アーセナルはオーバメヤンの出場停止にどう対応すべきか
アーセナルが得点をオーバメヤンに頼り切っているというのは皆が知っている事実だ。彼は今季のガナーズの全ゴール中の48%をあげている。
また、ラカゼットは不調に陥っており今季5ゴールしか挙げられていない。したがって、アルテタはオーバメヤンの出場停止に伴って大きな問題に直面することになる。
ペペの適応も非常にゆっくりとしたもので、いまだにリーグ3ゴールしか挙げられていない。ソクラティスとルイスが2ゴールずつ、チェンバース、ジャカ、トレイラ、マルティネッリが1ゴールだ。
もちろん、ラカゼットはシーズン序盤にけがをしており、最近の起用法がどちらかというとオーバメヤンを活かす楔としてのものだという言い訳はできる。パレス戦のゴールがそのよい例で、ラカゼットはパレスDFを連れる形でフロントラインから離れ、オーバメヤンの得点を演出した。
ここまでラカゼットはその役目をうまくこなしているが、オーバメヤンが出場停止となった今、彼はゴール前での錆びつきを落とさなくてはならない。
セルハーストパークでポストに得点を阻まれたペペにも同じことが言える。私が思うに、ペペは試合から消える時間も多いが、定期的に出場機会を与えれば継続して数字に残る活躍を残せるタイプの選手だろう。オーバメヤンの不在は彼の本領発揮の絶好のチャンスだ。
だが、ここまでの結果を見るにアーセナルファンを熱狂させた移籍市場はチームをあまり強化したとは言えない。
ティアニーは怪我をしているし、ペペ、ネルソン、サカの3人は未だにイウォビとムヒタリアンほどの得点/アシストを出来ていない。セバージョスはラムジーのハムストリングの代替とはなれたがそれ以外の活躍はできていない。
唯一成功と言えるのはマルティネッリだが、彼もまだプレミアリーグではそこまで出場機会を得られていない。
アーセナルの得点に関して目立つのはMFの得点が極度に少ないという点だ。
アンフィールドでのトレイラの得点が今季ここまでの唯一のMFによる得点だ。エジルとセバージョス、ウィロックの3人はここまで3人合わせて3アシスト、得点は1得点も記録できていない。
エジルはアルテタのボール非保持時のハードワークの方針を受け入れ、奔走することで評価を高めているが、エンドプロダクトの面でいうとプレミアリーグで1アシストしか記録していない。
エジルとラカゼットとオーバメヤンがうまく連携するシーンは非常にレアで、そういう意味でも土曜日のゴールは非常に新鮮だった。
もしかすると、オーバの不在はかつては機能していたラカゼットとエジルのよりゴールに近い位置での関係性を復活させるかもしれない。いまだにアーセナルはペナルティエリア内にボールを運んでいけるような選手(シンプルに言えばアレクシスの代わり)がおらず、そのせいで彼ら二人はオフザボールの走り込みをすることが難しい。どちらかと言えば二人ともゴールから離れていくようにプレイすることが多い。
セバージョスはファイナルサードで貢献するというよりもファイナルサードにボールを運ぶのに貢献するタイプだし、ネルソンは戦術面では非常に有用だが、まだ定期的にチャンスに顔を出すような力はない。
恐らくオーバメヤンの穴を埋めるのに最も適任なのはマルティネッリだろう。彼はボールを前に運ぶこともできるし、カップ戦で証明している通りストライカーの嗅覚を備えている。また、マルティネッリであれば相手にプレスをかけ続けるフィジカル面での要求にも耐えられるだろう。
とはいえかれはまだ18才でありオーバメヤンの穴を埋めろというのは少し無理な注文かもしれない。彼のためにも、ペペ、エジル、ラカゼットはオーバメヤンの得点を肩代わりしてやらなくてはならない。もしウィロック、ネルソン、サカ、マルティネッリといった若手が得点できるのであれば、これはありがたいボーナスと受け取るべきだろう。
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