少し遅めのアーセナル・シーズンプレビュー MF3列目(ボランチ)編
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トーマス・パーティ
加入当初から、異次元のプレイを見せつける場面があった、パーティだが、昨季は怪我に苦しみ稼働時間をあまり多く確保できなかった。
今季は欧州コンペティションがなく余裕を持ったスケジュールで臨めることもあり、ついにその真価を発揮してくれそうだ。ただし、先日の試合で途中交代したりと若干不安を感じさせるところもある。現状パーティの代わりとして同じレベルのプレイを見せられる選手が不在であることを考えると、今季のアーセナルのシーズンの結果の鍵を握るのはパーティのコンディションということも出来るだろう。
最近アルテタはパーティを中盤に一人で起用するような形も試しているが、彼の能力を考えればそれはそれで機能しそうなものの、もう少し前で使っても活きるタイプの選手だけに、悩ましい所だ。
サンビ・ロコンガ
この夏の新加入選手の中での嬉しいサプライズと言えるのがロコンガで、恐らくはある程度将来への投資枠としての獲得だったと思われるが、既にプレミアリーグレベルでもやれるところを示している。
フィジカル面でも問題がなさそうなのはもちろん、いきなりのプレミアリーグにも気後れする様子は見せず、さすがアンデルレヒトのキャプテンは伊達ではない。
ただし最近は守備面で若干怪しい場面が見えるので、この部分が今後の課題だろうか。まだまだ伸び代もたっぷりなので期待したい。
グラニト・ジャカ
夏中ずっと移籍の噂が出ており、ジャカ本人が移籍希望を仄めかす発言までしながら、ローマと移籍金の折り合いがつかず、一転残留、それどころかまさかの契約延長という着地となった。
年齢的にも既にある程度完成している選手であり、パフォーマンスに関しては良くも悪くも、大きく期待を裏切ることはないものの逆に大きく期待を上回ることもなく、かつ時折のミスは避けられない、といったタイプだ。今季は既に一発退場しているので、これ以上何もないことを祈ろう。
出来ることと出来ないことが比較的はっきりしている選手なので、アルテタの使い方が問われるが、パーティとコンビを組む形であれば、活躍してくれるのではないだろうか。
エインズリー・メイトランド=ナイルズ
ジャカと同じく移籍が濃厚と見られており、本人が自身のSNS上で移籍希望を発表する、という事態にまでなったにもかかわらず、なぜかふたを開けてみれば残留、次の試合で普通にスタメンしていた、という経緯で今季もチームに帯同することになった。ジャカといいナイルズといい、今季はこのパターンが多い。
以前も何度か態度面の問題の噂が浮上したりと、アルテタからどのような評価を受けているのかがいまいちよくわからない選手だが、直近の試合を観る限り、ある程度は信頼されており、今季は普通に出場機会があるようだ。
現状アーセナルの中盤の3列目、右サイドバック(枚数は多いのだが)ともにかなり手薄なので、チームとしてはありがたい選手となるかもしれない。しかし、ずっと中盤でのプレイを希望していたと思えばイングランド代表でもサイドバックとして起用されたことをきっかけにサイドバックとしてクラブでもプレイする決意を固めたところでまた普通に中盤でプレイ、となんだかいろいろと忙しい選手である。
モハメド・エルネニー
今季はここまで1試合しか出場がなく、CMFとして上の4人に次いで5番手という立ち位置のようだ。残り契約が一年となっていることを考えてもあまり出場機会はないかもしれない。昨季一瞬パーティと組んで大活躍した試合がいくつかあったので、この時の輝きを再び放てれば出番はありそうだが。
チェンバースの次に古くからアーセナルに在籍している選手でもあり、非常にプロフェッショナルでチームから愛されている選手という印象なので、出場機会が多少少なくてもチームに悪影響を与えるようなことはないだろう。
ディスカッション
コメント一覧
ここまでの起用法を見るに、アルテタのアーセナルでは残り契約期間が1年を切って延長がはっきりしない選手はリーグ戦で起用されない傾向にあると感じます。
もったいない気もしますが、長い目で考えればこらもこれでアリなのかもしれませんね。