アーセナルでそのポテンシャルを見せ始めたヤクブ・キヴィオル

分析

ミケル・アルテタは直近の試合でヤクブ・キヴィオルを起用しているが、これは上手くいっており、キヴィオルはそのクオリティを発揮し始めた。

機会が訪れるまで忍耐強く待つ必要はあったが、突然の起用にも問題なく応え、チェルシーやニューカッスル、ブライトンといった相手にも場違いさは感じさせず、彼は多くのポジティブな兆候を見せている。

アーセナルOBのシルベストルも『キヴィオルは能力があるね。シーズン終盤の重要な場面で、準備の時間もない中いきなりチームに組み込まれてプレイするのは我々が考えるよりも難しいことだ。キヴィオルはとてもよくやっているよ』と称賛した。

監督のアルテタもキヴィオルのパフォーマンスに関して『彼は私が好きなタイプの選手で、だからこそ獲得を決断した。今はより適応しているし、今の年齢でこれだけのパフォーマンスが今日のような試合相手に見せられるのであれば、今後にとても期待が出来るね』と以前コメントしていた。

カラム・ウィルソンやアレクサンダー・イサク、ピエール=エメリク・オーバメヤンといったFW相手にキヴィオルの対応は悪く無く、知的かつ体格を活かしたプレイを見せた。

特にその長い手足を活かして相手のランナーの勢いを落とし、タックルやインターセプトに繋げるプレイは印象的だった。

またキヴィオルはより素早い相手に振り切られそうになってしまった時でも相手を力強く弾くことが出来るため、これもチームメイトを助けていた。

そしてキヴィオルは横向きでプレイするときの姿勢も良く、振り返ってのスキャニングが出来るし、試合を上手く読むことが出来るので、結果的に走り込む相手についていくのも早く、深く降りる相手に対していきつつサポートが必要な見方のために戻ることも出来ていた。

同時に目立ったのは彼の判断力の高さとタイミングの良さで、これは地上空中両方で見られたし、ボールの位置を予測してアクティブにボールを奪いに行っていた。加えてキヴィオルはジャンプ力も高く、競り合いにも良く対応していた。

同時にきちんと周りを見て自身のポジションを把握し、守備ラインを揃えてコンパクトさを保とうという意識も見て取れた。

さらに、キヴィオルはボール保持を苦にせず、その左足のボールの質も高い。上のポジション面での鋭敏さと合わせてこれらの能力は中盤でのプレイ経験から培われたものかもしれない。

キヴィオルは後ろからプレスを回避しゲームを組み立てることが出来、正確なショートパスや攻撃の確度を変えるようなパスだけでなく、隙があればサイドチェンジや縦パス、裏へのパスなど、場面を変えられるような中長距離のパスを常に狙っている。

加入時のインタビューでキヴィオルはアーセナルに加わった喜びを『アーセナルのような形でボールを動かしてチャンスを作ろうとするチームは好きだよ、だからそのようなチームに来られて嬉しい』と表現していた。

また、ポーランド代表での同僚であるレヴァンドフスキはキヴィオルのことを『彼の左足の精度は素晴らしいよ。メディアは僕の言葉に重きを置きすぎることが時々あるからあまり褒めすぎるのはしたくないが、彼は謙虚で学ぼうという姿勢も持っている。これはとても大事なことだよ。』と評している。

もちろんキヴィオルのアーセナルでのキャリアはまだ始まったばかりだが、彼の20m£での獲得はアーセナルにとって賢いビジネスだったように思われる。

彼はアーセナルにとって必要な層の厚みを提供してくれるだろうし、現状替えの利かないガブリエルの控えとなってくれるはずだ。

現代サッカーのDFに必要な要素を全て備えているキヴィオルが今後アルテタアーセナルの重要な一員となってくれることに期待したい。今後彼がどのような成長を遂げるのか、非常に楽しみだ。

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Posted by gern3137