アーセナルはカール・ハインをクラブに留めなくてはならない
残り契約が一年となっており、契約延長交渉も難航していることもあって、アーセナルユースGKのカール・ハインのアーセナルでの時間は終わりを迎えようとしているのではないか、と噂されている。
だが、彼を手放すことになればクラブは大きなミスを犯すことになり、全力で彼との契約延長交渉を続けるべきだ。
この夏アーセナルのアカデミーの選手たちの契約の話題は、実際に契約切れを迎える選手たちだった。この時点でより差し迫った問題はキド・テイラー=ハートやアーサー・オコンクォといった選手たちとの合意にこぎつけることだった。
彼らは実際に契約切れとなり、一瞬契約が宙に浮いた状態となっていたが最終的にガナーズは彼らと契約延長に成功した。
だがオコンクォとの契約延長合意間近というポジティブなニュースと同時にカール・ハインとの契約延長交渉が難航しており、2022年のフリー移籍が濃厚だと報じられた。
ハインとオコンクォは二人とも才能ある若きGKで、この数年2人のうちどちらがチャンスを与えられるべきかというのは議論になってきた。
オコンクォが契約延長を行ったということは、この戦いで一歩リードしたのは彼であり、このまま彼が第3GKを務めるというメッセージともとれる。
だが私としては、これが正しい選択なのか自信が持てない。オコンクォとハインはほとんど同じレベルにあるとは思うが、ハインの方が僅かながら上であるように感じられる。
彼は既にエストニアA代表のメンバーで昨年8試合に出場している。プレシーズンでオコンクォは無理のないことだが、まだナーバスに見え、こういった国際試合を経験しているハインの方がより落ち着きを見せている。
そして、恐らくミケル・アルテタ自身がまだこの2人のうちどちらが第3GKに相応しいか決めかねていることだろう。
好調の日には彼らは二人とも素晴らしいプレイを見せる。オコンクォの方が身長があるため、他の選手には届かないようなシュートにも手が届くことがあるし、より経験を積めば、恐らく空中戦でも彼に利があるはずだ。
一方で、ハインは反射神経が素晴らしいためスーパーセーブを見せるし、精神面ではより自信をもってプレイできている。
二人ともまだまだミスも多く、欠点はある。プレシーズンでオコンクォに関しては我々はそれを目にしたが、アーセナルユースの試合を定期的に観戦する方であれば、ハインが退場したり、ポジショニングのミスから失点するのも見たことがあるはずだ。
GKとしては彼らは非常に若く、これらのミスも致し方ないことではある。
私はアーセナルがオコンクォと契約延長を行ったことが間違っていたといいたいわけではない。彼がこれらの欠点をなくすことが出来れば、トップチームで活躍できる可能性はあるだろう。
だが、その点ではハインにもポテンシャルはあり、現時点でもしアーセナルの正GKと第二GKが起用不可能、といった事態に陥ったとしたら私は彼をスタメンに選ぶだろう。
問題は、ハインと契約延長が出来なければアーセナルのオプションは限られてくるということだ。彼をローンに出すことも出来ない。
だが、もしハインがオコンクォとルナルソンに次ぐ第5GKというクラブでの立ち位置なのだとしたら、ハインを説得するのは難しいだろう。
理想を言えば、クラブはオコンクォとルナルソンをローンに出し、彼をU-23の正GKに据え、時々ファーストチームに帯同させるべきだろう。
だが移籍市場閉幕が迫っていることを考えると、現実的にはクラブは勇気を持って決断を下し、2人のGKよりも優先してハインを第3GKに据えるべきかもしれない。彼はそれに値するプレイを見せている。
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