ドバイキャンプとアーセナルフロントの功罪

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ミケル・アルテタはドバイへのキャンプに出発する前に、アーセナルの選手たちに数日間オフを与えるようだ。

『休みもいいものだ。選手たちは多くのタフな目にあってきた。だから彼らに数日間休みを与えることに決めた。』

今のアーセナルは試合結果やリーグ順位など、タフな目には事欠かず、もちろんそれは部分的には選手自身のせいであり、彼らのうちの何人かは期待されたようなパフォーマンスができていないのも事実だ。

だが同時に、我々は彼らがロボットなどではなく、人間なのだということも覚えていなくてはならない。いくらそれが彼らの仕事とはいえ、彼らもつらい思いをしてきたことだろう。

もちろんそれが選手たちにとって言い訳となるという意味ではない。だが、今季はポジティブに始まったかに思えたが、まずそれがネガティブになり、悪化し、そしてさらに悪化した。

チームを立て直せないことが明らかで、どう見ても将来のない監督にアーセナルフロントはしがみつきすぎた。エメリ下での試合内容はアーセナルの歴史に残る酷さだった。いまだにワトフォードのアウェイ戦はトラウマになっている。

プロの選手たちがこのようなレベルでプレイするところを見るのはほとんど予測すらできなかったことで、これでもアーセナルファンは過去に何度もひどいパフォーマンスは観てきているというのにだ。

そして、その後クラブはドタバタしながらお抱えのジャーナリストを通して、エメリを支持しており、ファンの”外部の雑音”がチームにとって問題であるという旨の発表をした。

ファンは監督の交代なくしてチームの打開はありえないとわかっていたファンのことを名指しで批判したのだ。

では、そんなフロントが新監督に時間を与えるために代表戦ウィーク前に新監督招聘を決めただろうか?もちろんちがう。エメリはヨーロッパリーグに向けて練習のためトレーニング場を訪れ、その場で解任を告げられることとなった。

さらに、その後フロントは何のバックアップもなく、補助するスタッフさえも与えずにユングベリを暫定監督として送り出した。彼の手元に居たのは兼任コーチを務めたアカデミーマネージャーのメルテザッカー、サブのGKコーチだけだった。

これはクラブの運営がうまくいっている証とはとても言えない。しかも、そこからアルテタを任命するのに3週間もかかっている。

アルテタの初陣は12/26だったが、そこからアーセナルは38日間に9試合をこなしており、新監督は試合、回復、次の試合の準備、試合、回復、の繰り返しでほとんど準備期間はなかったはずだ。

選手たちがプロのサッカー選手で、物凄い額の報酬を受け取っていることなどはわかってはいるが、それでも、職種にかかわらず、自分の職場がハチャメチャになっている場合に、それに対処することは難しいものだ。

ジャカのキャプテンはく奪が彼を慕う選手たちに与えた影響も無視できないし、次第にファンの空気は毒々しくなりクラブが壊れていっているのは明らかだった。

にもかかわらず、アーセナルの上層部は何もせず手をこまねいていたのだ。選手たちがそのような状況に対処するのに苦戦するのもうなずける。

アルテタのもと、選手たちの献身性や態度は改善し、それがピッチ上のパフォーマンスにも表れている。確かに結果は今のところそこまで改善されておらず、まだまだ改善の余地はある。だが、私にとっては今のチームが今季の前半より遥かにマシであることは明らかだ。

もしあなたが今のチームがアルテタ就任以降より組織され、よりコンパクトで、戦術的、構造的により洗練されていることが見て取れないのであれば、メガネを買うべきだろう。もし今既にメガネをかけているのであれば、新しい眼鏡を。

アーセナルは2-1でのチェルシー戦以来負けていない。もちろんこの試合で明らかになった通り、我々は欠点も抱えている。勝利数が足りないし、ゴールの数が少ない。

だが、もしアルテタの監督就任時に、新監督がまず着手するべきことは何かと問われれば、多くの人が守備の改善と答えていただろう。彼はまさにそれをやってのけた。

これを行うためには選手からの支持を得ることが重要で、彼らに走り回らせ、集中させ、規律を守らせる必要がある。

アルテタは明確な指示を出しているようだし、選手たちにもこちらのやり方の方があっているようだ。コミュニケーションは常にエメリの課題だったし、指示が不明瞭であれば選手の実力を引き出すのは難しい。

確かに、何人かの選手の変わりようは劇的過ぎて、そもそもエメリ時代に本気を出していたのだろうかと疑問に思う気持ちもわからなくはないが、もしあなたの上司が言っていることを信頼できないのであれば、モチベーションを保ち続けるのは困難だ。

アルテタがまだ6週間しかアーセナルの指揮を執っていないというのは少し奇妙に感じられる。試合数が非常に多かったため、もっと長く感じられるのだ。

新年、FA杯、プレミアリーグなどで日程が詰まっており、じっくりとトレーニングをする時間はなかったはずだ。だが、今回のウィンターブレイクでようやく選手たちのここまでの評価や、そして自分自身の評価も行うことができるだろう。

スカッドの選手たちからどうすればより多くのものを引き出せるか、特に、守備面での改善をキープしつつ、いかにして攻撃も改善するかが課題となるはずだ。

また、アルテタ自身も改善の余地はあるだろう。選手の選出や、試合のマネージメントなどについて、迫る試合のプレッシャーから離れてよく考える時間はプラスになるはずだ。

もし数日間の休みによって選手たちがリフレッシュできるのであれば、それはチーム全員のためになる。もしかすると、この冬休み後には我々はチームが再び勝利を収めるところを目にできるかもしれない。もしFA杯やヨーロッパリーグ、プレミアリーグできちんとした結果を残したいと思うのであれば、それは必要なことだ。

試合が再開した時のパフォーマンスがその証明になるだろう。それがピッチ上に反映されていることを願おう。

(Source: https://arseblog.com/2020/02/time-off-and-training-camp-a-good-idea-during-a-difficult-season/ )

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