18/19 シーズン振り返り GK・監督編

2019年5月17日オリジナル

ヨーロッパリーグの決勝を残してはいますが、基本的にはアーセナルの今季も終了ということで、今シーズンを振り返っていきたいと思います。まずはGKと、さすがにGKだけでは内容が足りないのでここに監督も加えてお送りします!

ウナイ・エメリ

ユナイテッドでのデイビッド・モイーズの成績を考えると悪くはない、悪くはないのだが非常に評価の難しいシーズンとなった。ポジティブな点ネガティブな点両方をおさらいしてみよう。

改善された点

まず第一に挙げられるのが、ビッグゲームでの強さだろう。ベンゲル時代終盤はホームアウェイに関係なくトップ6相手の試合は良くて引き分け、調子が悪いと大きく点差をつけられての敗戦がスタンダードとなりつつあったが、これに関しては劇的に改善された。

リバプールとシティに敗れはしたものの、彼らの今季の強さを考えると、チェルシーユナイテッドトッテナム相手に互角以上の立ち回りを見せられるようになっただけでもよしといえそうだ。ヨーロッパリーグでもナポリやバレンシアといったチームを破り決勝まで進出している。

また、ツートップを何度か試したりとラカゼットとオーバメヤンの共存方法を見つけ出すことにも成功したし、長期離脱のおかげでかすんでしまったとはいえベジェリンとホールディングの二人はエメリに監督が代わってから大きく成長したと思う。

懸念点

一方で、アーセン・ベンゲル時代のアーセナルの欠点と考えられていた傾向の多くが改善される様子が見られなかったのは心配なところだ。特に問題なのが守備で、レノとソクラティスを加えていながら昨季と失点数が同水準というのは正直少し期待外れと言わざるを得ない。

アウェイでの苦手意識も監督が代わっても払しょくされなかったことも残念で、それが結果としてトップ4を逃す主な要因の一つとなってしまった。

個人的にはこれはそこまで問題視するほどではないと思っているのだが、ベンゲル時代と比較して明確なアーセナルらしいサッカーというスタイルが見えてこないのも現地ファンの評判はあまり良くないようだ。

ただ、難しいのは、これらは監督の力でどうこうなるレベルの問題なのか、という点だ。監督が代わっても守備が酷く、アウェイでの成績が酷いというのは、監督の力不足とみることも出来るが、同時に監督が代わったくらいではどうしようもないほど選手がそういった傾向を備えているのだ、という見方も出来なくはない。

だとすれば、選手の入れ替えを行うための経済的なバックアップがこれらの問題の解決には必須となるわけだが、それがエメリには与えられていない。したがって、監督の力量をこれらの問題点から推し量ることはできない、という意見もある。ただ、もしそうだとすればどんな監督でもダメなのではないか、というそもそも論にたどり着いてしまうので難しいところ。

アーセナルが必要としているのはかつてのベンゲル監督のように、思うようなメンバーがそろわず、金銭的に余裕がなくとも限定的な結果を残せる監督、ということなのだろうか。とりあえずはヨーロッパリーグの成績に関わらず、今すぐエメリが解任されるということもなさそうなので、来季に期待したい。

ペトル・チェフ

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正直なところ、シーズン開始の時点では全く予想もしていなかったが、チェフの長く栄光に満ちたキャリアにこの18/19シーズンをもって幕が下ろされることとなった。

レノの活躍が目覚ましく、ケガをきっかけにファーストチームでのポジションを失うこととなったが、それまでは非常によくやっていたように思う。特に昨シーズンやその前と比べて衰えたとは全く感じさせることはなかった。しいて言えば足元が少し不安定な点とロングキックの精度でもレノには劣るということで、組み立てへの貢献が求められる上位チームではわからないが、単純なセービング力に関して言えばまだまだトップレベルでやれるようにも思うが、やはりチェフにはチェフなりの考えがあるのだろう。

チェルシーからアーセナル、という両クラブのサポーターから嫌われてもおかしくない移籍を経験しながらいまだにどちらからも愛され続けているのはその人格の賜物だろう。引退試合はヨーロッパリーグ決勝、しかも相手はチェルシーということで完璧に舞台は整ったので、PK戦までもつれこんでチェルシーのPKを三本とめて勝利、のような形でアーセナルを勝利に導いてほしい。

レノ

今季のMVP候補と言ってはさすがに言い過ぎかもしれないが、少なくとも、コシェルニーの感動的な復帰を別にすれば、守備陣で最も目立った選手であるのは間違いないだろう。

最初こそはチェフの控えに甘んじたものの、チェフのケガをきっかけにスタメンを奪取。プレミアリーグの空中戦に戸惑いはしたが、シーズンが進むにつれて安定感を増した。

未だにハイクロスへの対応などは若干不安な感じもするが、前評判通りセービング力に関してはピカ一で、何度もチームの危機を救った。チェフよりも足元やキック精度の面でも安定感がある。

もちろんまだ一シーズンだけなので、今後次第ではあるとはいえ、アリソンやケパにリバプールとチェルシーが支払った移籍金を考えると大バーゲンといってよいだろう。プレミアリーグに馴染んだ来季のアーセナルの新守護神の活躍に期待したい。

厳密にはマルティネスも途中までは在籍していたのですが、ほとんどプレイしなかったので振り返りはなしとさせていただきました。ローン先では大活躍していたようなので、ぜひアーセナルに残ってほしいところです。

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