今季ここまでのアーセナルのパフォーマンスのおさらい 後編
前編はこちら!
現れた新星: ウィリアム・サリバ
ウィリアム・サリバは今季のアーセナルへの新加入選手ではないが、まるでアーセナルは一人補強を行ったかのように感じられる。
彼とガブリエルのコンビは素晴らしく、最高のアーセナルデビューシーズンを送っている。
サリバは常に冷静で、難しい状況でも慌てることがない。パワーとスピードを兼ね備え、守備意欲が高い選手でもある。これらが合わさって、サリバはリーグ最高峰のDFの一人となっている。
まだ彼はプレミアリーグで14試合出場したのみだが、既に対戦相手のFWたちがサリバとの1対1に自信を無くし始めているのが感じられる。彼は既にオーラのようなものを身にまとっている。
加えて、これはCBとしてはボーナスのようなものかもしれないが、今季の彼は得点力も発揮し、ブレントフォードのニアポストへのランとヘディングは素晴らしかった。
特定の選手一人に頼りすぎない
アーセナルの攻撃の中心となっている5人全員が今季ここまで素晴らしいパフォーマンスを見せている。彼らは流動的なポジションチェンジから明確な目的意識をもってプレイできているが、特筆すべきは彼らがバランスよくチャンス創出と得点を行っている点だろう。
チャンス創出 | 得点 |
---|---|
1. サカ 29 | 1. ウーデゴール 6 |
2. ウーデゴール 25 | =2. ジェズス 5 |
3. マルティネッリ 23 | =2. マルティネッリ 5 |
4. ジェズス 22 | 4. サカ 4 |
5. ジャカ 20 | 5. ジャカ 3 |
アーセナル以外に5人以上の選手が20回以上のチャンス創出を記録しているチームはプレミアリーグになく、彼らが負担を分け合えていることで、そのうち1人あるいは2人が少し静かな試合でも、問題なくチームは結果を残せている。
ジャカとホワイトの進化する役割
戦術面で見ると、やはり最も目立っているのはジャカとホワイトの二人だろう。彼らの今までとは違うポジションでのプレイはチームのパフォーマンス向上につながっている。
開幕前にホワイトが右サイドバックのレギュラーになるだろうと予想していたファンはいないだろうが、彼はこの役割を非常に高いレベルでこなしている。中でも外でも自信をもってプレイすることができるし、前に上がった際も、もう何年も前から右サイドバックでプレイしてきたようなプレイを見せる。
右サイドバックで起用された時点で冨安のような選手とのポジション争いがし烈になり、このポジションをキープするためには、素晴らしいパフォーマンスを見せなくてはならないとホワイトはわかっていたに違いない。
そして、グラニト・ジャカもボックストゥボックス型のMFとして今季MVP級の活躍を見せている。これまでのアーセナルでのキャリアとは大きく変わり、彼がファイナルサードでプレイする時間がかなり増えているが、ジャカはこの役割を与えられ、まるで水を得た魚のように、サッカーを楽しんでいるようだ。
彼の得点力とエネルギー、リーダーシップは今季のチームをワンランク上に引き上げるのに一役買った。
攻撃の中心: ガブリエル・ジェズス
今季のアーセナルの選手で先発を続けている選手たちはだれもが素晴らしく、一人を選ぶのは難しいが、それでもガブリエル・ジェズスがアーセナルの前線にもたらしているインパクトは特筆すべきだろう。
スタッツ(プレミアリーグ22/23) | 数 | リーグ内順位 |
---|---|---|
相手ボックス内でのタッチ | 141 | 1位 |
デュエル | 258 | 1位 |
デュエル勝利 | 108 | 2位 |
ボックス内からのシュート | 48 | 2位 |
FK獲得 | 38 | 2位 |
ドリブル成功 | 27 | 3位 |
ジェズスはそのスキルとシャープさでアーセナルの攻撃を加速している。得点がない試合でも献身性は素晴らしく、かつドリブルと走り込みでの貢献も見せる。
ボックス内でのボールタッチ数とデュエル勝利数でリーグトップレベルの数字を残しており、5得点も挙げている。
彼の離脱はチームにとって痛手となることは間違いないが、出来るだけ早く彼が復帰してくれ、アーセナルが何とか対処できることを願おう。
まとめ
謙虚に足元を見つめる必要はあるが、今の順位はアーセナルの素晴らしい今季前半のパフォーマンスに見合ったものだ。チームの士気は高く、戦術面でも秀でている。
まだまだ今季の先は長いが、現時点でアーセナルが優勝候補の一角であることは間違いなく、それは非常にうれしいことだ。
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