【アーセナル次世代の神童】イーサン・ヌワネリとは?
週末の試合でブレントフォード相手に快勝を収めたアーセナルですが、この試合でまだ学校に通っている15歳の少年であるアーセナルユースのイーサン・ヌワネリがトップチームでデビューを果たしたことが世界中のサッカーファンの話題をさらいました。
ヌワネリ(今のところの現地での発音的にはンワネリ?)はそもそもユース年代ですらまだそこまで試合にそこまで多く出場しているというわけでもなく、かなり謎に包まれている選手ですが、今回はその彼がどんな選手なのか、紹介していきます。
ヌワネリの基本プロフィール
年齢: 15歳(!)
利き足: 両利き?
ポジション: 攻撃的MF/ストライカー
国籍: イングランド
ヌワネリはナイジェリアにルーツがある家庭に生まれたようで、恐らく本人の意向次第ではナイジェリアの代表の権利も持っているのではないかと思われますが、ここまではイングランド代表のU-17でプレイしています。
イーサン・ヌワネリの15歳181日でプレミアリーグデビューというのはウィルシャーの記録を1年以上更新し当然クラブ史上最年少、ハーヴィー・エリオットの記録を抜いてプレミアリーグ史上最年少、そしてスペインのルカ・ロメロ(15歳219日)すらも抜いて、欧州五大リーグ史上最年少記録も打ち立てました
— Takuma Yamanaka(山中拓磨) (@gern3137) September 18, 2022
これまでのキャリアとデビューの経緯
ヌワネリは9歳でアーセナルアカデミーに加わり、U-9から始まって、各年代で自身の年齢より上のカテゴリーでプレイを続けてきた選手ですが、とはいえまだ15歳ということもあり、アーセナルのU-18デビューを果たしたのすら2021年5月とまだ1年前のこととなっています。
ヌワネリは10歳の頃スポーツ奨学金を獲得するためのテストの試合で、上手すぎて他の子供たち(プレミアユース所属選手たち含む)が全くボールに触れず『君の実力はわかった、このままだと他の生徒の評価が出来ないので一旦ピッチから出てもらえるかな?』と校長に頼まれたという伝説を残したのだそうです https://t.co/oMUhVPalul
— Takuma Yamanaka(山中拓磨) (@gern3137) September 20, 2022
ちなみに、この試合では試合最終盤にストライカーとして投入され、レディング相手にいきなり得点も挙げました。
その後、昨季はU-16とU-18を行ったり来たり(U-18での出場は5試合のみ、ただしその5試合で2得点2アシスト)していましたが、今季は開幕から本格的にU-18に定着すると、3試合で1得点2アシストと印象的な活躍を見せ、それが認められて9/3のブラックバーン戦でU-21デビューを果たしたばかりでした(1アシストを記録)
したがって、アーセナルユースのU-21で不動のスタメンを勝ち取る前にファーストチームデビュー、という驚異のステップアップを果たしたことになります。
ヌワネリとはどのような選手なのか
当然ながらまだ15歳なので、今後の成長次第で大きく変わってくるとは思いますし、まだ固まっていない部分も多いとは思いますが、ここまでの所アーセナルユースでは主に攻撃的MFとストライカーとしてプレイすることが多いです。
左サイドやより低い位置のCMFとして起用されたこともありますが、どのカテゴリーでも常に得点とアシストが多いので、やはりアタッカー向きの選手でしょうか。
また、利き足については、両足共に精度が高く、両利きに近い選手の様ですが、上の動画では若干左足を優先的に使っているように見えなくもないですね。
また、アーセナルユースを継続して追いかけているジョージ・バードさんによるとヌワネリは『どんなプレッシャーにも動じないメンタルの持ち主で、技術が非常に高く、素晴らしい視野の広さを誇る』そうです。
アーセナルで30年以上にわたってコーチ/スカウトを務めたレナードさんも彼が見てきたU-16の選手の中で10本の指に入る逸材とヌワネリを評しています(ちなみに、現在のユース選手だと、ヌワネリより年下でまだ15歳ながらU-18でもプレイしているマイルズ・ルイス=スケリー君という選手も同じくトップ10入りする逸材だとか)。
ヌワネリが英国中から興味を集めていることは間違いなく、まだアーセナルとはスコラーシップ契約(これを結ぶと、アーセナルにフルタイムで通うことになり、サッカーのトレーニングや学校教育などを全てアーセナルで受けることになる。)を結んでおらず、プロ契約も当然法律上17歳からしか結べないため、他のビッグクラブも獲得に興味を示しているそうです。
ブレントフォードはけが人が重なり攻撃的MFの層が非常に薄かった、ということもあるので、今後ヌワネリが出場機会を得るのか、アーセナルと契約を結んでくれるのか、仮に結んでくれたとして今後順調に成長し、トップチームの選手となるのかなどなど、まだまだ不透明な部分は盛りだくさんですが、それでも彼がブレントフォード戦で歴史の一ページとなったのは間違いありません。焦らせすぎないようにはしつつも、今後を楽しみに期待したいですね。
ディスカッション
コメント一覧
楽しく拝読しました。
メルテザッカーとアルテタの意思疎通が密な事が、思いも掛けず判明。英国人コーチは、キーオンがプリモラツになったような仕事をしているが、その笑顔は重要…最重要と言っていいかもしれない。
一度口を閉じてから、発声するのをどう表記するか。日本語の場合ンでいいと思うのですが…。アフロポリリズムに対する理解については、ヒップホップ等音楽がほぼ世界の主流になったことを受け(私はそれで多少理解することが出来た)反発、意図的に理解しようとしない人たちも出始め、悩ましい処です。
楽しく拝読しました。
メルテザッカーとアルテタの意思疎通が密な事が、思いも掛けず判明。英国人コーチは、キーオンがプリモラツになったような仕事をしているが、その笑顔は重要…最重要と言っていいかもしれない。
一度口を閉じてから、発声するのをどう表記するか。日本語の場合ンでいいと思うのですが…。
アフロポリリズムに対する理解については、ヒップホップ等音楽(私はそれで少し解った)がほぼ世界の主流になったことを受け反発、意図的に理解しようとしない人たちも出始め、悩ましい処です。
大変、大変申し訳ありませんでした。
お詫びのついでにアフロポリリズムについてもう少し言うと、音楽、言語にとどまらず反射神経(つまりスポーツ)にも関係してるらしく、身体能力と呼ばれるものも「考え方」であり全人類が共有、獲得できると私は思います。…本当に申し訳ありませんでした。