アーセナルファンがウナイ・エメリ監督にフラストレーションを感じる3つの理由

オリジナル

結果だけを見れば、苦手のアウェイでワトフォード相手に2-2の引き分け、というのはそこまショッキングではないのでしょうが、下位の相手に被シュート数31というアーセナル史上ワースト記録を達成、かつワトフォード史上最多記録を手助けしてしまったりと、戦術的に見て不可解なまでの大敗北を喫してしまったことは、アーセナルファンに大きな衝撃を与えました。

また、それはこの試合に限ったことではなく、昨季から既に被シュート数の多さとアーセナル自体のシュート数の少なさは指摘されていましたし、今季ここまで被シュート数96というのはプレミアリーグワースト記録で、平均で一試合当たりなんと20本近くシュートを打たれていることになります。

もちろん、まだシーズンは始まったばかりで今すぐ何かアクションを、という意見はそこまで多くありませんが、アーセナルファンの間でもウナイ・エメリ監督の手腕に疑問符が付き始めています。

個人的にはまだ少し時期尚早なのではないかとも思いますが、今回はなぜウナイ・エメリ監督のアーセナルにファンが不満を募らせているのか、考察していきたいと思います。

結果

当然といえば当然ですが、まず何よりも物足りないのがこの点でしょう。確かにベンゲル監督の後を引き継ぐという仕事の難しさはわかりますが、それでも目標を達成できていないのは事実です。

昨季はあと一歩のところだったとはいえ、EL優勝、プレミアリーグトップ4入り共に逃し、至上命題であるCL出場権を達成できませんでした。また、その過程も、アーセナルがあと一歩のところまで迫ったというよりも、トッテナム、チェルシー、ユナイテッドといったライバルがアーセナルと同じように躓いてくれたためあそこまでの混戦になっただけで、本来もっと早くトップ4入りの望みが絶たれていてもおかしくなかったように思います。

トップ6相手の結果は以前より向上したかもしれませんが、以前のアーセナルに輪をかけて下位相手のつまづきが多く、総合的に見てプラスなのかは難しいです。

まだ今季は5試合しか終わっていませんが、今のアーセナルを見ていてトップ4を争えそうなチームなのか、と言われると疑問が残ります。そうであれば、大きく引き離されないうちに、フロントが手を打とうと考えてたとしても不思議はありません。

内容

もちろんこれは結果と表裏一体ではあるのですが、いいサッカーはできているのに結果はついてきている、というわけではなく、単純に攻撃も守備もうまくいかず、負けるべくして負けているような印象があるのもフラストレーションがたまる要因の一つでしょう。

特に守備の崩壊は非常に深刻で、あれほど酷かったと思えたアーセン・ベンゲル監督の最終年から全く改善されていないように感じられます。数字的にも良くなっていませんし、ベンゲル監督時代よりもボール保持をすることが少なくなった分、さらに脆弱にさえなっているかもしれません。

また、攻撃に関しても特に機能している形を作れているともいえず、アーセナルが大量得点をしたり、うまい攻撃を見せる時は大抵が、ラカゼットとオーバメヤンの二人が華麗な個人技を見せる時です。今季ここまでオーバメヤンとラカゼット以外の選手の得点は、リバプール戦のトレイラの一点しかありません。

昨季も、ただとりあえずコラシナツを走らせて低い弾道のクロスを上げる!一本頼み!みたいな時期もありましたし、これがアーセナルのパターンという形を全く示せていないのは不安です。

ビジョンを示せない

現在アーセナルファンが疑念を抱いている最も大きな要因はこれなのではないかと思います。以前のアーセナルと比べて、唯一明確に改善されたといえる点は、ビッグゲームでの立ち回りですが、これは恐らくエメリが自らの強さを活かすことよりも相手の強みを消すことに長けた監督である、という点が影響しているのではないでしょうか。

もちろんこれ自体は悪いことではありませんし、相手に応じた対策で結果を残せるというのはk司法なクオリティでもあります。ただ、リバプールに敗北したことからもわかるように、今のところアーセナルが相手に応じて変幻自在に姿を変えるチーム、という方針をアイデンティティとして据えて、それに向かって近づいて行っているかと言われると、特にそのようには見えない、と言わざるを得ません。

仮に内容や結果がついてこず、成績が悪かったとしても、チームとしての信念や方針が明確で、かつ少しずつ最終目標に向かっていっているのが感じられるようなチームだったとしたら、ファンとしても苦しい時期もサポートするのも比較的容易なのでしょうが、そもそもエメリ監督が何を最終目標としているのかがわかりませんし、少しずつアーセナルはこういうチームになっている、というアイディアのほうが全く見えないのが辛いところです。

また、これはもちろん責められるようなことではないのですが、言語面での問題もあり、記者会見などで自身の考えを100%伝えきれないこともエメリ監督の方針に不透明さが感じられる要因の一つです。恐らくですが、選手も監督の指示に混乱しているという噂もあり、これもその理由の一つではないかと思います。

まとめ

ここまで書いてきて、ネガティブなことばかりのように感じられてしまいますが、とはいってもやはり、アーセン・ベンゲル監督の後を継ぐのは並大抵の仕事ではなく、1シーズン目にCL出場権が獲得できないのはある程度予測できたことではありますし、今季もまだ5試合しか終わっていません。

したがってこの一試合だけで解任か、続投か、というような話になるのは流石に性急だとは思いますが、ですが今後もワトフォード戦のような試合がいくつかあるようであれば流れは変わってくると思いますし、今後の数か月はエメリ監督にとって予想外に重要なものとなりそうです。

ただ、躓いたとはいえ昨季と同じように他のトップ6のライバルもそこまで良い成績を収められているわけではないので、恐らくトップ4の座が明らかに危うい、となるくらいまでは猶予があるでしょう。その間にエメリ監督がどのような策を打ってくるか注目ですね。

また、この夏の移籍市場でも明らかになったように、ベンゲル監督時代との大きな違いはきちんと機能するフロントがいる、という点です。そういった意味では、万が一エメリ監督がアーセナルを立て直せなかったとしても、ベンゲル監督の時のように一蓮托生、ではなく比較的早い段階でクラブにとって最善となる道を選んでくれるだろう、という気持ちでいられるのは楽観ポイントの一つでしょうか。

ちなみにですが、有名どころだと今はアッレグリやモウリーニョ(!)が現在空いていますし、また本人の気持ちや能力はわかりませんがアルテタやアンリもいますし(在職中ですがヴィエラも)、もしかするとユングベリの昇格なども将来的には視野に入れているかもしれません。

まあとにかく、ファンとしてはその時その時でアーセナルの監督を全面サポートすることしかできないので、なんとかまた素晴らしいアーセナルのサッカーを見せてもらい、そしてそれに伴う結果を出してほしいものです。

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