的影響があるとはいえそれが必ずしもアーセナルにとって悪いことかどうかはわからないが、かといって今季を既に終わったものとして投げ捨てるわけにもいかない。

アーセナルは勝利の方法を見出す必要があり、これがアルテタの仕事だ。非常にタフな仕事になることは間違いない。

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Posted by gern3137