アーセナルの選手層とエベレチ・エゼ

分析Tim Stillman,海外記事

アーセナルは少しスカッドが大きすぎるが、恐らくこれはクラブもわかっていつつも、今季優勝杯を獲得するために少し多めに手札を用意したということなのだろう。次の夏には、出場機会を求めて移籍を望む選手が現れる可能性も高い。

スカッドが大きすぎると何が起きるかといえば、良い選手であるにもかかわらずプレイできない、あるいはベンチ入りすらできないという選手が現れる。

ブライトン線ではライスが離脱中だったにも関わらずヌワネリはベンチに入れず、エゼもベンチから投入されることはなかった。エゼがはこれで12/13のウルブズ戦で途中交代となって以来プレミアリーグの出場がない。

さて、これは我々の懸念事項となるだろうか、我々ファンはチームが順調に勝利を重ねていても、チーム内の個人がどのように感じるかを気にかけるべきだろうか?

エゼのケースに関して言えば、アストン・ヴィラ戦の失点の場面でマティー・キャッシュのマークを離してしまったことが何らかの影響を与えたのは間違いない。

ウーデゴールの怪我の影響で中央でのプレイが多かったのもあり、そもそも左サイドでの起用回数は多かったわけではなかったが、ヴィラパークでの試合でキャッシュが2-3度エゼを置いて抜け出す場面が見られ、彼がハーフタイムに交代となって以降、彼はサイドでは全くプレイしていない。

エゼはアーセナルに移籍して以降、異なる環境に適応する必要があった。戦術的な部分に加えて、パレスではほとんど自由に攻撃の中心としてプレイできたが、アーセナルでは事情が異なる。

これは少し、グリーリッシュがアストン・ヴィラからマンチェスター・シティへと移籍したときのことを思い起こさせる。彼はゲームプランが『ボールをグリーリッシュに預けて何とかしてもらう』ではないチームでのプレイに適応する必要があった。

そこまで長い期間ではないとはいえ、最近出番を失っているエゼにとっての最大のハードルはチームの選手層の厚さだ。ウーデゴールがチームに復帰し、トロサールが左サイドで今季最優秀選手の勢いで活躍している。

トロサールからスタメンの座を奪い取ることが非常に難しい理由は、彼の安定感だけでなく、その万能性にもある。トロサールは、マドゥエケのような1対1職人とは違うが十分にスキルが高く、マルティネッリほどのカウンター性能はないがスピードもある。そして、ゴールにボールを叩きこむ能力という点ではエゼと同じ水準にある。

アーセナルの前線は専門性を求められる選手が多いが、トロサールはそれら全てをカバーする安全なオプションとなっているのだ。

また、直近の何試合かに関して言えば、試合展開も、ベンチからエゼを投入するのに適したものではなかった。

エヴァートン戦ではアーセナルを一点リードしており、マルティネッリとジェズス二人のスピードでカウンターを狙う方が好ましく、その数日後にブライトン戦で全く同じ展開になったが、このときベンチから投入されたのも同じ二人だった。

マドゥエケとエゼの二人はこれらの試合で出場がなかった。彼らはどちらかというとチームの流れを少し断ち切ってでもリスクをもって攻撃に行く存在で、1点差でリードしている際にはジェズスの技術面の余裕とマルティネッリの裏を狙う力の方がチームにあっている。

また、エヴァートン戦ではアーセナルはボール保持に重きを置いていた。これはカップ戦を除けばアウェイの試合としては今季最高の数字だ。

そのような方針の場合は、ウーデゴール起用が優先される。

また、ホームのヴィラ戦では少しピッチに立っていた選手の交代の必要性も影響した。ティンバーとガブリエルはずっと走り続けることはできず、メリーノが退場になりそうだったからだ。

そして、この日のウーデゴールのパフォーマンスは非常によく、アルテタは彼を下げたくないと感じたに違いない。

これらの試合でもしアーセナルが逆に1点を追うような展開になっていれば、真っ先にエゼがベンチから登場したことだろう。

アーセナルの攻撃に関して一つ心配なのは、それぞれの選手のアタッカーとしてのタイプが大きく異なる点だ。もちろん多彩なオプションがあるのは有利に働くこともあるが、一方でバランスをとるのは難しくなる。

例えば、再びウーデゴールが軽いけがを負ってエゼを中盤で先発させるとなった場合に、彼らはかなりタイプの違う選手だ。

また、選手を特定の条件が揃った状況でしか起用しない、というのはその選手が特定の能力しか生かせず、選手の成長に悪影響を与えるという懸念もある。もちろん、アーセナルが成し遂げたいのはリーグ優勝であって、素晴らしい選手育成学校でないというのは理解してはいるが。

エゼが守備面をいかに向上させられるかが今後の彼の挑戦となるだろう。彼はやる気はあると思うが、彼は長年の経験に基づく危機察知能力が備わっている、という選手ではないため、少しのトレーニングが必要になるだろう。

今のアーセナルは、誰も守備が免除されることはないチームだ。ブカヨ・サカですらボールを持っていない際にはハードワークをこなす必要がある。

エゼ、マドゥエケ、そしてギョケレシュは、今後アーセナルで、特定の状況下においてチームの役に立つ、以上の選手になることが出来るだろうか。

チームの最高の選手というのは状況や試合に関係なく、常に信頼され、プレイするものだ。

ライス、ウーデゴール、サカ、そして今季のトロサールは、特にこの試合やこの状況ではチームに合わない、と感じさせる場面がない。このような信頼を勝ち取ることが出来るかが、今季新加入の3人のアタッカーの挑戦となるだろう。

source(当該サイトの許可を得て翻訳しています):

関連記事(広告含む)

Posted by gern3137