少し遅めのアーセナル・シーズンプレビュー サイドバック編
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キーラン・ティアニー
昨季はティアニー一本頼み!のようなチームの攻撃と、数少ない気迫あふれ、リーダーシップでチームを引っ張れる選手ということもあって、ティアニーがアーセナル唯一の希望、という試合が時々あった。
献身的な上下動と良いクロス、1対1の突破力を備えており、将来のアーセナルキャプテンの呼び声も高いティアニーだが、今季のカギを握るのはティアニーというよりむしろ、どれだけ彼をサポートし、あるいは他の部分からチャンスを作り出せるかだろう。頼りになる選手なだけに、攻守両面でかなり負荷がかかっている場面も見られる。
どちらかというとチャンス創出など、前線での活躍が目立つが、昨季はボール前進のスタッツも非常に高い数字を記録しており、ビルドアップに参加してくれるティアニーと前線でチャンスを生み出してくれるティアニーが二人欲しいくらいだ。
ヌノ・タヴァレス
そこまでまだアーセナルでの試合に出ていないにもかかわらず、ひいき目満載で申し訳ないのだが、個人的に非常に好きな選手で、何か心の琴線に触れるものがある。まだ届いていないが、今季のユニフォームはタヴァレスのものを買ってしまった。
個人的な好みは置いておくとしても、攻撃面でティアニー欠場時もチームに貢献できる控え左サイドバックの加入はチームにとっても大きいはずだ。攻めっ気たっぷりな上にドリブル突破も得意で、しかも逆足である右足の精度も高そう、とむしろウイングが向いているのではないかという気も若干するが、現状のアーセナルの左サイドバックは前線で5人並んだ左の大外を左サイドバックが担当するという形も多いので、タヴァレスにはうってつけかもしれない。カットインも出来る分前で持った時のプレイのバリエーションも豊富だ。
セヤド・コラシナツ
昨季はローンに出ており、今季も移籍の話が進んでいたりとむちゃくちゃ移籍しそうな兆しはあったものの、最終的にはトルコ移籍は破談となり、残留となった。
マンチェスター・シティ戦でCBとして先発したのは衝撃だったが、アルテタとしては放出要員だったからと言って全く戦力として計算していないというわけでもないようだ。
ただ、先日のカップ戦で先発したのはタヴァレスとマリだったため、基本的には4バックであれば左サイドバックと左CBの3番手、ということになりそうだ。
冨安健洋
日本人選手であるという点を抜きにしても、ラムズデールと並んでアーセナルファンから今の所最も高評価を受けている夏の新加入選手となっている。
まだまだビルドアップでの良さなどはそこまで見せられていないものの、プレミアリーグデビューからいきなりここまで空中戦勝率90%、地上戦でも強さを発揮し、守れる右サイドバックとしてファンの心をつかんだ。デビュー戦の惜しくもゴール上に外れたシュートをはじめ、かなり高い位置でボールを受けることもあり、攻撃時の迫力も十分だ。
この調子でいくと右サイドバックの絶対的なスタメンになるのは間違いなさそうで、むしろCBとしてのプレイも見てみたいところだ。
セドリック・ソアレス
冨安にポジションを奪われる形となったセドリックだが、ウィンブルドン戦では先発していたので、一応現状の右サイドバック2番手ということになるのだろうか。
攻守両面において爆発力はないとはいえ、プレミアでの経験も豊富なサイドバックであり、今季は途中出場から試合を落ち着かせてくれるような、ベテランらしいプレイも期待したいところではあるが、どうだろうか。
カラム・チェンバース
右サイドバックの序列はかなり不透明で、昨季後半は出場機会も多く、今季も開幕戦で先発していたが、今の時点ではあまり多くのプレイ機会を得られるイメージはわかない。
クロスの精度は一級品なのだが、その他の能力のバランス的にサイドバックとしてもCBとしてもなかなか起用どころが難しいところだ。
ただ、チェンバースは2度のローンを乗り越えてアーセナルでのチャンスをつかみ取った選手でもあり、現時点でアーセナル一番の古株、今もチームに残る数少ない選手時代のアルテタとともにプレイ経験がある選手でもある。
そういった意味では精神的な支柱としての貢献も期待したいところだが、一方で残り契約が一年となっているという兼ね合いもあり、色々な意味でなかなか難しい状況だ。
(サイドバックは非常に数が多いので、ナイルズに関してはボランチ編で紹介します)
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