二人のストライカー 後編

語ってみたオーバメヤン,ラカゼット

(この記事は昨日の前編の続きとなっています)

互いに補い合う二人

同時にピッチに立っていようと、試合時間を6:4あるいは7:3で分かち合っていようが、オーバとラカは全く異なるクオリティを備えており、敵DF陣にとって全く異なる脅威となることが出来る。エイドリアン・クラークも公式動画で解説していたが、彼らは1+1が3にも4にもなるような組み合わせなのだ。

ピッチ上でという意味だけではなく、彼らはお互いを補い合うことが出来る。12月に私はなぜ近年オーバメヤンのようなタイプのストライカーが人気がないのだろうか、という記事を書いたが、それとは対照的に、ラカゼットの株はエミレーツで急上昇している。ラカゼットのクオリティは目に見えてわかりやすく、特に彼が敵のDFを追いかけまわしているときにそれは明らかだ。

かといって、オーバメヤンの献身性が欠けているというわけではない。彼は、ラカゼットがほとんど常にお気に入りの中央でプレイするのに対して、サイドでプレイすることを強いられることも多い。同時にストライカーを務める2トップが機能することは証明されているにもかかわらずだ。

我々は、これをチェルシーとユナイテッドのホーム戦、そして対スパーズのホーム戦の後半に目撃した。彼らは伝統的な2トップに収まり、非ボール保持時には、サイドバックを追いかけまわし、ケパ、ロリス、デヘアのパスコースを消した。彼らが得点するゴールの形は似ていることもあるが、彼らが攻撃陣にもたらすクオリティは非常に異なっており、対戦相手は試合の状況次第で二人とも貴重な戦力だ。

ラカゼットは特に今季そのポストプレイに磨きをかけ、ジルーが去った後に空いた穴を埋めている。前線から下がってボールを受けるのも非常に得意とし、このおかげでアーセナルは攻撃の形を作ることが出来る。彼はラムジーやエジルとお互いを理解しあっており、彼のおかげでアーセナルの中盤はまとまっているといってもいいくらいだ。

ラカゼットとエジル、ラムジーとの連携の構築には時間がかからなかった。エジルとラカゼットは二人とも近距離でのワンタッチパスを好み、ボールの扱いがうまい。また、ラムジーはラカゼットの作り出すスペースに走りこむという点で彼と相性がいい。今季ラムジーのファイナルサードでの貢献が大きいのはワントップをラカゼットが務めることが多いのと無関係ではないはずだ。

ラカゼットとオーバメヤンそれぞれの強み

ラカゼットはトランジション時にその実力を発揮する。カウンター向きの選手だし、逆にボールを奪うきっかけとなることも多い。中央で彼は相手CBにとって非常に嫌な選手のはずだ。

その一方で、オーバメヤンはサイドからボールが供給される際により大きな脅威となる。彼はコラシナツの駆け上がりと相性が良い。ラカゼットがフロントラインから離れて中盤をまとめるとすれば、オーバメヤンは攻撃の最後の締め、シュート役となることにおいて他に並ぶものがない。サイドからチャンスを作り出すようなカウンターのような形でそれは最も顕著に表れる。

ラカゼットはハーフスペースを好み、彼が空けたスペースに味方に走りこんでもらうことも出来、またトランジションで輝く。オーバメヤンはロングカウンターで裏に走りこむような形で輝くことも多いし、密集したペナルティエリア内でも超人的なその嗅覚でどうにかして走りこむスペースを見つけることが出来る。

守備に関して言えば、ラカゼットはプレスのトリガー役となることがうまいが、オーバメヤンはサイドバックを追い込む落ち着きとスピードを兼ね備えている。ラカゼットは相手がボールを持っているときにチームのために犠牲を払うが、オーバメヤンは彼のもっとも好むポジションをラカゼットのためにあきらめている。

彼ら二人が一緒になることで、アタッカーに必要な能力を全て備えているのだ。彼らはアンリとベルカンプ、ヨークとコールといった典型的なペアではないが、違うやり方で、完璧なコンビとなっているのだ。

私の意見では、彼らの絆と連携こそが、アーセナルがトップ6で終わらず、CL出場権を掴むためのカギとなるだろう。アーセナルファンは彼ら二人のどちらかを選ぶ必要はない。逆に、このような二人がチームにいることをただ喜ぶべきなのだ。彼らはお互いとチームをより強くしてくれるのだから。

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Posted by gern3137