エジルとエメリとアーセナル 後編

語ってみた

この記事は、昨日の前編の続きとなっています

考えられる可能性

エジル、エメリ、アーセナルフロント3者の立場は昨日おさらいした通りですが、それを踏まえて現状の説明として考えられる可能性は二つです。

まずは、フロント主導でエジルの出場機会を奪い、本人が音を上げて移籍を志願されるまで待とうとしている、という可能性があります。あるいは、エジルを頑なに起用しないのはエメリの判断であり、私が監督なのだから私をサポートしてくれ、とフロントに要請している、という可能性です。

ただ、どちらにせよ、もしフロントあるいはエメリのどちらかが強硬にエジルの起用を主張していれば、現在のような事態にはなっていないはずですし、エメリは先日『エジルを起用しないという決断は私個人だけのものではなく、フロントも了承済み』という発言をテレグラフ紙に問われ答えていましたので、ある程度アーセナルフロントとエメリ監督の意見は一致しているはずです。

どちら主導であるにせよ、給与とパフォーマンスを考慮した際に、もう一方も異論はなし、ということなのでしょう。

誰の意見であるにせよ、エジル移籍がクラブにとって最善である、という意見自体はまあある程度の筋が通ってはいます。

ただ、現状ここまでエジルを使わないエメリへの不満が膨れ上がるのには、今のアーセナルが結果を出せていない、という要因が一番大きいでしょう。

もしアーセナルがエジル抜きで快勝を続け、トップ4争いをリードしていれば、エジルがメンバーを外れ続けてもそこまで話題にならなかったはずです。

ですが、逆にアーセナルがチャンス創出力を欠いており、エジルが試合に出ていれば何か違う展開になっていたかもしれない、というような試合が続いているからこそ、ファンとしては納得できないのでしょう。

不可解な点

そして、今回の問題がここまで長期化した要因の一つとして、フロントあるいは監督が予想していなかったのが、エジルのロンドン残留の意図が非常に硬かったことでしょう。冬も夏もエジルは移籍を考慮する姿勢すら見せることはありませんでした。

その結果、何が起こったかというと、クラブと監督のエジルを巡る対応に関して個人的に、一番まずいのがこの点だと思っているのですが、それは、エジルを巡る姿勢が一貫性を欠いてしまった点です。

昨季はエジルが出場機会を失ったかと思いきや、結局シーズン後半にかけてまたチームに組み込まれました。かと思えば、ヨーロッパリーグ決勝ではエジルとそこまでほとんど出場機会のなかったジョー・ウィロックを交代させるという采配を見せています(この采配自体に問題があったとは言えませんが、これは本当の意味ではエジルを信頼してなどいなかったということが伝わってきます)。

しかしそこからまた一転してプレシーズンではエジルはほとんど休みなく出場し、まるで今季の構想に含まれているかのように扱われていました。かと思うと強盗事件をきっかけにエジルはまたチームでの居場所を失います。

そして、極めつけは、今季エジルの不在を受けてエメリ監督が練習態度に問題があるかのような発言をした後で、その1週間後にエジルはトレーニングをよくこなしている、と改めてコメントした後で平然とヨーロッパリーグでベンチ外になりました。

エジルを使ったり使わなかったり、評価するコメントをしたり否定するコメントをしたり、と態度に一貫性を欠くのがとても不可解な点です。

もしかするとまだ明らかになっていない事情が何かあるのかもしれませんが、態度が一貫していないようであれば"干す"と言ってもエジルに移籍を決断させることが出来るとも思えませんし、全く試合に出ていない選手を欲しがるクラブがあるとも思えないので、移籍先を探すという意味でも、少しは試合に出場させなければ始まらないのではないか、という気がします。

まとめ

まとめとしては、今回の問題に関しては、ガジディス体制でいびつなほどの好待遇の契約がエジルに与えられたことが事の発端であり、それを受け入れたエジルも、それを引き継いだ現フロントも、直接の非はないといえるかもしれません。

活躍がどうこう以前に、普通の会社でも同じように、昇給をオファーされてわざわざ自分から断る人などいないでしょうし、ヨーロッパリーグを戦うクラブがCL出場クラブでもなんとか支払えるかどうか、といった額の選手を抱えてしまっているのですから、これを解消しようとフロントが動くのも当然といえば当然です。

とはいえ、エジルとエメリとアーセナルを取り巻く状況がクラブにとってマイナスであることに疑いの余地はなく、一刻も早く、何らかの形で解決がなされることが望まれます。

ただ、正直なところ、エジルを移籍させようという意図がフロントからきているのであれば、監督が変わったところで事態が好転するとは思えませんし、そもそも、新監督がエジルを評価して起用する、ということになる保証もどこにもありません。

となると、現実的な解決としては、エジルを使える試合では起用しつつ、次の冬あるいは夏にエジルが移籍する気になるのを待つ、あるいはもし本人の気が変わらないようであれば、とりあえず使えるところで使う、というスタンスで契約満了まで、というくらいしか方策はないのではないか、という気はします。

スポンサーリンク

関連記事(広告含む)

Posted by gern3137