メイトランド=ナイルズのジレンマ
ナイルズにとって、今季は非常に奇妙なシーズンとなっている。エメリに称えられ、開幕戦のニューカッスル戦で輝いたが、怪我でメンバーを外れ、そしてアルテタ体制のもとまたスタメンに組み込まれた。
この時期にナイルズは今季ベストのパフォーマンスを見せたといっても良いだろう。右の偽サイドバックとして、ついにチームでの役割を受け入れたかに見えた。アルテタがナイルズに用意したポジションは彼の適正にフィットし、ベジェリンとスタメンの座を争うかに思われた。
だが、なぜかベジェリンがスタメンに帰ってくるのと共にナイルズは消えてしまった。
直近のリーグ12試合で4試合しか出場しておらず、試合にフル出場したのは1/18以来、FA杯シェフィールド戦の一試合のみだ。今やサブの右サイドバックの座すらセドリックに奪われ、移籍が噂されている。
Athleticのデイビッド・オーンスティンによれば、ナイルズはアルテタが自身のことを信頼しておらず、特に中盤では機会が得られないだろうと感じており、プレイ時間を得るためには移籍もやむなしと考えているそうだ。
契約はまだ2023年まで残っているが、イングランドやドイツのクラブが興味を示しており、彼は移籍をプッシュするつもりだという。
正直なところ、ナイルズの放出はアーセナルにとって良いものだとは言えない。アルテタのもとでさえ、ナイルズはその能力の高さを示して見せた。
だが、何故かアルテタは、ナイルズを起用することはしなかった。
ナイルズの技術とポジショニング力は、シティでカイル・ウォーカーが務めているような役割を果たすのに完璧だろう。走力もあり、ハイプレスもお手の物だ。
このような選手を失うのはスマートとは言えず、特にアーセナルが抱える金銭的制約を考えればなおさらだ。
だが、アルテタがナイルズを信頼せず、そして、彼が移籍を望んでいるのであれば(彼の出場機会の少なさを考えるにこれは事実なのだろう)、売却は不可避だろう。
メスト・エジルやゲンドゥージにも言えることではあるが、結局のところアルテタが監督であり、彼には彼なりの考えがあるのだろう。
監督が新たな法を定め、新しい文化を作り上げ、チーム作りに着手している際には、それに合わないと感じた選手を抱える余裕はない。
もしアルテタのナイルズに関する結論が変わらないのであれば、クラブにとっては苦々しいものになるとしても、ナイルズの移籍は避けられないだろう。
source:
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません