アーセナルのダビド・ラヤ獲得とマット・ターナーの退団に関して

分析

アーセナルがダビド・ラヤ獲得に関して、ブレントフォードと移籍金に合意したと報じられている。移籍金は報じられているメディアによって微妙に差があるが、約30m£程度となる見込みのようだ。

また、同時に第二GKを務めていたマット・ターナーのノッティンガム・フォレストへの移籍も決定した。こちらも移籍金は微妙にばらつきがあるが、約10m£と報じられており、アーセナルは差し引き20m£の投資でプレミアリーグ経験豊富な素晴らしいGKを獲得した、ということになる。

さらに、これによりアーセナルのGK事情は大きく変わることになるだろう。

これまではアーロン・ラムズデールが揺るぎない正GKで、マット・ターナーが明確にナンバー2という序列があった。だが、ラヤとラムズデールは2人ともどちらが正GKを務めてもおかしくないクオリティの選手だ。

GKの競争について聞かれたラムズデールは以下のようにコメントしていた。

大歓迎だよ。サッカーにおいて簡単な事なんて一つもないのは当たり前だからね。同時に、状況に適応して他の場所へと移ることもサッカー選手にとっては必要だ。俺が移籍した先クラブでそれが起きたこともあるし、だからこそそれが自分に起きることはあり得ない、と考えるわけにはいかない。

だからこそ、もちろんそうなるときはなるようになるだろうが、競争を通して、出来る限り最高の選手となれるようにするつもりだ。それは監督がいつも言っていることでもあるね。

俺だろうがマットだろうが、あるいは新たに移籍してくる選手だろうが、誰が先発したとしても、GKの絆というのは揺るがないよ。なかなか信じてもらえないかもしれないけれど、個人的な落胆よりもチーム第一、そしてプレイするGK第一だよ。

これは非常に好ましい姿勢で、ここまでの彼のあり方を見る限り、ラムズデールが全力で競争を受け入れるつもりなのは間違いないだろう。

GKコーチのイニャキ・カナとラヤが非常に長期的に有効的な関係にあることを考えると、ラムズデールは少々不利となる可能性もなくはないが、一方で現状の正GKの座はラムズデールのものだ。

プレシーズンでも印象的な活躍を見せており、プレミアリーグ開幕は彼が先発するはずだし、今のような活躍を続ければ正GKの座を明け渡すことはないだろう。最近アーセナルはラムズデールと長期契約を結んだばかりでもある。

ラヤ獲得がアーセナルにもたらすメリットは明らかで、それは層の厚さだ。マット・ターナーは足元が得意とは言えず、もし彼が長期的にファーストチョイスとしてプレしなくてはならない事態になった場合への懸念は少々あった。

GKがボールを繋ぐことはアーセナルの戦術の根本的な一部でもあり、そもそもアーセナルが第二GKとしてほとんど後ろからボールを繋いだ経験がないターナーに白羽の矢を立てた時点で少々奇妙でもあった。

だが、ラヤであれば仮にラムズデールが欠場となったとしてもそのような違いは存在しない。今季アーセナルがタイトルを争うつもりでいるのであれば、このような選手層の厚さは非常に喜ばしいものだ。

ただし、一方でこのような形が長期的に見てどうなるのかというのは少し心配でもある。正GKに相応しいGKを2人揃えたとしても、最終的にはどちらか一人はあまりプレイせず、出場機会が得られないことを不満に思うことになるはずだ。

ここまでのアルテタは非常に注意深くスカッド作りを行っており、そのような事態に対処する必要はなかったが、今後は考えなくてはならないに違いない。

ラムズデール、ラヤどちらも第二GKで満足する選手だとは思えないし、その場合、1年程度は何とかなるかもしれないが、2年以内には最終的にはどちらかが退団ということになるだろう。

もちろんアルテタとクラブがおsのことを認識していないはずはないし、その準備はあると考えるのが妥当だ。

だがその日が来るまでは、ハイクオリティなGK2人がお互いを高めあってくればそれはアーセナルにとって大きなプラスとなるだろう。来季アーセナルのGK事情がどうなっていくのかは非常に興味深い

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Posted by gern3137