アーセナル22/23選手紹介兼シーズンプレビュー サイドバック編
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キーラン・ティアニー
大幅な選手の入れ替えが進むアーセナルにおいて、サカやスミスロウ、マルティネッリといった若手を除けば、アルテタ監督就任前から在籍していた選手のうちでは数少ない主力として残っている選手。
プレイの安心感もさることながら、スコットランドのワーキングクラスの出身で、今も庶民的な一面を持ち、ファンからの人気も高い。シャイな性格ながらかなり口は悪い、という面白いキャラクターの持ち主。
Kieran Tierney in Arsenal training at London Colney today in the snow, still in shorts & a t-shirt.
— afcstuff (@afcstuff) January 24, 2021
Rain or shine… or snow. 😂 @kierantierney1 ❤️ #afc pic.twitter.com/VvNa4WRoH3
アーセナルでのキャリア当初は大外を駆け上がってのピンポイントクロスなど攻撃面での活躍が目立ったが、昨季はより保守的な役割を与えられ、アシストなどは多くなかった一方で、守備で輝いた。特に、対ドリブルの無類の強さを誇った。
唯一の懸念としてはキャリアを通して怪我が多いことで、それもあってか今季クラブはジンチェンコ獲得に踏み切っており、アーセナルでは初めてスタメンを勝ち取る必要があるシーズンとなるかもしれない。
雨の日も、風の日も、雪の日も、常に半袖を着用。スコットランド育ちだからそうなのかと思ったが、セルティックでも話題になっていたらしいので、別にそういうわけでもないようだ。
オレクサンドル・ジンチェンコ
ガブリエル・ジェズスに続き、この夏2人目のマンチェスター・シティからの獲得となったウクライナ代表左サイドバック/MF。彼の起用ポジションはどことして想定されているのか、若干不透明な部分はあったが、開幕戦では怪我のティアニーに代わって左サイドバックとして出場。アーセナル公式サイトでもDFとして登録されているし、監督のコメントを聞く限りでも、(もちろんけが人などの事情次第だろうが)どちらかというと今季は左サイドバックとしてのプレイがメインとなるのかもしれない。
とはいえ、スタートポジションが左サイドバックだったとしてもプレースタイルや能力は完全にMFのそれで、本職のサイドバックほどの守備力は期待できない一方で、カイル・ウォーカーをもってデブライネらを差し置いてシティで最も技術の高い選手の一人、と言わしめた通り、高い技術が持ち味で、そのパス能力はサイドバックの域を超えている。
ビルドアップへの貢献は非常に大きなものとなりそうだし、前へと上がっていく際には外を駆け上がるというよりも、中に入ってのプレイがメインとなるだろう。
どちらかというとかつてジャカが左サイドバックの位置に落ちてこなしたような役割を果たすことになるのではないだろうか。
冨安健洋
言わずと知れた日本代表DFだが、代表とは異なり、アーセナルでは正右サイドバックを務める。ただし、昨季は左サイドバックとして出場したこともあり、恐らく状況次第でCBのオプションとしても考慮されていることだろう。
逆足の左足の精度が高いこともあってビルドアップ、前線に上がっていっての貢献もマルチにこなせ、昨季はマルティネッリへの素晴らしいアシストなども見せたが、やはり一番の持ち味はその圧倒的な守備力の高さだろう。
サイドバックとしてはリーグトップレベルの空中戦の強さを誇り、かつ地上戦でもプレミアリーグのトリッキーなウイングたちを相手に全く引かなかった。
常に冷静で、空中戦に強く、守備力が高いという特徴は『バカリ・サニャを彷彿とさせる』という声も上がっており、アーセナルにとっては久々の『守れるサイドバック』は昨シーズン一気に現地のコアなファンのハートを鷲掴みにした。
唯一の懸念としてはやはりティアニーと同じく昨季かなりの試合を欠場したことだが、今季は開幕戦にこそ間に合わなかったものの、その翌日のU-21の試合で45分出場しており、そろそろプレミアリーグ先発も近そうだ。
🥁 Our first starting XI of the season…
— Arsenal Academy (@ArsenalAcademy) August 6, 2022
🧤 Graczyk between the posts
🧱 Tomiyasu at the back
🇧🇷 Marquinhos in attack
💪 Set and ready to make a strong start#AFCU21 | #PL2 🏆 pic.twitter.com/hYYOJb0bWg
セドリック・ソアレス
冨安不在時に右サイドバックを務めるベテランのポルトガル代表DF。緊急事態には左サイドバックを務めることもあったが、今季はジンチェンコ加入により、その機会は減りそうだ。
アルテタからの信頼はかなり厚い様子で、この夏もアーセナルは控え右サイドバックの獲得に動く様子はない。現地ファンからの評価はあまり芳しくないが、これはどちらかというと、セドリックのプレースタイルが冨安とあまりに違いすぎることに起因しているように思われる。
セドリックは身長が低く、中に入って第三のCBとしてプレイするというよりも、前線に上がっていってクロスを上げるようなプレイが持ち味なので、セドリック起用時には、チーム全体で少しやり方を変える必要がありそうだ。
昨季は90分当たりのクロス数ではチームトップを記録している。時々素晴らしいクロスを放り込むこともあり、クロス精度が低いというわけではないはずなのだが、その一方で時々明後日の方向にボールが飛んでいくこともあるのはなぜなのだろうか。
非常に若い今のアーセナルにおいては貴重なベテランの一人でもあり、キャラクター的にもポルトガル語圏の若手(特にファビオ・ビエイラ)のお兄さん的な存在になってくれているようなので、ピッチ外での活躍にも期待したい。
ディスカッション
コメント一覧
自分たちが動くことによって相手を動かしていくのが流動性ですよね
攻守のバランス取れた状態で4141と4231と3412のシステムチェンジ
加えてジンチェンコとジャカが頻繁にポジションチェンジを繰り返す
興味深いのが3412でガビジェズス2トップに対してジャカがサイドに張ることもあればジンチェンコが流れることもある
加入間もないのに何の問題もない
一方で開幕でもカラダ寄せられると弱いところ見せましたし
プレシーズンでもディフェンスとしてはあまりないボールから目を離す方向への逆側ターン一本決めてましてね、、
トミはあのハイパフォーマンスが厳しいプレミアのなかでかなり無理した状態だったのではないかという懸念ですね
もしかしたらティアニーにも言えるかもしれませんが本人の意欲をスカッドの余裕で上手く管理できるといいですね