アルテタの招聘がアーセナルにとってリスクを冒す価値のある賭けである3つの理由

分析

海外記事風に書いてみました!というか最近それ以外の文体でどうやって書けばいいのかわからなくなってきました!

戦術眼と人望

昨日の記事からもわかる通り、アルテタは、サッカー界のコミュニティで尋常ではない高い評価を受けている。まず第一に評価されているのがその戦術眼だ。

メール紙によると、グアルディオラがアルテタの才能に気づいたのは2012年のバルセロナ-チェルシー戦を前に彼に電話を掛けた時で、その際の分析はペップを感服させ、もっと頻繁にアルテタにアドバイスを求めるように、と気にかけるようにしたのだという。

その後シティでも彼のアドバイスは尊重されているようだし、 ポチェッティーノもまた、アルテタは将来世界トップレベルの監督になれる素質を備えている、と話していた。

マンチェスター・シティも将来の監督候補としてアルテタを高く評価しているようだし、そもそも、アーセナル自身がベンゲル監督の後継者として真剣に考慮していたくらいなのだ。そこから1年半が経ってより経験を積んだ分、監督に相応しくなっているとみるべきだろう。

まだ監督業を始めてもいない人物にここまでの称賛が寄せられるのは異例中の異例といっていい。これだけサッカー界の有力者たちが評価するのだから、その実力は確かなはずだ。

懸念点としては、戦術的には優秀でも、選手をマネージメントした経験などがない点だが、それも、選手時代の評判を考えればそこまで心配いらないように思える。

アーセナル時代からオーラのようなものがあり、彼に生意気な態度をとる選手はいない、言われていたし、人望を集める存在として有名だった。

ただ、誰からも愛される存在というわけではなく、アルテタが別に好かれる必要がないと思った相手には容赦ない態度をとることも出来た、という話だったのも点も個人的には高く評価したいポイントの一つだ。

アルテタはアーセナルでチームを再建する仕事を任されることになるだろうし、その際にはある種の冷徹さのようなものが要求されるはずだからだ。

下がったハードル

一方で、今のアーセナルの混沌とした様子を見るに、監督経験が一度もない人物にこのカオスへの対処を任せるのは荷が重すぎると見る向きもあり、それも確かに一理ある。

だが同時に、それはファンの間での期待やハードルが下がっているということでもある。 例えば、2018年の夏と比較してみよう。

あの時点ではまだ、アーセン・ベンゲルの後を継ぐという仕事がいかに困難かは判明していなかった。そのため、エメリは1,2シーズン以内に当然アーセナルをCL出場圏内に連れ戻してくれるもの、というような期待があったように思う。

だが、結果としてエメリはそれに失敗し、解任されることとなったが、今やアーセナルがすぐにCLに復帰できる力を備えたチームだという幻想を抱いているアーセナルファンは多くないだろう。アーセナルが一年程度では到底解決できなさそうな問題を多く抱えていることは明らかだ。

したがって、若く将来のある監督を任命することで、ファンの期待を管理することも出来るはずだ。もし例えばアンチェロッティのようなタイプのベテラン監督を招聘すれば、今季中にチームを立て直して結果を出すことが求められ、もしそれが上手くいかなければまた以前のような毒々しい空気がエミレーツを包み、またしても将来を任せるに値するのかといった疑問の声が上がることだろう。

あるいは、もし仮にそのような監督が結果を出すことに成功したとしても、いずれは監督を交代する必要があり、どこかのタイミングでアルテタやユングベリのような若く有望な監督を招聘するとすれば、その時点で彼らが成功する保証もどちらにしろないのだ。

であれば、トップ4入りが即座に求められるような状況よりも、今のような状態で1からチームを作り上げる時間が与えらえる環境でアルテタを招聘するのも悪くはないのではないだろうか。

正直なところ、アーセナルの今季のトップ4入りはもうほとんど不可能に思えるし、今季新監督に望むことは(降格しないのは前提として)来季に向けて期待を持たせてくれること、ぐらいだ。来季ですらも、もしトップ4には入れなくても、シーズン終盤までトップ4争いに食い込めるような順位であれば、クラブを立て直す途上の新監督のチームの順位としては上々だろう。

アーセナルの監督が残すべき成績として期待されるものが過去一番低い状態であることは、むしろ若手監督にとってはプラスに働くかもしれない。もちろんあくまでフロントと監督が一丸となってアーセナルが改革・成長途上だというビジョンを示せれば、の話ではあるが。

アルテタ招聘のチャンス

そして、最後の点は、もしアルテタが噂通り本当に素晴らしい監督の素質を備えているのであれば、恐らくアーセナルにとって今回がアルテタ招聘のチャンスになるだろう、ということだ。

どんなに有望な監督でもどこかのクラブでキャリアを始めなくてはならず、アルテタはアーセナルとの感情的な絆から、その船出のクラブとしてアーセナルを選ぶつもりがあるようだ。味方によってはこれはアーセナルにとってチャンスかもしれない。

もし今アルテタがアーセナルの監督とマンチェスター・シティの監督を選ぶことが出来るのであればアーセナルは選ばないだろうし、どこかほかのクラブで大きな成功を収めてしまえば、現状ヨーロッパリーグレベルのクラブであるアーセナルにはもう手の届かないような存在になってしまう可能性もある。

監督未経験のアルテタにチームを任せるのは確かに大きなリスクだが、逆に言えば、本当の名将になる器ならば、未経験の段階だからこそアーセナルに呼べる可能性が存在している、ということだ。

グアルディオラやジダンなどトップチームでの経験はわずかながら大きな成功を収めた監督もいるし、ナーゲルスマンのように、トップチームでの監督経験ゼロのまま監督に就任し、そのまま素晴らしい監督としての評価を確立した例もある。

もちろんアルテタの監督招聘が大きなギャンブルでは否定しないが、少なくとも、成功した場合の見返りは非常に大きいギャンブルであるということは言えるだろう。

また、逆に言えばアーセナルはクラブとしての命運を挽回するために、このようなギャンブルに打って出ざるを得ないところまで追い込まれている、という言い方も出来るかもしれない。

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Posted by gern3137