ペペ、オーバメヤン、ラカゼットの同時起用に関して 後編
(この記事は前編の続きとなっています。)
そして、そもそも、私はエメリがリバプールの戦術をコピーしようと考えているとは思わない。プレシーズンの多くを通じて、監督はお気に入りの4-2-3-1を試し続けていた。ニューカッスル戦でも見られたように、エメリはサイドの選手に中に入り、中盤の底2人とでボックス型を作る戦術を採りたいようだ。そして、トップ下がおとりのように機能するわけだ。
ペペはこのような役割をこなせるだろう。オーバメヤンが左でサイドで起用された場合にはこのような役目はあまり向いていないかもしれない。だが、オーバメヤンを起用しなければアーセナルは少し火力を欠いてしまうように思う。
ラカゼットは素晴らしい選手だが、単独でトップを張るタイプかと言われると、違うように思える。彼は後ろに降りてボールに絡みに来ることが多く、オーバメヤンが居なければ彼が空けたボックスのスペースに走り込んでくれる選手がいなくなってしまう。
しかし、エメリは既にオーバメヤンを何度も左で起用しており、ニューカッスル戦でネルソンやムヒタリアンがこなしたような仕事をさせるのには向いていないことも十分わかっているだろう。
プレシーズンでも以下のようなコメントをしていた。
『オーバメヤンはワントップしてプレイすることも出来るし、ツートップの一員としてもプレイ出来る。そして、左右両方のウイングでもプレイ可能だ。
その場合、もう一人加えるのであれば、一対一で勝負できるウイング、あるいはメストのように下がってボールを受け取り、ボール保持を助けてくれる選手が良いだろう。もちろん、すべての試合のすべての展開で状況は異なるからね。オーバメヤンが居れば色々なオプションは出来る。』
ペペがアフリカンカップに参加していたおかげで、彼とラカゼット、オーバメヤンをどのように起用するべきか十分に試すことは出来なかった。オーバメヤン自身が『 誰を出場させて誰をベンチに置くか常に選択をしなければならないものだからね。 』と語っていたということは、恐らくまだ監督の中でもはっきり固まってはいないのだろう。
3人の同時起用を目指すのであれば、エメリはシーズンを通して試行錯誤を続けなければならないだろう。1997/98シーズンのアーセナルのような4-4-2は試してみる価値があるかもしれない。ペペを右サイド版のオーフェルマルスのように起用するのだ。
このチームでは、レイ・パーラーが右サイドから中に入り、ヴィエラとプティと3人の中盤のような形になることが多かった。これにより、オーフェルマルスが前線に上がっていくことが出来るというわけだ。ジャカ、ゲンドゥージ、トレイラの3人のうち二人を中盤に起用し、左にセバージョスを置き彼にパーラーと同じような役目をこなさせるのは出来そうに思える。
もちろん、最終的にエメリがリバプールのような形を目指すという可能性も十分にありうる。プレシーズンでエメリが4-2-3-1を用い続けたのは単に出場可能だった選手を反映していただけに過ぎないということも考えられる。
アーセナルファンはPAL(ぺぺ、オーバメヤン、ラカゼット)のスリートップを見たくてたまらないだろうが、正しいバランスを見つけ出すのには少し時間がかかるかもしれない。そもそも、正しいバランスが存在していたらの話ではあるが。
(Source:
https://arseblog.com/2019/08/pepe-aubameyang-lacazette/ )
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