アーセナルの2021夏の課題

2021-04-03移籍

こちらに引き続いて、今度は選手の契約状況を整理したうえで、獲得も含め、アーセナルのこの夏の課題を考えていきたいと思う。

ローン選手の処遇

まず第一にこの夏のアーセナルの課題として最重要と思われるのは、現在ローン移籍の選手で埋めているポジションをどうするのか、という点だ。具体的にはウーデゴール、セバージョス、ライアンの３人だが、３人それぞれチーム内でかなり重要なポジションにあり、彼らの去就次第でアーセナルの夏の動きも変わってくるだろう。

特に、もしレアル側が放出を容認するのであれば、ウーデゴールの完全移籍での獲得はアーセナルがこの夏最も実現させたい移籍のはずだ。

一方で、セバージョスは彼の将来がレアルにあるかどうかはともかくとして、アーセナルに来季も残る可能性は低いのではないかと感じる。

またライアンもほとんど出場機会はないもののソリッドな第二GKのようだし、本人がそれでも構わないのであればアーセナルとしてはぜひ完全移籍で獲得したいところ。所属元ではポジションを失った、という経緯なので、そこまでの移籍金はかからないはずだ。

欲を言えば、正直ホームグロウンを3枠GKに使うのはもったいなさすぎるので、ライアンが第２GKとして残ってくれるのであれば、ルナルソンはローンに出すなどして、ユース上がりのGKを第3GKに据えたいところ。

前線

現在のアーセナルの前線で唯一特に課題がないのが両サイドで、本職がウイングのサカ、ぺぺ、ウィリアンがいるし、スミスロウとオーバメヤン、マルティネッリも左サイドでプレイ可能ととんでもない層の厚さとなっている。

若干懸念なのが中央、ストライカーに関してだが、ラカゼットの去就が少し不透明だが、流石にアーセナルが来季オーバメヤン、マルティネッリ、エンケティア/バロガンの3人体制で臨むとは考えづらい。なので、ラカゼットが移籍するのであれば誰かしら代役の獲得が必要なはずだが、他の補強ポイントも合わせて考えるとアーセナルにそこまでの余裕があるか疑わしく、現実的なのは契約延長するにせよ、フリー移籍を見据えるにせよ、ラカゼットの残留になるのではないか、という気はする。

中盤

所属選手はたくさんいるにもかかわらず、なぜか人数不足気味なのが中盤で、ウーデゴールに関してはすでに述べたとおりで、そのさらに一列後ろもジャカ・パーティ以外はエルネニーは残り契約一年だし、セバージョスは退団が濃厚、トレイラとゲンドゥージもアーセナルに帰ってくる可能性は低そうだしでもう1,2人誰か必要になりそうだが、ウィロックあるいはナイルズあたりを来季は起用するのだろうか

ウィロックはともかく、トレイラ・ゲンドゥージ・ナイルズ・エルネニーはアルテタの評価はそこまで高くないイメージだが、アーセナルの財布事情など次第では意外と来季普通にスタメンする選手もこの中から現れたりするかもしれない。

両サイドバック

一見数は足りているのに獲得が必要という意味では右サイドバックも同じで、セドリック、ベジェリン、チェンバース、何ならナイルズも加えて4人もいるのになぜか補強が必要、といった状況だ。

ベジェリンに移籍の噂が出ているのに加え、ナイルズは右サイドバックでプレイしたくなさそうだし、チェンバースとセドリックは悪くないが、絶対的なポジションを掴めそうかと言われればうーん、、、といった感じでこちらも移籍市場で注目スべきポジションだと思われる。一応インテルの経営難に伴ってハキミ獲得を狙っているという噂は出ていた。

また、左サイドバックはティアニーという絶対的な選手はいるものの、控えがおらず、今季はセドリックのスクランブル起用頼みとなっていた。もちろんセドリックも悪くはないのだが、やはり利き足も違い、ティアニー起用時とは全く異なるスタイルになってしまうというのもあり、できれば控えに本職の左サイドバックも揃えたいところだ。

CBはどうなる？

こうやって書いていくとほぼ全ポジション！といった感じになってしまうのだが、CBに関してもルイスがこのままだと今季契約切れだが、右CBをどうするのか、というのは不透明だ。左CBはガブリエルとパブロ・マリである程度固まっていると思うが、ホールディングともうひとりはルイスと契約延長するのか、それともウィリアム・サリバなのか、一応チェンバースもCBを務めることは出来るはずだ。

一応人数としては足りているポジションだけに、その他の補強ポイントと相談しながら優先順位をつけていくことになるのだろうとは思うが、こうやってみると、どのポジションもそれなりに課題を抱えている。

流石にこれらの全ポジションで選手を放出して整理して、代役を獲得する、というのを期待するのは非現実的だと思うので、この夏にアーセナルがどのポジションを最も重要視して、どのような動きを見せるか注目だ。