アーセナルはニューカッスル戦で重要な一歩を踏み出した
前掛かりに攻めたアーセナル
アーセナルvsニューカッスルの試合を観て一番の感想は、非常にアーセナル対リーグ中位下位チームの試合らしい試合だった、というものだ(ニューカッスルがあとどれくらいその地位に留まっているかはわからないが)。
アーセナルが多くボールを持ち、しかも敵陣内でボールを持てる時間が多かった。
この試合のパスマップを見ても、冨安がアタッキングサードでのボールタッチ数37とこれまでの最高タッチ数を10更新したことからもわかる通り、両サイドバックも高い位置をとっていた。
アーセナルは少しリスクを冒してでもセーフティネットを外し、前がかりになって攻めることにしたのだ。
機能したプレス
これにより、ニューカッスルに何度かカウンターのチャンスを作られた(Wyscoutによると7回)が、アーセナルはこれに良く対処した。
1度目と2度目は選手たちは素早く気陣し、守備時の数的有利を保つことで対応し、3度目はガブリエルがジョエリントンを封じた。4度目の場面ではタヴァレスがウィルソンに対応し、5度目は再びチーム全体の帰陣で対応、6度目はサンビ・ロコンガがカウンタープレスで相手のパスコースを切りつつ相手を遅らせた。
ニューカッスル最後のカウンターのチャンスの場面もアーセナルのカウンタープレスの良い例だ。全体的にこの試合のアーセナルのプレスは良かったが、特にこのケースはプレスがボール奪取に繋がらなかったとしても、チームが形を取り戻す時間を稼げるということを示す良いものだった。
1得点目の形
また、これだけではなく低いブロックを相手にしたアーセナルの得点のスタイルも良かった。一点目はニューカッスルが後ろでボールをところから始まり、オーバメヤンが良いプレスをかけたところでパスがディフレクションを経てタヴァレスに回収された。
そこからアーセナルは11本のパスでボールを前に進め、12本目のパスがサイドに流れたスミスロウにわたると、サカとFWのような位置にいたタヴァレスの3人で相手を崩してサカが最終的に得点を決めた。
この得点に関しては好ましい点がいくつかあった。相手の守備を乱すための中央でのプレイ、作り出したスペースを活用するための中から外への動き、選手たちの流動的なポジショニング、素早くタッチ数の少ないパス。
まさにポゼッションプレイの形、といった素晴らしいゴールだった。
2得点目の形
2点目はタヴァレスの良い守備を受けてウィルソンがダイブ気味に倒れこんだ所から始まった。まず後ろでのパスで相手を前にびき出すと、ベン・ホワイトがボールを前に運んだ後に冨安へと渡し、そこで彼は華麗なパスをマルティネッリに通して見せた。
冨安にボールが渡った瞬間に既にマルティネッリは走りだす準備が出来ていた。冨安のパスも完ぺきだったが、マルティネッリの技術で素晴らしいのは、彼が後ろからくるボールを肩越しに振り返りながらボールの軌道を把握し、ボレーのタイミングを合わせることに成功した、という点だ。
これはとんでもないゴールだった。
また、この得点はアルテタがゆっくりとしたビルドアップに求めているものが詰まっていた。ゆったりと組み立てることで相手の選手を前に引き出し、ホワイトがその能力を活かして相手の守備陣のファーストラインを突破、セカンドラインが対応することを強いた。
これにより冨安は1対1で相手と向かい合うことができ、マルティネッリの素晴らしい走り込みに合わせるボールを供給することが出来た。
もちろん最終局面でのパスとシュートでここまで精度が高いものを毎週見るのは難しいだろうが、同じようなプレイからチャンスは作れるはずだ。
今回のニューカッスル戦で見せたアーセナルの良いパフォーマンスは、チームの今後にとって重要な一歩となるに違いない。
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ディスカッション
コメント一覧
負けたら戻る。ぽじしょなるプレイ回帰。無限ポゼッションを避ける仕掛けは、サイドバックの中を見ないクロスではなく、サカの、ややオランダ風味のアーリーなもの。多分コーディネートされてる。
自由意志の発露は各自責任感を持って行う。重要だったのは前の戦犯を作らなかったこと。富安のアシスト(決めた選手こそ褒められるべき種類のモノとは言え)はそこから生まれた。こうやって鍛えて行けばいつか途轍もないチームになる。