【分析】ネルソンが今季のアーセナルにもたらす多くのもの

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プレシーズンで何度かダイナミックなプレイを見せたリース・ネルソンが、ウナイ・エメリの目に留まり、開幕のニューカッスル戦で先発することになった。

この試合でも何度かポジティブな輝きを見せ、これは9歳でアーセナルに加わった彼におって、アーセナルでのレギュラーを掴むという夢への大きな一歩だった。

ネルソンは、ハードだったが彼にとって大きな糧となったホッフェンハイムでのレンタルを終えて、エミレーツに帰還することになった。ドイツで彼は28試合に出場し、7得点を挙げた。

出場機会を求めて戦う経験は彼の成長にとって必要不可欠なものとなり、そして、その姿勢をそのままネルソンはアーセナルのプレシーズンにも持ち越した。

競争が多いため、出場機会はある程度限られるだろう、という現実的な見方をしつつも、彼は目の前のチャンスを逃すつもりはないようだ。

『チームにはオーバメヤン、ペペ、ラカゼットが居る。彼らは凄いスターで、僕はまだ若い。だから、焦らずに、チャンスが訪れた時にそれを掴めるように準備をしなくてはいけない。それを受け入れるつもりだ。開幕戦で先発できたのは素晴らしかったし、ボスからの信頼も感じられた。シンプルに、アーセナルで再びプレイできているというだけでとても嬉しいよ。

僕はドイツでなかなかうまくやれたと思う。でも、僕の目標はいつだってアーセナルに戻ってプレイすることだった。チームの前線の層の厚さを考えたら、毎週のように先発することが保証されていないのはわかっている。でも、出場機会を得られるたびに全力を尽くせるようにしなくてはならない。』

ネルソンは左右どちらでも、そして必要とあらば中央でもプレイ出来、先発でもベンチでも機能するだろう。彼はアーセナルにとって貴重な技術とスピード、知的な動きを備えたFWなのだ。

後者から話をすると、ネルソンは周りを見るのが上手く、相手ブロック内にスペースがあればいつでもそれを見つけることが出来る。特に、外から中に入って相手のバックラインとMFの間のスペースに顔を出すとき彼は一番危険な存在となる。

中盤とディフェンスラインの間のスペースにうまく入り込むネルソン

これにより、相手DFは誰がネルソンをマークするべきなのか混乱してしまう。サイドバックは彼についていって外をがら空きにしてしまうことをためらうし、かといってCBは彼につり出され、システムを乱すことを嫌う。このため、ネルソンは中央に近い理想的な位置でボールを受けることが出来、そこから一旦足元にボールを収めて前を向いてしまえば彼は魔法をかけることが出来る。

また、ネルソンはチームメイトとのポジションチェンジも有効に活用する。サイドバックや中盤、ストライカー、逆サイドのウイングとポジションチェンジを行うことで自身あるいはチームメイトをフリーにし、かつ相手DFは心の片隅で常にこれを警戒し続けなければならず、より負荷がかかることになる。

また、彼は相手をピン止めしたりチームメイトのためにマーカーをスペースから引き離すのも上手く、近くにボールがない時でもチームに貢献することが出来る。これが最もわかりやすいのがネルソンが大外で相手のサイドバックをピン止めし、中央にトップ下、あるいはストライカーのためにスペースを作り出すときや、また中央で選手を引きつけサイドバックのオーバーラップのスペースをあける時だ。

選手を引きつけ、画像右下のナイルズが走り込むスペースを創り出すネルソン

また、彼のボックス内の走り込みのうまさに関しても触れるべきだろう。ネルソンはDF同士の間を上手くつくことでフリーになって走り込むことが出来、また直感的な読みでゴールに結びつきそうな場所に上手い角度から顔を出す。

ウイングバックが前に出た瞬間にその裏に走り込むネルソン
DFの死角を突き、オーバメヤンにとっての良いオプションとなる素晴らしい走り込み

また、彼はギリギリまで走り込みのタイミングを待つことも出来るため、相手DFが深い位置まで入るのを待って、その死角を突くことも出来るという相手にとって非常に厄介な選手なのだ。

深く入りすぎた相手DFの死角をついて良い位置に走り込むネルソン

そして、ネルソンは中に入るだけではなく、外に流れてタッチライン際で相手と一対一を創り出し、そしてそこから中にパワフルなカットインを見せるというプレイもできる。このように、 色々な種類のランでチームの攻撃に横幅と縦幅の両方をもたらすことが出来ることは彼の素晴らしい素質だ。

だが、ネルソンの強みはこれだけではない。彼はクリエイティブなパスとドリブルも併せ持つ、技術面でも秀でた選手なのだ。ファーストタッチとボールコントロール力が高く、かついろいろなフェイントを駆使して一対一で相手を突破することも出来る。

したがって、狭い位置で相手のプレスを回避することも苦にしない。また、その副産物として、相手からのタックルを誘発し、ファウルをもらったり、他の選手をフリーにすることも出来る。

ボール保持時のプレイを得意にしているので、相手を交わしたり、有効なオプションが現れるまで待つことが出来る。そして、首を振って周りを観察するのが上手いので、ボールを受けた瞬間にターンが出来るのか、それとも体を使ってボールを守らなければならないのかの判断を適切に行えることも特徴だ。

これらの能力のおかげで、ドリブルで時間を稼ぎながら次の効果的なプレイにつなげることが出来る。時折やりすぎてしまったり、ボールを失うこともあるものの、あと必要なのはもう少し判断力を磨くことだけだろう。

さらに、パス能力も高く、有効なワンツーや、スルーパスで攻撃に角度を付けたり、またボックス内に良いボールを放り込むこともネルソンは出来る。

4人のニューカッスルDFを一瞬で無効化するオーバメヤンへのスルーパス

特に過小評価されがちなのが上手くワンツーをする能力で、シンプルに見えるが、相手ブロックを崩すうえでこれは非常に効果的な手段だ。

オーバメヤンとの素晴らしいワンツーから空いているスペースに走り込むネルソン

中長距離のパス精度はまだ発展途上ではあるものの、すでにそれなりのレベルにあるし、彼はチームメイトの走り込みを見つけることが出来、かつ両足でパスを出すことが出来る。時折ミスはあるものの、この部分に磨きをかけることが出来れば、ネルソンの脅威はさらに増すだろう。

まだ19歳で、今後もまだまだ成長の余地のあるネルソンだが、恐らくエメリが彼を次のレベルに到達させる手助けをしてくれることだろう。ジョー・ウィロックやゲンドゥージにエメリがためらいなく出場機会を与えたことを考えるに、今季がネルソンのブレイクのシーズンとなってもおかしくはない。

恐らく最初のうちはベンチからの出場やカップ戦での出場で妥協しなくてはならないだろうが、特に途中出場でのネルソンはアーセナルにとって有効なオプションとなるだろう。

今季もネルソンがどのように成長するのか、そして生まれ育ったクラブでのレギュラーになるという彼の夢の軌跡を興味深く観察していきたいと思う。

(Source:
https://arseblog.news/2019/08/analysis-reiss-nelson-has-a-lot-to-offer-arsenal-this-season/ )

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