エヴァートン戦から分かった5つのこと

分析

固まりつつあるアルテタが望む中盤

ペップ・グアルディオラに指導を受け、自身もMFであったアルテタにとって、チームの中盤のコンビが非常に重要になるであろうことは予想がついた。

チームの中心をささえるエリアだが、ついにアルテタは自身の気に入った組み合わせを見つけつつあるようだ。

ジャカはチームの絶対的なスタメンとなり、ボール保持時には左の深い位置に落ちることでゲームを作る。

これまでは彼のパートナーをトレイラが務めることが多かったが、どうやらセバージョスがその座を勝ち取ったようだ。彼のパフォーマンスを考えれば、彼がその座に相応しくないとは言えないだろう。

エヴァートン戦でも、ボール保持時には前節ほどの影響は与えられなかったが、ハードワークをこなし、チームのために走り回る姿勢を示した。ジャカとセバージョスの相性も良く、アルテタはついに理想の組み合わせを見つけたのかもしれない。

輝き続ける若手たち

今季のアーセナルは、若手の活躍に彩られている。ゲンドゥージやネルソン、ナイルズ、ウィロック、マルティネッリといった選手たちが台頭し、今回の試合でも若手の活躍が目立った。

18歳のサカと20歳のエンケティアが素晴らしい連携を見せて同点弾を決め、特にサカのクロスは素晴らしいものだった。

エンケティアがエヴァートンのCBに入り込んだ動きもよく、彼はその後も何度か得点のチャンスがあった。

この得点は二人の才能を象徴するようなゴールだった。サカはその後少し疲れがたまっていたのか動きが鈍くなっていったものの、エンケティアはオールラウンドな素晴らしいパフォーマンスだった。

まだまだ改善の余地があるセットプレイの守備

3連続でクリーンシートを達成するなど、特に守備面でアルテタは非常にポジティブなインパクトのを残しており、アーセナルの守備が劇的に改善されたのは事実だ。

しかし、今回の試合ではかつての脆いアーセナルのような守備の綻びが顔を出した。深い位置のフリーキックからエヴァートンは試合早々に得点した。

コラシナツがミナとやりあっている間にラインを押し下げてしまい、これが守備陣をパニックに陥れた。ルイスはクリアをミスし、このボールに反応したのはアクロバティックにこれを沈めたカルバート=ルインだけだった。

このシーンは、アーセナルの守備にもまだまだ改善の余地があると改めて示した。

オーバメヤンは素晴らしい

オーバメヤンがこの日、ピッチ上で一番優れた選手だったことは間違いない。だが、彼のそのサッカー能力もさることながら、他の選手と比べて際立つ点は、それと同時にチームのために誰よりも走り回る選手であったことだ。

彼の才能と献身性の組み合わせは驚異的とさえいえ、どんなチームにとっても恐ろしい相手であることだろう。

当初は本来のポジションではなかっただろう左サイドで起用されても文句ひとつ言わず、彼らしいゴールを2点決め、同時に自陣まで下がっての守備も怠らない。

チームをキャプテンとして率いるオーバメヤンは素晴らしい選手で、アーセナルに彼のような選手が在籍してくれていることは非常に幸運だ。

アルテタがもたらす希望

2週間のウィンターブレイク後、アーセナルは7日でギリシャエンセイを含めた3試合という過酷なスケジュールに対処しなくてはならなかった。

アルテタはこの期間を3連勝で乗り切り、そのうち2試合はクリーンシート、合計で8ゴールを記録した。明確な改善のサインが見え始めている。

ジャカ、ムスタフィ、エジルといった選手たちは復活し、チームに大きな貢献をしている。チームの魂はインスパイアされ、メンタル面でのタフさも身についた。

戦術面でも明快さを増し、エミレーツには今やポジティブな歓声が響き渡っている。エヴァートン戦でも、素晴らしいアーセナルとタフなアーセナルが混在していた。

本気でトップ4を狙えるチームにアーセナルはなっただろうか?恐らくまだ浮かれるのは早い。だが、少なくともアルテタはロッカールームに勢いをもたらし、選手たちには自信を、スタジアムには希望を取り戻して見せたのだ。

(Source: https://paininthearsenal.com/2020/02/23/arsenal-vs-everton-5-things-learned-mikel-arteta-brilliance/5/ )

関連記事(広告含む)

Posted by gern3137